第330話むとくなるもの(4)

清少納言先生:続きをお願いします。

舞夢    :了解しました。


結局男は、強情を張る女に呆れてしまって寝てしまうのだけど、冬の場合で単衣だけを身に着けているだけの時は、頭に血が昇っている場合は寒さを感じない。

しかし、少しずつ夜が更けていくと、寒くなってくる。

屋敷にいるほとんどの人は、眠ってしまっているので、多少腹が立っているにしても、さすがに物音を立てて部屋から出ていくことも難しい。

あの時に強情を張り続けずに、男に寄り添ってしまえば良かったと思って、後悔ばかりで眠れない。

それでも、横になるだけはするけれど、部屋の奥の方から物音がギシギシとするのも、ひどく怖くて、そっと震えながら結局男に近寄っていく。

男の掛けている衣を自分も一緒にかぶってしまうのも、なかなか無様に思う。

相手の男は、そうなると見越していたのか、女のことを見下しているかもしれない。

知らんぷりをして、寝たふりを決め込んでいる。


清少納言先生:はい、お疲れ様。

舞夢    :かなり面白かったです。

清少納言先生:でも、これでは、女の負けです。

舞夢    :やはり寒いし、怖いしですか?

清少納言先生:舞夢君なら?

舞夢    :えーっと・・・・


答えられなかった。

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