第22話 近づく不幸

俺達「お、お邪魔しまーす」

澪「あ、靴とかそこ置いといてええよー」

オリ合宿を終えたその日の夜

俺と神姬と光と善子は澪の家に居る

今日は澪の家でご馳走してくれる

澪の家は団地

時刻は18時

澪の両親と挨拶を交わして澪の部屋で待つ事にした

俺「広いなぁ」

神姬「陽矢居れへんやん」

光「ほんとだ」

善子「居ませんね」

澪「多分遊びに行っとんちゃうかな」

すると元気のある声が響く

陽矢「ただいまー!」

澪「...来たわ」

俺達「ほほぉ...」

陽矢「お姉ちゃーん...って、えぇっ!?」

俺達「こんばんわ」

陽矢「えっ、だ、誰!?」

澪「誰て見たらわかるやろ、ウチの高校の友達や」

俺「高千穂遼でーす」

神姬「月詠神姬でーす」

光「忍海光だ」

善子「蔵王善子です」

澪「ほれ、自己紹介せんか」

陽矢「えっ!?あ、み、三国ヶ丘陽矢です」

見た感じ普通の元気な男の子って感じだな

光「君が噂の陽矢君か」

陽矢「えっ!?は、はい!」

光「お姉ちゃんから色々と聞かせてもらったぞ...君、相当お姉ちゃんの事好きなんだな」

陽矢「えぇっ!?お、お姉ちゃん何言うたん!?」

澪「何って、全部や」

陽矢「え、えぇっ!?ひどいわぁ...」

澪「んなもんネタになるもんは使わなあかんやろ」

おぉ...澪らしい考え方だな

ネタになるものは使わなきゃダメ...か

神姬「澪も澪で陽矢の事好きなんやろ?」

澪「は、はぁ!?...あ」

俺達「じー」

そう

あの時俺達は澪に言った

「愛してやれよ?」と

澪「ま、まぁ...うん」

陽矢「えっ!?ほんまに!?やったー!」

そう言って澪に抱き着く陽矢

澪「お前なぁ...友達の見てる前でやめんかいや...」

陽矢「ええやんか.....んー!」

澪「何やねん!」

陽矢「ちゅう!」

澪「何調子乗っとんじゃワレダボ!」

陽矢「痛っ!!」

澪は陽矢を床に叩き付ける

新喜劇ネタでこういうのは見なかったな

それよりも澪って結構力あるんだな...

澪「あぁ...いっつもこういうやり取りやわ」

俺「陽矢君、お姉ちゃんの好きな所って何?」

陽矢「えっ、す、好きな所!?えっとー...」

考える陽矢

俺達はじーっと待つ

陽矢「まず顔!それにスタイルもいいしおっぱいもあるしおもろいしエロいしかっこええしおしゃべりな所!ですね」

俺「...だそうです忍海大佐」

光「えぇっ!?あ、アタシに振られても困る!!」

神姬「とにかく大好きって事やな」

善子「将来この2人が結婚かぁ...」

澪「は、はぁ!?」

陽矢「えっ、け、結婚...ですか?」

めっちゃびっくりするやん

まぁ、して当然か

光「似合ってるぞ」

澪「え、えぇっ...!?」

陽矢「え、お、お姉ちゃん...俺と結婚してくれるの!?」

俺達「じー」

澪「ま、まぁ...いいよ...って言うわけないやろうが!!そこは手加減せぇやお前らぁああ!!」

俺達「すみませんでした」


母「どうぞ、食べて」

俺「あ!これしまかぜの!」

神姬「ほんまや!」

光「これ食べたかったんだよ!」

晩御飯は豪華だ

近鉄の観光特急しまかぜの3号車にあるカフェでしか食べられない料理がある

そう、澪の両親は近鉄の社員なのだ

そのため作り方を知っているらしい

澪の母「あら、知っとん?」

神姬「はい!これめっちゃ食いたかったんですよ〜!」

澪「ウチもたまに食うけど飽きひんで!」

澪の父「君らよう知ってるねぇ」

俺「俺とこの2人鉄オタなんですよ」

光「大阪に行く時は毎回近鉄特急でお世話になってます」

父「おぉ、ありがとう」

母「どうぞ、食べて」

俺達「いただきまーす!」

あぁ、美味い

こんなのがしまかぜで毎回食えるって...最高じゃねぇか!!!

澪「あぁ〜何回食っても美味いわぁ」

俺「嫌がらせかよ」

善子「これが電車で食べれるんですか...」

父「今でも人気で予約があっちゅー間に埋まってまうわ」

善子「しまかぜか...今度乗せてもらおっかな...」

光「お前はビスタカーで十分だ」

善子「え、ビスタカーってあの二階建ての電車ですか!?」

光「そうだ、お前みたいな奴はビスタカー...いや、急行で十分だ」

善子「な、何でですか!?せめて特急には乗せてくださいよ!」

光「ダーメーだ。ま、アタシはISLに乗るがなっ!」

善子「あ、あいえすえる?」

光「そう...ISL又はIL...近鉄23000系...伊勢志摩ライナーでな!」

三国ヶ丘家「おぉ...」

善子「い、いせしまらいなー?」

光「何ぃっ!?お前知らねぇのか!?」

俺「な、何か白熱してるぞ...」

神姬「相当好きなんやろうね...」

光「説明してあげよう...先程も言ったように伊勢志摩ライナーと言うのはその名の通り伊勢志摩に行く電車だ、1994年4月22日に志摩スペイン村が開業するのに合わせてこの車両が製造されるようになったのさ。運転区間は大阪難波、名古屋、京都等の各ターミナルから賢島ないし鳥羽までの区間、たまに京都から近鉄奈良、近鉄奈良から大阪難波を走る普通の特急としても運用されている。まずこの車両の素晴らしい所...」

