第2話新しくはじめようか

「ありがとうございました」 

「はーい、おつかれさまです。」


 僕は、100%の笑顔のままスタジオを後にして楽屋へ、今はマネージャーと2人気まずい空気。やさしい顔の美人マネージャー。共演者からうらやましがられるほどである。しかし、それはただの表向きである。

「何?今日の歌?え、人気アイドルっていいですね~。あんな下手でもCD出せちゃうんだもん。でも、だーれーもー買・わ・な・い・よ」

「はい……すみません。」

 ぼくは、こんなんでも人気アイドル有希空夢ゆうきあむ。十四歳の頃両親を亡くし、今の事務所の社長さんの家でおせわになり社長の勧めで芸能界入り。二十歳でデビュー。22歳の時のドラマで人気になり二十五歳の今に至る。悲しいこともあったが、なかなか良い人生を送っている。という設定。


「ホント、へ・ん・じ・だ・け。何考えているの」

「はい……すみません……。」 

 まるでロボットのように情けないぐらいおなじことしかいえない自分がいる。___

 いや、本当にロボットなのかもしれない


「はぁ……  もういいわ。」

 マネージャーは仕事をあけるのが大嫌い。今、僕が風邪だろうと仕事だけは無理矢理でもさせる人。また、スキャンダル的なうわさが流れるのも大嫌いで、終わったら……


「風邪なら早く寝て、明日には直すこと」

 「は、はい」

 このあとすぐに、僕の家。

「おとなしく寝てなさい。」

 ガチャ。急に静かになり、しばらくして冷蔵庫の音が聞こえた。はぁ…___

 こんなんだから友達0人……。

 はぁ……。

 ため息ばかり  疲れた。

 25歳で友達がいないのは、恥ずかしいな。友達作ってみるか……

 っていうか、まず作れるかな……

 あ、無理だ。あのマネージャーに見つかったら僕は、どうなるか分からない。マネージャーにばれなくて友達が作れる方法なんてあるのだろうか。

 うん、ない……

 あ、あった。パソコンだ、チャットだ。別に僕だってばれないし、マネージャーにも気づかれない。

 うん、うん。そうだ、そうだよ。これで寂しさともお別れだ。

 さっそく……あ、たくさんあるな。どれにしよう。まぁこれでいいや。「話そうよ」?か、1対1で話せるんだ。

 なんかチャットっぽくないなまぁこっちの方がばれないし、こっちにしよう。にしてもいろんな人がいるな、ナンパしたいから女の子限定までかいてある。「リーン」

 え、なに……あ、さっそくメッセージが届いた。

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