第31話 第3の神の転

「貴様の不幸、私が頂こう。」


起。


俺の名前は、光リエ(ヒカル・リエ)。女の名前だが、れっきとした男である。


「女の子が欲しかった!? 男の子が生まれたら、男の子の名前をつけやがれ! 小さい頃から、「リエちゃん? え!? 女の子と思った!」とか、好きな女の子に告白をしては、「私、女の子の名前の人とは付き合えません!」とか、そんなことばかりだ!? 俺の人生で楽しいことなんて、やって来ないんだ!」


と、思いつめ、学校の屋上から飛び降り自殺を図ったのだが、不幸な俺は死ぬことすら許されなかった。そんな俺の前に、レンタル福の神という、偉そうなでキチガイな女が現れ、不幸を幸福に変えるという。俺は、福の神に憑りつかれてしまった。福の神のおかげで、俺にも久野文香という彼女もできた。そして、俺の不幸との戦いが始まった。「貴様の不幸、私が頂こう。」あ~ん、パク、モグモグ、ゴックーン「おいしい!」「ほんとに食うな!」俺の生死の不幸はおいしいらしい!?


富士山が大爆発を起こすという、大不幸から人々を守ることができた。俺と福の神だけでの作品としての形もでき、後は舞台を変えても永遠に続けられる所まできてしまった。ということで、新キャラクターを登場させ、作品の世界を拡げる所まで来た。新キャラ以外は、過去作から再登場という形になる。第1号が地味な佐藤さん。第2号がスケバン・気づかい・猫の3人組。


不幸を呼び寄せる俺は、ついに不幸な神まで呼び寄せた。闇エリ子に憑りついていた貧乏神が俺に乗り移ったが、俺の不幸は貧乏神の貧乏という不幸すら吸収しようとする恐ろしさだった。やっぱり不幸な俺に耐えれるのは、福の神しかいないのだった。


先に先に進めようとすると、進むが頓挫するので、ここで闇エリ子こと、闇エリと貧乏神サイドを書いてみよう。これがアニメとは違う、小説の良い所だ。なんと闇エリは、親の貧乏神を誕生日プレゼントのお人形さんのエリザベスとして、なすりつけられたのだった!? お人形さんの正体が、私の幸福を食べる貧乏神と知ってしまい、貧乏神のエリザベスに憑りつかれた私との、ステキな共同生活が始まり、高校にも合格することができたのだ。闇エリは、女子更衣室で俺に裸を見られたことを怒っていた!?


なんにせよ、これで光と闇が揃うことになったのだった。しかし2人は出会いは最悪だし、仲は悪そうである。なのにクラスでは2人は付き合っていて、彼氏彼女だという噂で盛り上がっていた。光と闇・・・売れ筋に持っていけるストーリーが考えられるのだが、それでは今、書籍化やアニメ化されている作品と変わらないような? 教えて編集さん!


光と闇のカップル誕生!? 2人の間を取り持つのは、福の神と貧乏神!? なんちゅう展開になってしまったんだ・・・。ラブコメにはなるね! 光と闇が揃ってしまったことにより、純粋に不幸を福の神が食べ、幸福を貧乏神が食べるというのが小ネタになってしまった。新展開に向け、新キャラを大量生産していく!?


俺は、光の福の神使いに、エリちゃんは、闇の貧乏神使いに、それぞれモデルチェンジした。不幸と幸福のバカップルのため、個性が死んじゃったからだ。そして、第3の神も実装されようとしていた!? 候補に挙がったのは、七福神、冥王神、太陽神、月神、風神雷神・・・。果たして、誰が実験台になるのか!? 


どうやって、福の神と貧乏神が戦うのか、見ものである。神を食べる訳にはいかないしな・・・。幸福と貧乏で踏みつぶすか!? どれだけ強い幸福と不幸なんだ!? オリジナルはオリジナルだけど、こんなにオリジナルにする必要があるのだろうか!?


承。


「タイトルじゃないし、この話の内容にも関係ないけど、頭にセリフ一行入れるのはどうかな?」

「そうね、少しでも、そこだけでも、響く言葉にしておけば、少しは読んでくれる人が増えるかも。」

「貴様にしては、なかなか、いい意見だ。」

「なんでも実験よ!」

「とりあえず、俺の1番の不幸は決まったよ。」

「光くんの1番の不幸は、なんなの?」

「それは、エリちゃんがいないことだ。」

「光くん、大好き!」

「キャア! ペチャ! キャア! ペチャ!」

「やってられんな・・・。腐ったモノでも食べさせてやる。」

「そういうの得意だよ。だって貧乏神だもん。エヘ。」


転。


「私の1番の幸せは、光くんが側にいないこと。」

「エリちゃん、大好き!」

「キャア! ペチャ! キャア! ペチャ!」

「ああ!? 福の神なのに目が痛い!? 他人の幸せなんか大っ嫌いだ!」

「嫉妬ですな・・・。」

「光と闇でバランスを取るのは普通だが、まさか福の神と貧乏神でバランスを取るとは。」

「やるな! お主、なかなか、できるな!」

「こんなのと絡まなければいけない、第3の神も不幸だな・・・。」

「しかも、幸福と不幸にやられるという設定・・・。」

「例えば、私が第3の神とする、貴様とエリがエリザベスで攻撃する。」

「ふむふむ。」

「とどめを刺すシーンになると、エリちゃん、俺と別れてくれ! 私も光くん、なんか嫌いよ! とビンタをされ、不幸が増大し、最後は、エリザベスを第3の神に投げつければOK!」

「ちょっと待って!? どうして、私は投げつけられキャラなんだ!?」

「貧乏神だからさ。」

「あ、そっか、納得・・・おい!?」

「ごめん、ごめん、まだ仮の話じゃないか。」

「仮の話が本当になったらどうするんだ!?」


なります。本当に・・・。


結。


「神の憑りつき先は、どうするの?」

「決めてない・・・。」

「俺は〇〇に憑りつかれている!? だから、光くんが憑りつかれてよ。」

「大変だな・・・ええ!?」

「神様が来日して、光くんの体に憑りつく。それを私と福ちゃんとエリザベスで協力して、ボコボコにして倒す。っていうのはどう?」

「賛成!」

「エリちゃん賢い!」

「決まりました! イエーイ!」

「勝手に決めるな!」

「毎回、何らかの神に憑りつかれる俺の身にもなれ!」

「ごめんね、光くん。」

「別にいいじゃないか、貴様がどうなろうが。」

「エリちゃんが謝るなら、私も謝る。」

「こんなんで、物語のスケールアップができるのかな?」


できるのです。都合よく。フフフフフ。


つづく。




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