光は語り続けた

最高速度130km/h出る事、伊勢志摩の鮮やかな太陽と陽射しを表現した「赤色」と「黄色」、車体断面は22000系「ACE」とほぼ同じとか色々と語ってくれた

善子は真面目に聞いている

俺達は間違った所がないかを注意して聞いている

凄いな...全部合ってる

それにめっちゃ語るやん

熱心に語る

スマホで伊勢志摩ライナーの流し撮りを俺達、三国ヶ丘家にも見せつけながら語る

うん、上手い

光の性格とは真反対並に上手く撮れている

光「...だから伊勢志摩ライナーは凄いんだよ!分かったか!?」

善子「ほほぉ...なるほど...」

母「よう知っとんなぁ」

光「そう言えば、お父さんとお母さんは近鉄のどこの部署で働いてるんですか?」

父「あぁ、俺とオカンも駅のや施設整備とかやってるよ」

母「今日も少ししてから伏屋駅の工事に行くんよ」

光「あぁ、高架化する駅か」

澪「え?んなら明日の夜帰ってくるん?」

母「うん、せやで」

陽矢「やった...」

俺達「えっ」

陽矢「あっ...」

父母「ん?」

陽矢「いや、な、何も無いよ...」

俺達「むふふー...」

父母「(最近の若い子よう分からんわ...)」


そして夕食を食べ終えて母からお得なきっぷ、赤福、グッズ等を貰った

3Lのビニール袋分くらい貰った

そして父と母が家を出た

...

どうしよう

時刻は21時だ

今ヤバイ状況に陥っている

恐らく気付いているのは俺だけだろう

大和撫子達は呑気に陽矢に事情聴取をしている

気付いていないなこりゃ

実は既に俺と神姬と善子は...もう帰れないのだ

20時なら間に合っていた

しかしもう乗らなければいけない列車を逃したのだ

俺「なぁ神姬、善子」

神姬「んー?」

善子「どうしたんですか?」

俺「もう...今日帰れないけど...」

神姬善子「あぁ、それなら...」

. . .

神姬「へ!?」

善子「うそーん!?」

割とマジで慌てる2人

気付いてなかったんかい...

光「アタシは別に伊勢中川から歩こうと思えば帰れるが...遼達は家が遠過ぎるから無理か」

澪「今日は泊まって行きぃや」

俺達「えっ!?」

陽矢「えっ...」

俺「い、いいの!?」

澪「どーせ親も明日の夜まで帰って来ぇへんし、泊まって行きや」

俺「おぉ...ありがとう!」

善子「良かったぁ...」

光「せっかくだしアタシも泊まっていくか」

俺達は救われた

しかし陽矢は残念そうな顔をする

それに気付いた光

光「どうした陽矢?残念そうな顔して」

陽矢「ふぇっ!?」

光「ははーん...なるほどな...アタシ達がここに泊まるからお姉ちゃんにえっちな事出来なくなってしょんぼりしたのか...」

澪「は、はぁっ!?」

陽矢「ち、違いますよ!そ、そんな事無いです!」

光「ふーん...じゃあ下の陽矢さんはどうしたんだ?」

陽矢「えっ...うわっ!?」

陽矢は自分の息子を手で隠す

めっちゃ慌ててる

澪「はぁ...お前ほんまウチの友達の前で何してくれとんねん...」

陽矢「えへへ...お姉ちゃんの事考えただけでこなえなって」

「ドン!!」

陽矢「いでぇえええっ!?」

俺達「ぬぉおお...」

澪が陽矢に蹴りを入れた

高1が中1に蹴りを入れるって...

流石空手部(現役)

最近また始めたらしい

バスケ極めた方がいいと思うんだが

俺「強い蹴りだな...」

光「こいつアタシより力が強いんだよ...」

俺「えぇっ!?嘘だろ!?」

澪「んなら腕相撲で検証しようや」

俺「ほう...」

澪と光が机に肘を置いて手を掴み合う

善子「れでぃー...ごぉう!」

光澪「ふぬぬぬっ...!!!」

両者力いっぱいに倒そうとする

すごいな...現時点では互角だ

しかし澪は少し余裕がなりそうな顔をしている

澪「おりゃぁあああっ...!!!」

光「な、なんだとっ...!?」

澪がリードしていく

しかし光も負けていない

ピタっと止める

すごい...両者目が恐ろしいくらい尖ってる...

澪「あぁっ!...やるやんけや...」

光「へっ...そっちこそなぁ...!!」

澪「ようしこうなったら...ウチの底力みせたるわい!」

光「な、何いっ!?」

すると澪が本気で腕を動かす

光「嘘だろ!?く、クソっ!!」

澪「へへへ...はぁあああああっ!!!!」

澪の叫び声と共に光の手が机に付いた

澪「っしゃああ...はぁ...あぁー...疲れた」

光「くそっ...はぁ...はぁ...」

俺「凄かったな...」

善子「澪さん...恐るべし」

神姬「ほんまそれやでな...」

陽矢「お姉ちゃんすげぇ...」

澪「久しぶりにこんな力使こたわ」

光「はぁ...アタシもだ」

善子「そう言えば...月詠さんと高千穂だとどっちが強いんでしょうか?」

俺神姬「えっ」

確かに...

言われてみれば知らないなぁ

澪「ほんまや、それはウチも知りたいな」

光「よし、腕相撲しろ」

俺神姬「えぇっ...」

仕方ない...やるか

俺と神姬は机に肘を置いて手を握り合う

なんだか緊張するなぁ...彼女と腕相撲って

神姬「(なんでこんな緊張すんやろ...)」

俺神姬「(よし...勝つぞ&勝つで!)」

善子「れでぃー...ごー!」

俺神姬「うぉおおおおおおー!!!!」

俺と神姬は同時に倒し合う

全く動かない

凄い顔をしながら全力で倒そうとする俺と神姬

俺「ぬぉおおおー!!!力抜けよこのクソビッチがぁああああ!!!」

神姬「うぉおおおー!!!それはこっちのセリフじゃあああああ!!!」

光「す、凄いな...全く動いてない...」

善子「力が同じってことですね...」

澪「こんな互角な腕相撲見た事あれへん」

陽矢「ね、熱気が凄い...」

俺「もっともっとぉおおおおー!!!!!」

神姬「え!?嘘やろ!?」

少し俺がリードし始めた

机が割れそうで怖いな...

俺「うぉおおおおー!!!!俺を舐めんじゃねぇぞぉおおおー!!!!!!」

神姬「んならわたしもやったるわいダボぉおおおおー!!!!」

また止まった

凄いな...でも俺はまだ余裕があった

全力の全力で力を出す

神姬「くっ...やばいっ!!!!くそぉおおー!!!!!」

そしてやっと...

俺「うぉおおおー!!!!」

神姬「ぬぁあああー!!!!もう無理ぃいいいー!!!」

「ドン!」

俺「っしゃあああああーー!!!!!!」

勝った

なんとか勝った

俺「勝ったぁあああーーー!!!...バタン」

俺はその場に寝転ぶ

疲れたのだ

普通に疲れた

神姬も寝転んでいる

光「相当力使ったのか」

澪「大丈夫かいな」

俺「こんなに力使ったの久しぶりだ...」

神姬「わたしもやわ...」

澪「陽矢、お茶持って来て」

陽矢「えっ、は、はーい」

陽矢が冷蔵庫に行ってお茶を持ってくる

俺「ぬぁあああ...喉が蘇るぅ...」

神姬「あぁ...うんまぃいい...」

俺神姬「あぁああ...」

澪「お前らおしみんかよ」

光「どういう事だよ!」

澪「難波のおっさん=おしみん=遼、神姬言うことや」

光「意味分かんねぇよ!」

澪「そんなんも分からんかったんかこのチンカスぅ!」

光「あぁっ!?誰がチンガスだ!?」

なんか言い合いが始まった

澪「誰てワレの事じゃチンカスぅ!」

善子「2人とも落ち着いて下さい...」

澪光「黙れクソメガネ!!!」

善子「えぇっ!?な、何でですか!?ていうかクソメガネって何ですか!?私だけひど過ぎません!?」

澪「黙っとれクソメガネ!」

光「そうだそうだ!このクソメガネビッチ!」

善子「なんかまたひどい名前付けられたんですが!?謹慎にしますよ!?」

澪光「な、何ぃっ!?」

光「そ、そうか!こいつはアタシ達2組の長だからアタシ達の首を切ろうとすれば出来るんだった...」

澪「ひぇええっ!?じゃあウチらがさっきこいつにクソメガネ言うたんやばいやん!殺されるやん!」

澪光「ひぇえええっ!!!」

俺「お前ら何してんだよ...」

善子「ヘッヘッヘッヘッヘー」

神姬「あぁー、酒飲みたい」

光「アタシもだ」

澪「アタシもだ」

俺「アタシもだ」

陽矢「アタシもだ」

善子「アタシ...も、も、もだ」

光「お前らぁ...って、なんで陽矢まで真似してんだよ!」

陽矢「だって...皆やってたから合わした方が良いかなって思ったんで...」

光「なぁ澪、陽矢って家ではどんな感じなんだ?」

澪「今の倍テンション高い」

光「なるほど...つまりアタシ達が居て気まづいからテンションが低いのか」

陽矢「え、い、いや...」

光「悪かったなぁ...アタシ達が邪魔をして」

神姬「別にわたしらは邪魔する気なんかさらっさら無かったんやで...?」

善子「私達がお姉ちゃんとの時間を台無しにしてしまって...」

俺澪「(え...なんか気まづい)」

陽矢「い、いや...そ、そんなことないです...」

俺「ま、まぁ...そんな陽矢を責めることは無いだろ...」

すると光が財布を取り出す

パカッと開けて五千円札を出す

それを陽矢に差し出す

光「許してやるからこれで酒買ってこい」

俺達「は!?」

陽矢「えぇっ!?」

光「あぁ...?なんだよ...嫌なのかよ...おい...許してやるから買いに行けつってんだろうが...分かったか...?」

陽矢「は、はははははい!わ、わ、わわわ分かりましたっ、い、い行ってきますぅ!!」

陽矢は逃げるように家を出る

光「ふぅ...一件落着だなっ!」

俺達「お前最低だろ&ですよ!」

光「は?何でだよ」

俺「いや当たり前だろ!!!!中1なりたての奴をパシリに使うって酷すぎだろ!!!!しかもお酒だぞ!?まだ見た目幼いのに買えるわけねぇだろ!?」

光「何言ってんだよ、最近そう言う所はゆるーくなってるんだよゆるーく、それに時間を見ろよ、まだ21時だろ?この時間はまだ高校生がバイトで出勤してる時間だろ?高校生の店員で真面目な奴なんて半分も居ない、だから大丈夫なのさっ」

善子「いやいやいやいやいや!!それもあるけどそれ以前の話ですよ!!」

光「あ?なんだよクソメガネはさっさとオナって寝ろ」

善子「だからなんなんですかクソメガネってぇ!!いい加減にしてくださいよ!!」

光「はぁ?クソメガネが何かって?そのままだ、クソとメガネが合わさってクソメガネだ」

善子「どこがクソ何ですか!?」

光「そんなの...見た目だっ」

善子「ひょぇええええーーー!?酷いですぅ!!!酷すぎます!!!」

光「どこが酷いのさ、アタシは正論しか言って無いぞ?なぁ、神姬」

神姬「うむーうむっ」

善子「ぬわぁあああん!!!!」

光「はぁ...こんなクソメガネが委員長って問題だな...」

俺「逆にあんな怖いパシリ野郎が俺達のクラスに居るのも怖いけどな...」

光「おい、今なんつった遼」

俺「へぇっ!?」

光「なんて言ったんだ...?早く答えろよ...チンコ抜き取るぞ!!」

俺「えぇっ...ま、まぁ...俺達のクラスに光みたいなパシリ野郎が居るのって怖いなーと」

光「あぁ...なるほど...」

. . .

すると光が俺の後ろに立つ

光「...てめぇ舐めてんのかごるぁあああ!!!!」

俺「ぬわぁああっ!!なんでぇ!?」

俺の首を絞め上げる

光「当たり前だろ!!何でアタシがパシリ野郎って呼ばれなきゃ何ねぇんだよッ!!!」

俺「そりゃそうだろ!!中学生脅して行かせてるんだから!!!!」

光「うっせぇええ!!!黙れ黙れぇえ!!!みんなはアタシの指示に従えばいいんだよ!!!」

俺「なんでお前の下僕にならなきゃなんねぇんだよ!!!」

光「あぁ!?なんだよ嫌なのか!?あぁ!?答えろよごるぁ!!!」

俺「そんなの嫌に決まってんだろっ!!!」

光「えっ...う、うわぁっ!?」

俺は光の首を掴んで前に倒す

ドン!と音が鳴る

俺「あ、下に響いた...」

澪「大丈夫や、こないだ引っ越したから」

神姬「遼ー、はいよ」

俺「あざすー」

神姬から手錠を渡された

善子「なんでこんなん持ってるんですか!?」

神姬「なんでって...非常用や」

澪「今非常でも何でもあれへんでな...」

光「何すんだよ...って、離せよ!おい!」

それで光の手を固定する

手錠のチェーンをベッドの柱に入れる

光「な、何するつもりだよ...」

俺「ひひひぃ...さーてーと、じっくり頂くか...」

神姬達「にひひ〜」

光「くそぅっ...もう...す、好きにしろ...」

するとガチャっと澪の部屋のドアが開く

陽矢「ただい...ま」

俺達「...へ」

光「うぅっ...え?」

. . .

俺は早急に光の手錠を外す

光「えっと...な、何買ってきたんだ?」

陽矢「こ、これ...」

陽矢がレシートを見せる

それを見て驚く光

光「え、えぇっ!?お酒買えたのか!?嘘だろ!?」

俺「買えるって思ってなかったんかい...」

光「当たり前だろ!?こんな見た目小学生みたいなやつが買えると思う訳ねぇだろ!?」

俺「お前ほんとクズだな」

光「それに結構買えたんだな...」

陽矢「あ、お、お釣り...」

光「えっ、あ、あぁ...いいよ、やるよ」

陽矢「えぇっ!?い、いいんですか!?」

俺「そこら辺はちゃんとしてるんだな」

光「あ、当たり前だろっ!」

そして買ったものを取り出す

光「おぉー!のどごし生だ!」

神姬「お!ほろよいや!」

結構色々と買っている

これで3000円以内

流石イオン、安い

俺「俺はコーラでいいや」

善子「えぇー!?一緒飲みましょうよ!」

俺「えっ!?善子も飲むの!?」

善子「はい、金曜日の夜は基本3本は飲み

よ?」

澪「それが普通やでな」

嘘だろ...

こいつらまじかよ...

なんかすごい事になりそうだな...

神姬「んじゃ、かんぱーい!」

俺達「か、かんぱーい!」

ごくごくとお酒を飲む大和撫子達

俺と陽矢はジュース...なぬぅ!?

陽矢がのどごし生飲んでる!?

嘘だろ!?

ジュース民俺だけ!?

でもなぁ...前ほろよい飲んだ時でもすぐにフラフラしてきたからな...やめとこ

神姬「ぷはぁーーー!!美味い!」

光「日頃の疲れが取れるなっ!」

善子「あぁー...美味しいですぅ...」

澪「あぁー!このメンバーで飲むん最高やわ!」

陽矢「くぅうっ...!!美味い!」

光「お、陽矢もいい飲みっぷりじゃないか」

善子「そのお隣の柔道家さんは...あら、コーラじゃないですか」

俺「な、なんだよ...」

善子が俺を煽る

光「確かに、見た目飲めそうなくせに飲めないだなんてなっさけないなぁ...」

神姬「わたしの彼氏がそういう人ってめっちゃ恥ずかしいわぁ...」

澪「ほんまやほんまや、神姬が可哀想やわ...」

大和撫子達「ふひひひぃ...」

俺「くっ...う、うっせぇな...」

光「なぁ陽矢、お前より3つ上の奴が酒飲めないんだって...どう思う?」

陽矢「え、えぇっ...ま、まぁ...ひっ!?」

陽矢は下を見て震える

テーブルで隠れて見えないが恐らく俺を庇うようなことを言うと殺すみたいな手の形をしていると思う

陽矢「え、あ、ま、ま、え、ま、まぁ...な、な、な、なななな情けないと思います...」

光「おぉ...よく言った陽矢...流石だ...なぁ遼くんよ、年下に負けていいのか...?」

俺「...あぁ、もう!分かったよ...飲めばいいんだろ!?飲めば!」

澪「お!やっとか!」

神姬「はい、遼」

神姬からからグレープフルーツのチューハイを渡された

チューハイか...まぁ味はジュースみたいなもんだって言ってたな

とりあえず飲む

うん...美味い

俺「ぷはぁーーー!!美味いな...でもこれアルコールいくら?」

光「9%だな」

俺「絶対すぐ酔うじゃん...まぁ、いっか!」

神姬「ええねんええねん!」

善子「さぁ飲みましょう!」

そのままごくごく飲み続けて澪の間を楽しんだ。


そして木曜日

いつも通り学校を終える

俺「あー眠い」

光「そんなのアタシもだ」

神姬「家帰ったら何しよっかな」

澪「オナって寝ろ痴女」

善子「誰が痴女ですか!」

澪「ワレちゃうわい!」

光「アタシだよ!!」

俺達「...」

光「ってなんか反応しろよ!!!」

すると何か視線を感じた

校門の近くに止めてあった黒い車から視線を感じた

...気のせいか

そのまま俺達は駅へと歩く

善子「あぁ...行っちゃったぁ...」

鮮やかに列車を逃した

16時05分発の列車だ

次の16時52分まで待たなければならない

まだましな方だ

俺達「えっ...委員長が...駅でイッちゃった...!?」

善子「違いますよ!電車がですよ!」

光「ここに走ってるのは電車じゃない!気動車だ!言うなら列車と言え!」

澪「せや!分かったかこのエロ委員長!」

善子「そんなにエロくないですよ!」

神姬「あ、せやせや遼」

俺「帰って、どうぞ」

神姬「まだ何も言うてへんやろが!」

俺「どした?」

神姬「いや〜...やっと能力開花したわ」

俺「能力?」

神姬「そう、おばあちゃんと一緒に練習しとったやつがあるねん。まぁまぁ見といてや」

神姬がそう言うと目を閉じる

ん?なんだ?

すると...

「遼ー」

俺「えぇっ!?う、嘘!?」

光「ん?どうした?」

俺「今...か、神姬の声が!」

澪「え?ウチ何も聞こえんかったで?」

光「アタシもだ」

善子「私もです」

俺「嘘ぉ!?」

耳を閉じて聞く

「聞こえてるかー?」

俺「聞こえてる聞こえてる!」

神姬「へへーん、どう?喋らずに人に物事を伝える能力」

すると光達が腕を組んでじらーっと見る

澪「ほんまか〜?」

光「疑わしいな...この淫乱娘っていう時点で...」

善子「ですね...その淫乱オーラがプンプンしてますっ!」

神姬「なんでそんなわたしのイメージ悪いんや」

神姬が光達にもさっきのやつをする

皆驚きまくる

澪「嘘やない!ほんもんや!」

光「どうやってんだ!?」

善子「確かに聞こえました!」

神姬「せやろ?めっちゃ頑張ったわ」

俺「これって誰にでも出来るの?」

神姬「いや、わたしとかなり関わりある人でないと無理っぽい」

澪「遠い距離でも行けるんかいな?」

神姬「無理やった。今ぐらい近くないと出来ひん」

光「ほう...凄い能力だな」

神姬「...」

光「お、またやってる」

俺の脳内に神姬の声が響く

「んっ...はぁっ...あぁんっ...んぁっ...あぁ!」

非常に艶やかな声だった

俺「う、うう...喘ぐなよ...」

光「あ、喘いだ?」

神姬「遼の脳内で喘いでみた」

善子「うわぁ...」

澪「流石淫乱娘...」

光「恐るべし...」

神姬「お前らホルマリン漬けにすっぞ」

すると後ろから見覚えのある女の人が来た

小町「あら、あなた達も逃したの?」

俺「あぁ、小町先生じゃないですか」

大和撫子達「うわぁあああああああああああああああああああああ!!!!!」

バク転しながら俺の後ろに隠れる

小町「だから何で!?意味わからないんですけど!?私何もしてないでしょ!?」

光「遼...気をつけろよ...こいつ、そこらにいる男子の精子を吸いまくってあんな巨大なおっぱいになったんだ...下手すりゃお前も殺られるぞ!!!」

俺「嘘ぉ!?」

小町「そんな事しません!!!ていうかそれ誰情報!?」

善子「先生ってどこに住んでるんですか?」

小町「私は船津に住んでるよ」

善子「なるほど...船津に基地があると...」

小町「基地じゃないわよ!!家っていいなさい!!」

神姬「船津って尾鷲の近くか」

澪「遼を犯しに行こうと思えば行けるでな...」

神姬「それを見越して...」

大和撫子達「うわぁ...」

小町「そんなつもり無いわよ!!」


そして金・土・日を挟んでの月曜日

普通に学校を終えて駅に向かう

...ん?

また視線を感じる

その先にはあの日と同じ場所にある車があった

朝居なかったよな...?

俺「なぁ、あの車昨日も居なかった?」

光「どうした?何の車...ん?」

澪「どなえしたん?」

じっと車を見る光

光「いやぁ...あの車どっかで見た事あるような...」

俺「な、なんか見られてる気がしたからさ」

善子「自意識過剰...」

俺「ちげぇわ!」

光「...気のせいか」

またいつも通り家に帰った。


一方車の中では

男A「あいつか」

男B「あぁ...そうさ」

男C「他の奴らが邪魔だなぁ...」

男D「家の前で待ち伏せてたらいいんじゃねぇの?」


...俺達が学校から帰る時は毎回あの黒い車を見るようになった

しかも同じ場所で

なんか嫌な予感がするな...

俺達...狙われてる?

もしそうだとしたら...何に?

それに光があの車に見覚えがある...うーん..なんだろう

真相は謎に包まれたままだ。


そして土曜日

この日は俺と大和撫子達と愛でバーベキューをする日だ

先に澪と光が来ている

俺「澪...胸大きくなった?」

澪「えっ、バレた?」

光「何いっ!?」

澪「いやぁ...最近成長し始めとんかわからんけどやっとEになってん!」

光「な、何だと...あ、アタシがこんなちんちくりんと同等だなんて...」

澪「誰がちんちくりんじゃいワレぇ!!ウチがちんちくりんならワレはチンカスじゃい!!」

光「あぁっ!?何がチンカスだ!?水に流されたら終わりじゃねぇかよ!!!」

俺「え、そこ!?」

俺の声なんか聞かずにそのままじゃれ合う澪と光

少ししてから神姬達が来た

神姬「よっ」

善子「おはようございます」

愛「ど、どうも...」

澪光「こんにゃろおおおー!!」

俺「おーい、来たぞ」

澪光「えっ」

そしてバーベキュー場へと向かう

今日は愛も来ている

澪がめっちゃ誘ったらしい

俺「愛って家どこなの?」

愛「えっ...わ、私の家は神志山よ(愛って呼ばれた...)」

光「アタシ達とは真反対か」

澪「そういう事やな」

愛「ホント電車の本数少なくて不便だわ」

澪「あぁ、なんか東京住んでたとか言うてたな」

愛「そうよ、東京ならどんどん電車来るのにここじゃ一時間に一本も来ない事に驚いたわ」

俺「まぁ、都会から田舎に住むってなったらそこに驚くよね」

愛「でも景色も綺麗だし、思ってた以上に過ごしやすいから嫌いじゃないわね」

神姬「にしても東京から三重ってなんで?」

愛「仕事の都合よ」

澪「ふーん...大変やなぁ」

愛「そう言えば...あなた確か遼って名前よね?」

俺「うん」

愛「これ..1年生のグループなんだけど...」

そう言って愛が俺達にスマホを見せる

画面を見るとLINEの1年生のグループのトークを写している

こんなグルあったんだ

俺招待されてないんだけど...って、え?

俺の名前があちこちに出ている

なんで?

俺なんかした!?

神姬「ほんま遼って有名やねんなぁ」

光「ただのバカなのにな」

善子「こんなにファンが居るんですね...」

澪「言うてウチらもファンやけどな」

俺「なんか約1名に暴言吐かれたんだが...」

澪「これがどなえしたん?」

愛「いや...な、何でこんなことになってるのかを知りたかったのよ」

光「まぁ、女子が「きゃぁー!」「かっこいい!」って感じになりそうな事をしたからじゃないのか?」

澪「おしみん京橋におるJKみたいな声出したな」

光「なんだよ京橋って...ていうか京橋ってそういうJK多いんだ...」

澪「ちなみに...愛も好きなんか?」

愛「は、はぁ...!?」

愛が顔を赤くして慌て始める

愛「い...いや、そ、そそそんな事は...だ、大体この人には彼女居るんでしょ!?わ、わわわ私が好きになっていい訳ないじゃない!!!」

澪「んなら遼に彼女居らんかったら好きって事やな?」

愛「え、えぇっ!?な、なななな訳...ない...で...しょ...」

善子「...確定ですね」

神姬「...やね」

愛「う、うぅ...」

愛も俺の事...

あぁ...何でこんなに俺のファンが居るんだよ...

神姬がそれをいいよ〜って言ってるあたりすごいと思う...って何褒めてんだよ

まぁ、愛も顔は4大大和撫子達に匹敵するくらいいい顔だけどなんで俺なんか...

彼氏居ないのか?

まぁ居なかったら俺なんか好きになるはずないよな

善子「いつから好きなんですか?」

愛「な、何でそんなこと言わなきゃダメなのよ!」

善子「これ一応事情聴取なんで」

愛「え、えぇっ!?そ、それは...前のオリ合宿のバスケで私が転けた時に駆け付けてくれた時から...だわ」

光「お前それよく本人の横で言えたな」

愛「し、仕方ないでしょ...じ、事情聴取って言うから...って、ほんとだ!」

俺達「えぇえええー!?」


そしてバーベキュー場に着いた

ふぅ...いい天気だ

みんなで準備をする

女子5人と男子1人でバーベキューって中々変だな...

買った肉、野菜、魚を出す

あぁ...うまそ

コップに氷をガンガン入れてジュースを入れる

火をつけて肉を置く

ジューっといい音が鳴る

皆この日のためにお腹を空かせてきたんだろうか、ヨダレが垂れそうな顔をしながら見ている

俺はピーマンを生で食べていた

すると光と愛が自分の頭に鳥の糞が付いたような顔をする

光「お前...ピーマン食べれるのか...」

愛「私無理だわ...」

俺「えっ、こんなに美味しいのに」

澪「せやでな、生でも美味いのに」

善子「みずみずしくて美味しいです」

神姬「へぇ、生でもめっちゃ美味いやん」

ムシャムシャとピーマンを焼肉のタレに付けたりして食べる俺達

それを何だこいつらって感じの目で見る愛と光

光「ピーマンの何が美味しいんだ?ただ不味いだけなのに」

澪「逆に聞くけどピーマンの何があかんの?こんな美味しいのに」

光「アタシは良くわかないけど苦いんだよな...」

愛「わ、私は食べた事ないから分かんないけど無理...」

俺達「えっ、く、食わず嫌い!?&ですか!?」

愛「だ、だって皆不味いって言うから...美味しくないのかなって...」

光「食わず嫌いはダメだろ」

澪「せやせや!」

善子「こうなったら...私達が...」

神姬「克服したらんとな...」

俺「...」

大和撫子達「なんか言えや!&言えよ!&言ってくださいよ!」

俺「えぇえっ!?」

澪「ほら遼、愛にピーマン食わしたれや」

俺「え、お、俺が!?」

そう言って澪が俺にピーマンを渡す

俺「...」

愛「...」

愛に差し出す

案の定受け取らない

俺「ど、どうぞ...」

愛「い、いいわよ...」

俺「いや...そんな事言わずに...」

愛「い、いいって...」

澪「ちょ、貸してみ」

俺「えっ」

俺の持ってるピーマンを奪って愛の所に行く

すると顎を掴んで愛の顔にピーマンを近づけ始めた

愛「な、何やってんのっ...んぅっ!!」

澪「はい遼、こういう感じでやるねん」

俺「なるほど」

澪に変わって俺が顎を掴んで食べさせる

愛「い、いや...離してぇっ...!!」

俺「ほ、ほら...口開けて...」

愛「んんぅっ...んっ!んんーっ!」

俺「はい、あーん」

やっと愛の口にピーマンが入った

物凄く嫌な顔をする愛

そんなに嫌なのかよ...食べた事無いくせに

にしても嫌がってる時の顔エロかったなぁ

愛は嫌な顔をしながら噛む

しかし次第に顔が普通に戻る

愛「おい...しい...」

澪「せやろ?」

愛「ピーマンって...こんなに美味しかったんだ...知らかったわ...」

神姬「せやから食わな損やて」

俺「じゃ、愛が食べれるようになったから次は...」

光「えっ...い、いや...待て...あ、に、肉!」

俺達「にひひぃ...あ!忘れてた!!」

しまった...焼きすぎて炭になっちゃった...

