第323話恥づかしきもの(2)

夜居の僧には、本当に用心をしなければならない。

特に若い女房たちが集まると、他人の噂話になるけれど、その中で悪口とか憎み事を言い合っているのを、黙って聞いている。

そんなそれぞれの女房の様々な話を聞いていて、一人心の奥にしまい込む夜居の僧侶の心中を思うと、本当に気が引けるし、用心をしなければと思う。

中には、分別のある女房がいて、「もう言い過ぎ、うるさい」と叱られても聞き入れず、言いたい放題をしたあげくに、皆眠ってしまう。

眠ってしまう女房たちは、夜居の僧侶のことなど関心はないけれど、夜居の僧侶はどう感じているのだろうか、本当に恥ずかしいものがある。


清少納言先生:はい、そこまで。

舞夢    :これも、わかりやすい話です。

清少納言先生:うっぷんもたまるからね、女房たちって。

舞夢    :僧侶も、案外ストレス生活なので、気にしなくてもいいのでは。

清少納言先生:そんなものかなあ。


恥づかしきもの(3)に続く。

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