第5話 5 チータとレア

ゲームの画面から始まる。


妹のブッコのアバターは、うさぎの着ぐるみパジャマ「うさピョン~♪」と、親友のナゴンのアバターは、恐竜の着ぐるみパジャマ「ガオウ~♪」と、兄のナスビのアバターは、学校内なので、警視庁サイバー犯罪対策高校の制服コスプレである。


共闘していると、今日のボス、織田信長が現れた。


「出たな! うさピョンの力を思い知らせてやる!」

「いけ! ガオウ! 口から炎!」


ブッコとナゴンは、織田信長に正面から挑んでいくが、


「ギャア!」

「フニャ!」


織田信長に簡単に吹き飛ばされた。


「お兄ちゃん、よろしく~♪」

「チェリーちゃん~♪、ありがとう~♪」

「仕方ないな。」


ブッコとナゴンでは、今日のボスには、歯が立たなかった。兄のナスビは、普段通り助けることになった。


「当たれ! サイバーガン!」


ナスビの特殊兵器キパゲマは、サイバーガン。警視庁サイバー犯罪対策高校の生徒専用の特殊な銃であった。だいたいの敵は、1撃で倒せる攻撃力を誇る。


「ギャアアア!!!」


今日のボス、織田信長は、撃たれて倒された。


「やった~♪ 信長を倒せた~♪ お兄ちゃん、ありがとう~♪」

「ああ! 織田信長を捕獲したよ~♪」

「おめでとう~♪ レアをゲットだね~♪」

「私、レアをゲットしたの初めて~♪」

「いいな、私、レアなんか出たことないよ。」

「雑魚の育ててたのを全部食べさせるんだ~♪」


レアは、「今日のボスが最強」システムを採用。今日のボスは毎日、何らかのステータスが1づつ上昇するのである。だから、ゲーム参加者に、今日のボスを倒しゲットできれば、基本、捕獲者は今日はゲーム中で最強になるのである。


レアは、トータルで1日5枚排出したら在庫切れ。後はどれだけ倒しても出ない。非常に低確率である。雑魚とは違うのである、雑魚とは。


「・・・。」

(・・・いいな、レア。)


ナスビは、特別な警視庁のアバターなので、レアをゲットすることはできない。ランキングに載ることもできないのであった。警視庁サイバー犯罪対策高校の生徒として、ゲーム内の巡回をしているに過ぎないのだ。


つづく。

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