第30話 第3の神の承

起。


俺の名前は、光リエ(ヒカル・リエ)。女の名前だが、れっきとした男である。


「女の子が欲しかった!? 男の子が生まれたら、男の子の名前をつけやがれ! 小さい頃から、「リエちゃん? え!? 女の子と思った!」とか、好きな女の子に告白をしては、「私、女の子の名前の人とは付き合えません!」とか、そんなことばかりだ!? 俺の人生で楽しいことなんて、やって来ないんだ!」


と、思いつめ、学校の屋上から飛び降り自殺を図ったのだが、不幸な俺は死ぬことすら許されなかった。そんな俺の前に、レンタル福の神という、偉そうなでキチガイな女が現れ、不幸を幸福に変えるという。俺は、福の神に憑りつかれてしまった。福の神のおかげで、俺にも久野文香という彼女もできた。そして、俺の不幸との戦いが始まった。「貴様の不幸、私が頂こう。」あ~ん、パク、モグモグ、ゴックーン「おいしい!」「ほんとに食うな!」俺の生死の不幸はおいしいらしい!?


富士山が大爆発を起こすという、大不幸から人々を守ることができた。俺と福の神だけでの作品としての形もでき、後は舞台を変えても永遠に続けられる所まできてしまった。ということで、新キャラクターを登場させ、作品の世界を拡げる所まで来た。新キャラ以外は、過去作から再登場という形になる。第1号が地味な佐藤さん。第2号がスケバン・気づかい・猫の3人組。


不幸を呼び寄せる俺は、ついに不幸な神まで呼び寄せた。闇エリ子に憑りついていた貧乏神が俺に乗り移ったが、俺の不幸は貧乏神の貧乏という不幸すら吸収しようとする恐ろしさだった。やっぱり不幸な俺に耐えれるのは、福の神しかいないのだった。


先に先に進めようとすると、進むが頓挫するので、ここで闇エリ子こと、闇エリと貧乏神サイドを書いてみよう。これがアニメとは違う、小説の良い所だ。なんと闇エリは、親の貧乏神を誕生日プレゼントのお人形さんのエリザベスとして、なすりつけられたのだった!? お人形さんの正体が、私の幸福を食べる貧乏神と知ってしまい、貧乏神のエリザベスに憑りつかれた私との、ステキな共同生活が始まり、高校にも合格することができたのだ。闇エリは、女子更衣室で俺に裸を見られたことを怒っていた!?


なんにせよ、これで光と闇が揃うことになったのだった。しかし2人は出会いは最悪だし、仲は悪そうである。なのにクラスでは2人は付き合っていて、彼氏彼女だという噂で盛り上がっていた。光と闇・・・売れ筋に持っていけるストーリーが考えられるのだが、それでは今、書籍化やアニメ化されている作品と変わらないような? 教えて編集さん!


光と闇のカップル誕生!? 2人の間を取り持つのは、福の神と貧乏神!? なんちゅう展開になってしまったんだ・・・。ラブコメにはなるね! 光と闇が揃ってしまったことにより、純粋に不幸を福の神が食べ、幸福を貧乏神が食べるというのが小ネタになってしまった。新展開に向け、新キャラを大量生産していく!?


俺は、光の福の神使いに、エリちゃんは、闇の貧乏神使いに、それぞれモデルチェンジした。不幸と幸福のバカップルのため、個性が死んじゃったからだ。そして、第3の神も実装されようとしていた!? 候補に挙がったのは、七福神、冥王神、太陽神、月神、風神雷神・・・。果たして、誰が実験台になるのか!?


承。


「キャア! チョコレートがこっちに飛んでくる!?」


私は、幸福を呼び寄せる。


「エリちゃんの幸せは、私が半分もらう!」

「エリとエリザベスは仲良しだもんね!」

「キャハハハハ!」


幸せを呼び寄せる者と貧乏神は、幼い頃から友達だった。


「あっちは、もめてるみたいだけど、私とエリザベスは仲良しで良かったわ。」

「エリちゃんが、貧乏神使いでよかった。」

「キャハハハハ!」


貧乏神とも付き合い方、次第では幸せに暮らせます。


転。


「エリちゃん。」

「なに? エリザベス。」

「エリちゃんは幸せを呼び寄せるでしょ? それなら福の神に憑りつかれた方が幸せに暮らせるんじゃない?」

「なにをいっているの!」

「え!?」

「私に憑りついていいのは、エリザベスだけよ!」

「エリちゃん・・・。」

「あなたが福の神でも貧乏神でも、私には関係ない! あなたがエリザベスだから好きなのよ!」

「エリちゃん、大好き!」

「キャハハハハ!」


女の子同士は、すぐに仲良くなれていいね。


結。


「第3の神って、どうなるんだろう?」

「なんでもかかって来なさい!」

「エリちゃん、たくましい!」

「私の幸福の輝きで消滅させてやるわ!」

「エリちゃん、カッコイイ!」

「それでダメな時は・・・。」

「ダメな時?」

「エリザベスを放り投げて、貧乏にしてやる!」

「ヒドイ! あんまりだ!」

「冗談よ。」

「だよね。」

「キャハハハハ!」

「私がエリザベスに、そんなヒドイことをする訳ないでしょう!」

「エリちゃんは、幸福を分けてくれるもんね!」

「キャハハハハ!」

「チッ。」

「エエエ!?」


女友達の裏表は激しい・・・。ところで、第3の神は、どこに行った?


つづく。

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