第223話宮の五節出ださせ給ふに(1)

清少納言先生:今日から宮の五節出させ給ふの話になります。

舞夢    :了解しました。訳をしてみます。


中宮様が、五節の舞姫を献上なさることについて、お側にお仕えする女房から十二人、他の方の許では、女御や御息所にお仕えする女房を提供することには難色を示しているご様子です。

中宮様には、何かお考えがあるのでしょう、中宮様付きの女房から十人をお出しになり、残り二人を東三条院様にお仕えする女房と淑景舎女御にお仕えする女房、この二人は姉妹となります。

豊明節会の開催となる辰の日の夜には、舞姫にならい、青摺の唐衣を女房に、同じ汗袗を女童に、中宮様は全員お着せになられます。

女房にさえ、当日の装束について事前にお知らせになることはなく、出入りの男性などは、女性以上に秘密厳守、身支度整って暗くなった時分に準備したお衣装を運び込ませ、着用させるのです。


※舞姫の世話をする女房は通例で八人

※東三条院様は中宮定子の叔母、一条帝の生母

※淑景舎女御は中宮定子の妹、東宮(後の三条帝)の女御



宮の五節出ささせ給ふに(2)に続く。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る