第23話 友情

...

光...大丈夫かな?

俺は寝る前に光の事を思い出す

まぁ...光の事だから大丈夫だろ...ん?

澪からLINEが来た

澪「明日今日のメンバーで伊勢神宮行こ!」

伊勢神宮かぁ...確かに最近行ってないなぁ

まぁ、暇だし行くか

俺は澪に行くとLINEで伝えた

そして寝よう...

カラカラカン!カラカラカン!

京阪の通過メロディーが鳴る

...って電話!?

え、誰から?

画面を見ると優希から電話が掛かっていた

とりあえず出る

俺「んー?」

優希「よっ、明日暇か?」

俺「あー、明日神姬達と伊勢神宮行くんだよ」

優希「え、嘘だろ!?」

俺「どうしたの?」

優希「いやぁ、俺達も明日暇だったら遼を連れて伊勢神宮に行こうかなって思ってた所なんだよ」

俺「あぁー、なるほど...一緒に行く?」

優希「あぁ〜神姬達が良いならだけどー...」

俺「光か?」

優希「あぁ...そうだ」

俺「ま、そん時に光が喜ぶような事をすればどうにかなるさ。なんなら俺も手伝うよ?」

優希「お!本当か!?なら明日一緒に行くって伝えといてくれ!」

俺「はーいよ」

優希「じゃあな!おやすみ」

俺「おやすみ」

...優希達まじで仲を戻したいんだな

まぁ、澪なら誰でも受け付けてくれるから大丈夫だろ

澪に優希達も来る事をLINE出伝えると案の定OKが出た

後は光がどう思うかだよな...

...やっぱり心配だな

とりあえず光に電話を掛ける

普通に出た...え!?

見知らぬ男「ヒヒヒ...君が光ちゃんのお友達...?」

俺「えっ...!?」

見知らぬ男「光ちゃんは俺達が頂いたよ〜ウヒヒヒヒィィイイ!!!!」

...プルルン

.....え?

今...ひ、光ちゃんって...

俺はもう1度光にかける

しかし繋がることは無かった

...嘘だろ?

光が...?

とりあえず澪に電話をしてさっきの事を話す

澪「は!?嘘やろ!?ウチ門の前まで居ったで!?」

俺「理由は分かんないけどさっき光のケータイに電話したら...あの男らしき奴が出て...」

澪「...と、とりあえず警察言うわ!!」

俺「おう、頼む!」

澪が警察に通報し、俺は皆にこの事を知らせる

優希達がたまたま光の家の近くを走っていたため辺りを見てもらっている

しかし...何でだよ...

何でこのタイミングで...

くそっ...最悪だ

光...無事で居てくれ...

俺達が助けに行くから。


そして次の日

結局昨日優希達が辺りを見て貰ったが何も無かった

とりあえず俺が皆を権現前駅に集める

時刻は13時

俺、神姬、善子、澪、愛、優希達が居る

あのバカ2人は何やってるんだよ...

もういい、知らぬ

俺がここに皆を集めたのには理由があった

それは神姬も知っている

神姬が電話をかける

神姬のおばあちゃん「はい、もしもし」

神姬「おばあちゃん?わたし、神姬」

S老婆「あぁ、今その忍海ちゃんの家の前居るんやな?」

神姬「うん、じゃあお願い」

S老婆「はいはい...」

優希「何すんだ?」

俺「透視」

優希達「えぇっ!?」

なんとこのおばあちゃん、電話越しでも透視が出来ると言う

流石だ...

おばあちゃん「忍海ちゃんは...生きてる」

神姬「うん...」

おばあちゃん「ただ...監禁されてる」

俺達「...!?」

おいおい...

最悪じゃねぇかよ...

おばあちゃん「場所が...川添の近くの体育館...やな」

神姬「体育館?」

善子「...はい、その場所で間違いないですね」

澪「な、何で分かったん?」

善子「私も心配でしたんで超小型のGPSを忍海さんのカバンの中にこっそり付けたんですよ。スマホでそのGPSの場所が分かるので見ていたんですよ」

澪「やるやん!」

おばあちゃん「それにな...その周辺と中に腕に白い布みたいなん巻いとる人が何十人と居るんやわ」

優希達「何っ...!?」

愛「どうしたの?」

優希達の顔が曇る

優希「そいつら...知ってんだよ...」

俺「知ってるのか!?」

優希「あぁ...「帝国団」って名前で暴走族やってるんだ...人数が100人くらいいて喧嘩の強さは普通だがあまりに人が多いから勝てっこないんだよ...もしかするとそいつも帝国団のメンバーだったのかもしれねぇな...」

そんな暴走族が居るんだ...

つまりあいつはその暴走族のメンバーで光と皆の前で...する訳か

そんな事させるもんか

俺「...行くぞ」

優希「は!?な、何言ってんだよお前...俺達があんな奴らに立ち向かったって勝てっこ無えよ!下手すりゃ殺されるんだぞ!?」

俺「...だからなんだよ」

優希「...え?」

俺「このまま警察任せにしてると...光はそいつらの性欲処理になるんだぞ...それでもいいのか?」

優希「でも...も、もし警察が見つけてくれたら」

俺「光と仲を戻したく無ぇのかよ!!!」

優希「え...?」

俺「光はお前が何も出来ないリーダーだから抜けたんだろ!?だったらここで名誉挽回しろよ!!!ここで光を助けろよ!!!お前がリーダーなんだろ!?」

優希「...」

俺「...早く動かないと光が危ない、行くぞ」

優希「...分かった」

戎達「...!?」

優希「助けに行くぞ」

優希達のバイクに乗せてもらい川添に急ぎで向かう

光...待ってろよ...

助けに行くからな...


...ん?

あれ...こ、ここは...

気が付けばどこか分からないが荒れている体育館にいた

夕方...?

って、あれ?

腕が...動かない...え!?

な、何で!?あ、アタシ腕縛られてる!?

足も動かない...くそっ...何でだよ!

???「ヒヒヒ...目が覚めたようだねぇ...」

アタシ「はっ...!?」

こ、こいつ...ま、まさか!!!

???「覚えてる...?岩出隆いわでたかしだよ...」

アタシ「...」

こいつの顔も見たくなかった

あの首絞め事件の犯人がこいつだからだ

岩出「いやぁ...あの日から1年半経ったけど凄く成長したねぇ...光ちゃん」

アタシ「っ...その名前で呼ぶな!」

岩出「ヒヒヒ...その怒ってる時の顔も素敵だよ...」

アタシ「なんで...なんでお前が帝国団に!?」

岩出「いやぁ...入れてくれって言ったら入れてくれたんだよ...それに団長にもなれたし...」

アタシ「ひっ...!?」

岩出が腕からお腹を指でなぞる

岩出「おぉ...いい身体してるじゃんか...」

アタシ「い、いや...アタシに触んな!」

岩出「いいじゃないかぁ...あ、そうそう、大声出しても意味無いよ...この台は防音剤で囲まれてる。それに見張りも居るから外敵が来ても大丈夫なのさ...だから叫んだって意味無いよ...」

アタシ「...ふざけんな...離せよ!!」

岩出「まぁまぁいいじゃないかぁ...じゃ、たっぷりと楽しもっかぁ...アハハぁ〜」

岩出がアタシの服のボタンに手をやる

アタシ「い...嫌ぁっ...やめて...やめてぇえ!!」

岩出「あぁ...その顔が好きだよ...」

ボタンを全て外されて下着が露わになった

岩出「おぉ...綺麗な身体だなぁ...さてと、じっくり味わうかぁ...」

光「ん...あっ...」

下着越しにアソコを触って来る

アタシは...こんな奴に...

嫌だよ...こんなの...

助けて...なんて言っても無駄だよな...

岩出「おいおい...ちょっと湿っぽくなってるんじゃないのか...?」

光「んっ...や、やめて...あんっ...ゆ、許して...!!」

岩出「ふふっ...そんな顔されたら止めるわけにはいかないだろ〜...安心しなよ...俺が光ちゃんをいじめてやるからぁ...」

光「あっ...んっ...んぅっ...!!やめて...んっ...!」

そう言って弄られていた...その時だった


「コロンコロン...」


岩出「...ん?」

アタシ「...え?」

岩手の前にペットボトルが転がる

岩出「なんだよこれ...ん!?」

そのペットボトルには


「ゲームの始まりです☆」


と書かれていた

まさか...善子!?

岩出「周りを探せ!!そしてぶち殺せ!!」

団員が中を見渡す

岩出もだ

すると突然奥の方で団員が倒される

団員「な、なんだお前!?」

???「...黙れ」

団員「ぐはぁっ...!?」

誰かが後頭部を殴って団員を気絶させた

団員「消えたぞ!!ちゃんと探せ!!」

消えた...?

本当に善子なのか...?

「パン!!!」

真ん中で何かが破裂した音がした

混乱する団員達

すると黒い影がさっと移動する

団員「居たぞ!!!捕まえろ!!!」

団員らがその黒い影を追う

その影も走る

しかし目の前は壁だ

どう逃げるっていうんだ?

するとその影は...マリオで言う壁キックをして垂れていたロープに捕まってバスケットゴールの上にある通路に移動した...!?

よく見ると黒い服を身にまとっている

顔もフードを被っていて見えない

見えづらくしてるのか

しかしその通路にも団員が10人は居る

???「...ちっ」

団員「居たぞー!!!」

団員達がその黒ずくめに向かって飛び付く

???「...はぁーっ!!!」

黒ずくめは迫ってくる団員を次々と殴り、蹴り倒す

そして3人の団員の上を飛び越えて後ろに立つ

するとズボンから何かを取り出す

あれって...エアガン...?

団員達はそれを食らって痛そうにする

それでも撃ちまくる

そして団員達が怯んだ隙にまたどこかに消えた

誰だ...アイツ...

でもあの構え方昨日の善子に似ていたような...

岩出達は入口辺りを探している

今の所周りには誰も居ない

すると背中を誰かがトントンと叩く

黒ずくめがいつの間にかアタシの後ろにいた

???「生きてて良かったです」

アタシ「よ、善子...!?」

フードを取るとそこにはサングラスを掛けた善子が居た

縛っていた縄を切って解く

岩出「お、おい!何してんだ!!」

岩出達に見つかった

すると善子が台の端に立つ

善子「...動くな」

岩手達「...!?」

善子は背中に装備していたミニガンのエアガンを岩出達に向ける

「ドォーーン!!!」

団員「な、何だ!?」

入口の引き戸が倒される

そこには...

澪「おしみーーん!!生きとるかぁあ!?」

アタシ「み、皆...」

岩出「な...何ぃっ!?」

なんと遼達が助けに来てくれた

しかもその後には優希達も...

よかった...まだやられてなかった...

岩出「そ、外にいた奴らは...!?」

神姬「んなもんわたしらがぱっぱと終わらしたったわ」

岩出「くそっ...」

俺「それに警察にも通報した、ここに来るのも時間の問題だ」

岩出「...ふっ、まぁいい...ここでお前らを殺せば何とも無い...」

善子「忍海さん、動けますか?」

光「あぁ...もちろんさ」

岩出「お前ら...行け!!」

団員達「おぉー!!!」

見た感じ100人以上は居る...

大変だなぁこりゃ...

すると善子が豹変する

善子「ふふっ...そんな事させるかぁあああああか!!!!」

俺達「え」

そう善子が叫ぶとエアガンを岩出達に撃ちまくる

ホントは撃っちゃダメなのに...

団員達は動けなくなった

ていうか痛い!

無差別に飛んでくるから俺達にも当たる

善子「オラオラオオラァアアアア!!!!どうしたどうしたぁああ!!!!!!!!このクソザコ共めがぁああああああああああああああ!!!!!!!」

光「お、お前撃ちすぎだろ...」

善子「ダーーーッハハハハ!!!」

俺「ありゃもう止められねぇな...」

愛「あんなに大人しかったのに...こ、怖いわね...」

すると弾が止まる

弾切れのようだ

善子「行くぞぉおおお!!!」

よし...行くぞ!

俺達は目で合図を送ってぶつかり合う

俺達10人対110人の対決が今始まった

澪「オォーールァオラオラオラオラァアアアーーー!!!!澪様の御出座じゃぁああああ〜い!!!!!!!」

愛「趣味でやってるムエタイの成果を発揮する時が来たぁああああああ!!!!!!」

神姬「わたしだってイライラぶっ放す時がやっと来たわいぃいいいい!!!!!」

俺「俺だって昔の柔道の実力見せてやるよぉおおおおー!!!!!!」

俺達「うぉおおおおおおおおおーーーーーーーー!!!!!!!!」

俺達は次々と団員を殴り倒す

このメンバーだけでも十分な気もするが...

光「ちっ...倒しても倒しても次々と来やがる...」

善子「人が多すぎる...」

善子は上の通路から団員にエアガンを撃ちまくる

全て的中させている...って、何してんだあいつ?

ふと光を見るとバットを持った団員が後ろに立った

善子の鉄砲は弾切れでリロード中だった

そのままそいつはバットを上に持ち上げる

あれで光を殴るつもりか!?

光が危ない!

俺「光!後ろ!」

光「えっ...!?」

そして頭めがけて振り下ろそうとする

俺は無意識に目を逸らす...ん?


「うぉっ...!」


コロンコロン...


バッドの転がる音と同時に誰かが転ぶ音がした

目を光に向けるとそこには...

光「ゆ、優希...!?」

優希「ま、間に合ってよかった...無事か?」

優希が光を叩こうとしていたやつを蹴り倒したのだ

光は目を見開いている

光「あ、あぁ... ありが...とう」

地味に照れている感じがする

嬉しかったんだな

団員達「オラァアアアー!!!」

光「...ちっ、行くぞ」

優希「お...おう!お前ら!もっと本気出すぞ!!」

優希達「おりゃああー!!!!」

こうして喧嘩は続いた

愛がえげつない蹴りをしたり澪が連続の回し蹴りをしたりと勢いを強める

そして残り1人にまで上り詰めた

そいつは光を監禁した岩出だ

1対10になった

岩出「くそっ...こうなったら...!!」

俺達「...!?」

岩出が俺達にナイフを向けてきた

岩出「ヒヒヒ...さぁ、どうする?」

くそっ...どうにかしなければ...

善子「ここは私に任せてください」

上の通路から善子がそう言うとそこから飛び降りる

シュタっと綺麗に着地する

そして岩出の前に立つ

澪「な、何しとんねん善子!」

愛「いくらなんでも無茶よ!」

俺達は善子を止めようとする

しかし善子は止まらない

善子「黙れ!!!」

俺達「...!?」

善子の目はいつもと違って凛としている

善子「...ここは私にやらせろ」

俺地「...(え、善子がタメ語!?しかもなんか怖いし!?え!?)」

岩出「なんだ?お前が俺様の相手か?弱そうな奴だなぁ...」

善子「...」

すると善子が黙りながら右ポケットから何かを出す

それを持ちながら右手を勢いよく横に振ると「チャキィン...!!!」と音が鳴った

あれってまさか...ナイフ!?

善子が出した物はサバイバルナイフだった

それを見て驚く岩出

岩出「な、何だとぉっ...!?」

善子「...ほら、かかって来なよ...弱そうに見えるんだろ?だったら私なんかチョチョイのチョイって事だろ?」

岩出「ちっ...くそっ...くそぉおおーーっ!!!」

岩出が善子に迫って行く

しかし善子は全く怯えない

素早く岩出のナイフを避けていく

バク転したりかがんだり

まるで光と神姬の鬼ごっこのタッチをし合うかのような感じだ

そしてまた向き合う

善子「はぁ...こんな雑魚相手にナイフはちょっとやり過ぎたなぁ...」

岩出「あぁ...!?今何つった...!?」

善子「聞こえなかったの?そのままじゃん。お前の方が雑魚だって言ってんの」

善子がそう言うと岩出はかなり苛立ち始めた

岩出「ふざけんな...殺してやる...うぉおおおああああーーー!!!!」

岩出が善子に向かってまたナイフを突き出しながら走る

しかし善子は全く動かない

どうすると言うんだ!?

すると突然善子がナイフを振り上げた


「シュイン...!!!」


俺達「...!?」

善子「...甘いんだよ」

岩出「...え!?」


「チリンチリン...」


奥の方でナイフの落ちる音がした

なんと善子が岩出の持っていたナイフを寸前で吹っ飛ばしたのだ

す、凄い...

そして素早くナイフを後ろにしまう

善子「まだ続ける?それとも辞めにする?」

岩出「...辞めるわけ無いだろ!!」

そう言って善子の首を絞めようとする

しかしその両手をガシッ!としっかり掴む

善子「...往生際の悪い奴は嫌いなんだよ!」

岩出「ぬおわっ!!!」

岩出の腹を蹴って上に飛んで回し蹴りを顔に食らわす

よ、善子ってこんなに強かったのか...

そしてまた立ち上がろうとする岩出にナイフを突き付ける善子

善子「...お前の負けだ」

岩出「...ちっ!」

善子「私は熊野学園1年2組の委員長...お前が襲おうとした忍海光も1年2組だ。私は同じクラスの仲間が危ない目にあっていたら必ず助けに行く、例えそれがどんな場所でも相手がどんなに強くても私は必ず助けに行く。それが委員長...クラスの代表としての仕事の一つだから。そうだろ?」

岩出「...知らねぇよそんな事」

善子「お前が彼女に与えた傷は一生消えない、何をしても消えない、これがどれほど辛い事かお前には分かるか?」

岩出「...」

善子「黙るって事は何も分からないって事だな...ま、そこら辺は今から来るお迎えにたっぷりと教え込まれるから、そこでちゃんと理解する事だな」

善子がそう言うとパトカーのサイレンの音が聞こえてきた。


岩出達は駆け付けて来た警察に連行された

光の親も来ている

俺達は警察から事情聴取を受けていた

今は光が受けている

善子「ふぅ...一件落着ですね」

俺達「...」

善子「あれ、どうしたんですか?」

俺「いやぁ...色々と凄いなぁって」

神姬「まずタメ語使うんやな」

善子「あ、あぁ...怒ってる時は無意識にタメ語ですね」

愛「後さ、アンタ私達より喧嘩強いんじゃない?」

確かにあの動きは凄かった

やろうと思えば出来るけど

善子「あんなの普通ですよ?もっと上手な人なんていっぱい居ますよ」

澪「でもウチ善子見直したわ」

善子「え?」

澪「だってさ、何も出来ひん奴や思とったけど今日の言動見て見直したわ」

俺「確かに今日の善子はかっこよかったな」

愛「私達のクラスの委員長もこういう感じにして欲しいわね」

優希「ギクッ...」

俺「1組の委員長って誰なの?」

愛「後ろにいるデカイだけの奴よ」

えっ

優希って委員長だったのか

...すんげぇコメントし辛ぇな

優希「お、俺はちゃんとしてるだろ!」

愛「はぁ?どこがちゃんとしてるの?遅刻はするし授業中には歌い出すし暴れ回るし、はぁ...育ち悪い子ってこうなるんだね」

えぇ...

委員長になれたのはある意味凄いな...

優希「...はぁい...これからはちゃんとしまーす...」

俺「ていうか光事情聴取長いなぁ」

駿「なんか色々聞かれてるな」

優希「...」

チラッと優希を見る

何かを考えてる顔をしている

大体予想は出来るが

俺「...光の事か?」

優希「えっ...あ、あぁ...」

俺「普通に謝ればどうにかなるってば、お、噂をしていると帰ってきたぞ」

光がくたびれた顔で俺達の方に来た

光「ふぅ...悪いな、皆」

俺「無事で何より」

澪「ごめんなぁ...ウチのせいで...」

光「いやいや、澪は悪くないさ。澪があのままいたら澪だって巻き込まれていたかもしれないからな」

優希「な、なぁ...お、忍海!」

俺達ががやがや喋っていると優希が声を張って光を呼ぶ

光「ん...?」

優希「その...わ、悪かった...」

光「...」

俺達「...」

優希「...」

戎達「...」

. . .

なぜか静まった

光「...はぁ、他に言う言葉はねぇのかよ」

優希「えっ...!?あ、あぁ!い、いやぁ...そ、その...」

光「おい遼、行くぞ」

俺「えぇっ!?どこに!?」

光「どこって川添さ」

俺達は光に引っ張られる

やっぱりダメだったか...と思っていた

光が突然立ち止まる

光「さっきバッドからアタシを助けてくれたのは嬉しかったぞ...ありがとな」

優希「え、あ、あぁ...ま、またな!光!」

光「...あぁ、またな」

...え?

今...ひ、光って呼んだ!?

許したのか?

そういう事だよな!?

光は嬉しそうな顔をしている

...良かった

こうやって終える事が出来て

丸く収まって良かった

俺達はそのまま家へと帰った。


おばあちゃん「...もうそろそろあいつが来るか...いや、遼君らも危ないな...」


俺達は気付いていなかった

また再び不幸が訪れるなんて。

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