第43話にくきもの(5)

清少納言先生:続きをお願いします。

舞夢    :了解しました。


なにかにつけて、他人のことを羨ましがり、自分のことを嘆き、また他人の本当に些細な事でも知りたがり、聞きたがり、話して聞かせないと気に入らなくて、文句を言う。

少しでも聞くことが出来ると、それを最初から知っていたかのように、他の人に調子に乗って、吹聴して回る、これが本当に憎らしい。

何か聞き出そうと思った時に、泣き出す幼児。

烏の群れがあちこち飛んで羽音を立て、鳴いている時。

人目を避けて訪ねてきた男を、覚えていて吠える犬。

せっかく内緒の部屋に男を隠し寝かしたら、その男がいびきをかいて眠る時。


清少納言先生:はい、お疲れさまです。

舞夢    :大変、わかりやすいです。

清少納言先生:舞夢君の時代にも?

舞夢    :たくさんいます。

清少納言先生:内緒の部屋で寝たことは?

舞夢    :・・・忘れました。

清少納言先生:・・・ふぅーん・・・聞きたい・・・


清少納言先生は、その身を乗り出してきた。

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