第395話清げなる男の
清少納言先生:今日は、双六の話です。
舞夢 :了解しました。訳をしてみます。
涼やかな男の人が、一日中双六で遊んでいたのですが、まだ遊び足りないようです。
背丈の低い灯台に火を灯して、しっかりと明るく灯芯をかき上げ、相手に都合のよい目が出るように、賽に向かって祈ったりします。
筒に賽をすぐには入れないので、涼やかな男の人のほうが、筒を双六の盤の上に立てて待ちます。
すると、狩衣の襟が顔に触れてしまうので、襟を片手で押し込んで、糊気がなくなってしまった烏帽子を冠ったまま、顎をしゃくりあげて
「賽に向かって懸命に呪いをかけたところで、私は双六では負けませんよ」
と、待ち遠しそうに盤の上を見ている姿は、得意そうに見えてきます。
清少納言先生:はい、お疲れ様。
舞夢 :際に呪いをするんですね。
清少納言先生:遊びですが、必死です。
舞夢 :それにしても、一日中双六というのも。
清少納言先生:暇と言えば暇ですね。
ただ、そういう遊びの付き合いも、狭い宮廷社会では大切なこと。
その上手下手で、出世も変わってくるのだから。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます