第3話同じことなれど

同じことなれど 聞耳異なるもの

法師の言葉

をとこの言葉

女の言葉

下衆の言葉は かならず 文字あまりたり



清少納言先生:さて、どう訳しますか?聞いていてあげる。

舞夢    :・・・これ・・・ですか?

清少納言先生:当たり前です。さっさと!

舞夢    :・・・えーっと・・・

       同じ言葉であっても、それぞれ語る人により、

       違う雰囲気に聞こえて来る。 

       法師の言葉

       男の言葉

       女の言葉

       身分の卑しい者の言葉は、必ず余計な言葉がつく。

清少納言先生:多少固く、ほぼ原文通り、どうしてためらうの?

舞夢    :至極当然な言葉が続き、最後にドカンと炸裂です。

清少納言先生:うーん、教育が必要だなあ、君には・・・

       あのね、法師の場合は世俗を離れたお方の言葉。

       男と女は、わかりやすいでしょ?

舞夢    :そこまではいいんです。

       どうして下衆の「文字あまり」を出したのかなあって

清少納言先生:舞夢君ね、やはりわかっていませんね・・

       そこの教育が不足していますね、君には・・・

舞夢    :え・・・何ですか・・・急に・・・

清少納言先生:うーーーまどろっこしいなあ!

       男と女の間って何?言ってごらん?

       最後の下衆の所は、そこに対応したんですよ。        

舞夢    :風情とか、恋愛とか・・・

清少納言先生:そこまで言ってまだわからない?

       法師、男、女、下衆の文字あまり

舞夢    :・・・あ・・・そうか・・・

清少納言先生:男と女ですよ

       言葉が多ければ、いいってわけではないでしょう。

       下衆で野暮な連中は、言葉ばかり、書き連ねるしね。

       もちろん「情け」って言葉一つでも、法師の場合は全く意味が違う。

舞夢    :さすがです。感服です。

清少納言先生:素直でよろしい。

       でも、まだまだ・・・先が遠い。

舞夢    :講義の先ですか?


清少納言先生:さあ・・・

  

 この後、舞夢は「文字あまり」のリスクを考慮し、清少納言先生の口元だけを見つめることにした。

 清少納言先生も、口元を見つめてきた。

 

 そこから先は・・・野暮・・・

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