第44話にくきもの(6)
清少納言先生:続きをお願いします。
舞夢 :了解しました。
また、お忍びで訪ねてきたところで、長烏帽子姿で、一応は他人に気付かれないようにと必死に入って来るのだけれど、何かに触れてしまって、さらりと音を立ててしまう時。
伊予簾などを掛けてあるところで、くぐりそこねて簾をかぶってしまい、さらさらと音を立ててしまうのも、本当に憎らしい。
帽額の簾は普通の簾よりも、こはじを置く音が、大変はっきり聞こえる。
そう言う場合でも、さっと持ち上げて入る時は、全く物音はしません。
遣戸を乱暴に開け閉めするのも下品です。
少しだけ持ち上げるようにすれば音はしません。
下手に開けると、襖障子もガタガタする音が、誰にも聞こえてしまいます。
清少納言先生:はい、お疲れさまです。
舞夢 :お忍びの作法ですね。
清少納言先生:あまり音を立てられると、慣れていない男君と思うし無神経に思う。
舞夢 :音を立てまいと思うから難しいのかな。
清少納言先生:一度、忍んでみます?
舞夢 :うーん・・・
清少納言先生は、クスッと笑い、姿を消した。
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