第29話 第3の神の起

起。


俺の名前は、光リエ(ヒカル・リエ)。女の名前だが、れっきとした男である。


「女の子が欲しかった!? 男の子が生まれたら、男の子の名前をつけやがれ! 小さい頃から、「リエちゃん? え!? 女の子と思った!」とか、好きな女の子に告白をしては、「私、女の子の名前の人とは付き合えません!」とか、そんなことばかりだ!? 俺の人生で楽しいことなんて、やって来ないんだ!」


と、思いつめ、学校の屋上から飛び降り自殺を図ったのだが、不幸な俺は死ぬことすら許されなかった。そんな俺の前に、レンタル福の神という、偉そうなでキチガイな女が現れ、不幸を幸福に変えるという。俺は、福の神に憑りつかれてしまった。福の神のおかげで、俺にも久野文香という彼女もできた。そして、俺の不幸との戦いが始まった。「貴様の不幸、私が頂こう。」あ~ん、パク、モグモグ、ゴックーン「おいしい!」「ほんとに食うな!」俺の生死の不幸はおいしいらしい!?


富士山が大爆発を起こすという、大不幸から人々を守ることができた。俺と福の神だけでの作品としての形もでき、後は舞台を変えても永遠に続けられる所まできてしまった。ということで、新キャラクターを登場させ、作品の世界を拡げる所まで来た。新キャラ以外は、過去作から再登場という形になる。第1号が地味な佐藤さん。第2号がスケバン・気づかい・猫の3人組。


不幸を呼び寄せる俺は、ついに不幸な神まで呼び寄せた。闇エリ子に憑りついていた貧乏神が俺に乗り移ったが、俺の不幸は貧乏神の貧乏という不幸すら吸収しようとする恐ろしさだった。やっぱり不幸な俺に耐えれるのは、福の神しかいないのだった。


先に先に進めようとすると、進むが頓挫するので、ここで闇エリ子こと、闇エリと貧乏神サイドを書いてみよう。これがアニメとは違う、小説の良い所だ。なんと闇エリは、親の貧乏神を誕生日プレゼントのお人形さんのエリザベスとして、なすりつけられたのだった!? お人形さんの正体が、私の幸福を食べる貧乏神と知ってしまい、貧乏神のエリザベスに憑りつかれた私との、ステキな共同生活が始まり、高校にも合格することができたのだ。闇エリは、女子更衣室で俺に裸を見られたことを怒っていた!?


なんにせよ、これで光と闇が揃うことになったのだった。しかし2人は出会いは最悪だし、仲は悪そうである。なのにクラスでは2人は付き合っていて、彼氏彼女だという噂で盛り上がっていた。光と闇・・・売れ筋に持っていけるストーリーが考えられるのだが、それでは今、書籍化やアニメ化されている作品と変わらないような? 教えて編集さん!


光と闇のカップル誕生!? 2人の間を取り持つのは、福の神と貧乏神!? なんちゅう展開になってしまったんだ・・・。ラブコメにはなるね! 光と闇が揃ってしまったことにより、純粋に不幸を福の神が食べ、幸福を貧乏神が食べるというのが小ネタになってしまった。新展開に向け、新キャラを大量生産していく!?


俺は、光の福の神使いに、エリちゃんは、闇の貧乏神使いに、それぞれモデルチェンジした。不幸と幸福のバカップルのため、個性が死んじゃったからだ。そして、第3の神も実装されようとしていた!?


承。


「うわー! 車が、こっちに猛スピードで突っ込んでくる!?」


俺は、相変わらず不幸を呼び寄せていた。


「いけ! 福ちゃん!」

「貴様、私に命令するな!」


福の神使いになった俺は、福ちゃんに命令ができるようになった。


「いただきます。」


ペロ、ア~ン、パク、モグモグ、ゴックン、プワー。


「おいしかった!」


普段と何も変わらなかった。


「貴様に命令される会話が増えている、私は不愉快だ!」

「まぁ、まぁ、そんな怒らないで!?」

「ていうか、それ以外、変わってないじゃないか?」

「今までの形が、モデルチェンジに当てはまったってことだね。」

「それいいのか?」

「いいのだ。」


光りの福の神使いという肩書ができただけだね。


転。


「それなら、貴様は、貧乏神使いの方が良かったんじゃないか?」

「どうして?」

「だって不幸を呼び寄せる体質だろ? 不幸の方が、より強い不幸を扱うことができたんじゃないか?」

「嫌だ! それじゃあ、福ちゃんに触れない!」

「そっちか・・・。」

「不幸で貧乏神使いって、それって・・・魔王みたいだね・・・。」

「魔王か・・・それもなんか、パッとしないな。普通の異世界転生ファンタジー世界って感じだな。」

「魔王とかは、出版社のスポンサーを持ってる作家じゃないと、受け入れてもらうのは、ほぼ無理だな。最近は、仕事モノの方が売れてるらしいよ。」

「そういう世界なの?」

「福の神、嘘つかない。」


神様が嘘をつかないって本当かな?


結。


「貴様、第3の神は、誰を登場させる気だ?」

「福の神とか貧乏神なので、日本の神様がいいのかな?」

「例えば?」

「そうだな、七福神とか?」

「それは、おもしろそうだな!」

「でも、俺・・・七福神の名前を知らない・・・。」

「バカ野郎!!!」

「あと日本の神でいうと、太陽神、アマテラスとか?」

「いいね! 太陽の輝きと福の神の幸福との戦いだな!」

「他の作品でも使用したから、資料集めしなくていいんだ・・・、エヘ。」

「バカ野郎!!!」

「何でも良ければ、冥王神ハーデースとか、月の神セレーネとか?」

「神はなんでも出すということだな!」

「風神、雷神、辺りで落ち着いたりして・・・。」

「バカ野郎!!!」


期待とは、裏切るためにある!?


つづく。









  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る