第256話五月の御精進のほど(12)
中宮様は
「ところで、ホトトギスの歌はどうなったのですか」とお尋ねになられたので、
私(清少納言)は
「これこれ、しかじか」と申し上げました。
中宮様からは
「それは惜しいことをしましたね、殿上人の耳に入った場合に、このような話では面白みがなくて教えられません」
「ホトトギスの鳴き声を聞いた明順のお屋敷で、気持を込めて詠めば良かったのに、あなたらしくありませんね、すこし堅くなりすぎたのでは」
「今、ここでもかまいませんので、詠んでみたらどうですか、本当にどう言っていいのかわかりません」とがっかりなさっておられる。
清少納言先生:はい、そこまで。
舞夢 :中宮様は、本当に期待されていたのですね。
清少納言先生:そうですねえ、少し失敗しました。
舞夢 :なかなか、成り行きということもありますしね。
なかなか、宮仕えというものは、大変である。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます