第472話雪のいと高うはあらで(1)

清少納言先生:今日は雪のお話です。

舞夢    :了解しました。訳をしてみます。


雪が、あまり高く積もらないで、薄く降り積もったような景色は、本当に風情を感じるものです。

それと、雪が本当に高く降り積もった夕方から、部屋の端近の場所で、心が通い合った人が三人ぐらい、丸火鉢を中心に置いて世間話などをします。

しだいに、暗くなってくるけれど、部屋には灯りもともさなくても、雪明りで周囲がとても白々と見えてきます。

そのような状態で、火箸で灰を適当に掻きながら、心にしみる話、あるいは、面白い話などを語り合って過ごすのは、本当に趣を感じます。


清少納言先生:はい、そこまで。

舞夢    :なかなか、雰囲気のあるお話ですね。

清少納言先生:そうですね、雪明かりの中、火桶で身体は暖かく、気が合う人とですから、それだけでも幸せです。


雪のいと高うはあらで(2)に続く。

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