まぁ、いっか

神姬と澪と善子が光にピーマンの刑を執行中に愛と俺2人で肉と魚と野菜を焼く

後ろから光の悲鳴が聞こえる

ご愁傷様でございます

俺と愛で焼き加減を見ている

愛「なんか...楽しいわね」

俺「ま、まぁ...いっつもこんな感じだけどね」

愛「いいわねぇ...ところで...忍海?って子?何かあったの?」

俺「え?」

愛「いやぁ...元々あの子と周参見達仲良かったでしょ?でも今じゃ割れてるじゃん」

俺「あぁ...まぁ、色々あってね...」

愛「それに...話変わるんだけどさ、昨日ね?校門の近くの車に呼び止められたのよ」

俺「えっ...そ、それって黒い車!?」

愛「えっ、な、何で分かったの?」

俺「なんか...その車の中に居る人から見られてる気がしてさ...気になってたんだ」

愛「...その...中の人にね?


光ちゃんは帰りましたか?


って聞かれたのよ」

俺「えっ...!?」

嘘だろ...!?

待てよ...光が狙われてる...?

いやいや、狙われてるなんてそんな事分からない...でも...

さらに愛が話を続ける

愛「私は光って人が忍海ちゃんのことだったのは知らなかったからその時は分からないですって言ったのよね?それに...中には4人くらい居たんだけど全員悪そうな人だったわね...」

俺「...嘘だろ...光が...」

愛「何か分かったの?」

俺は愛に光と優希達と仲が悪い理由を話した

愛「...なるほどね」

俺「光と呼んでいいのは俺だけ...でもそいつは光ちゃんと読んだ...そいつは光を犯そうとした後遠くに転校したから光の事を忍海と呼ぶ事を知らない」

愛「つまり...そいつが今忍海を狙ってる...という事?」

俺「あぁ...そういう事だな...」

全て繋がった

愛「もしそれがホントだとしたら...いつ忍海を狙いに来るかだね...」

俺「まずいことになりそうだな...」

愛「極力2人以上で行動した方が良くない?」

俺「あぁ...その方がいいかもしれないな...今も見られてるかもしれないしな」

愛「そうね...って、これもういいんじゃない?」

俺「お、そうだな。おーい、もう焼けたぞー」

澪「焼けたん!?」

善子「やったやったー!」

神姬「お腹減ってたまらんわ」

光「あぁ...やっと終わったぁ...」

まぁとりあえず

楽しむ所は楽しむか

俺「かんぱーい!!」

大和撫子達「かんぱーい!!!」

皆で乾杯して食べる

光「くぅーー!!美味ぇ」

神姬「あぁーーこれはお箸が進む」

澪「これすぐに無くなってまいそうやな」

愛「バーベキューとか久しぶりだわ」

俺「俺も久しぶり」

澪「今日来て正解やったな!」

本当に今日来て正解だ

晴れてよかった

ていうか今日は皆ジュースなんだな...

神姬「はい、あーん」

俺「あー...あぁ!?」

神姬「んー、美味い」

神姬が俺の口に入れる寸前に自分の口に入れやがった

こんにゃろう...

善子「月詠さん...やる事が幼過ぎですよ」

光「隣から失礼するゾ〜やる事幼過ぎィ!自分言っていいっすか?もっと高校生っぽい事しろよ〜いきなり言ってすみません!許してください!なんでもしますから!(なんでもするとは言ってない)」

. . . . . .

肉の焼ける音が聞こえるくらい静かになった

光「...でやる」

澪「ど、どした?」

光「...んでやる死んでやる死んでやる死んでやる死んでやる」

善子「お、落ち着いてください...」

光「ああああー!!死んでやるー!!!皆笑ってくれなかったから死んでやるー!!!」

神姬「お、落ち着いて...」

愛「ほ、ほら...手に持ってるナイフを離しなさい...」

光...場を静かにさせるのと臭くさせるのは得意なのか

おっと、それ言うと殺される

神姬「あ、せや遼」

俺「んー?」

神姬「また語尾に「にゃん」付けてや」

俺「えぇっ!?」

澪「フハハっ!あれは反則やて」

善子「ダメですってあれは!」

愛「何それ面白そう」

光「まずいですよ!」

俺達「. . .」

光「あああー!!!死んでやるぅー!!!もうこんな世の中嫌だぁあああ!!!」

俺達「ごめん悪かった!!!&ごめんなさいすみませんでした!!!」

俺「ほ、ほら...もっと肉を焼く...ニャン♡」

大和撫子達「フハハハハハ!!!!」

また馬鹿みたいに笑う

手を叩いたり腹抱えたりして笑っている

ていうか愛も笑ってるし!

ひでぇなぁ...

俺「ほ、ほら!早く肉をよこすのだ...にゃん!」

大和撫子達「フハハハハハハハ!!!」

俺「にゃー!笑ってないで早くその肉取るんだにゃん!」

大和撫子達「アッハハハハハ!!!!」

神姬「はい、ど、どうぞ」

俺「...にゃあああー!!美味いにゃん!!」

大和撫子達「フハハハハハハハハ!!!!」

これが約1時間続いた

飽きるだろ普通...

澪「あぁ...おもろかった」

善子「かなり余りましたねぇ...」

愛「ふふっ...思い出すだけで笑えてくるわ」

神姬「よし...お腹を空かすための運動しよっか」

光「だな」

俺「え」

そう言って大和撫子達が服を脱ぎ始めた

え、な、な、何しとんの!?

俺「えぇっ、な、何すんの!?」

神姬「ほら、遼も着替えてや!」

善子「水着持ってきてないんですか?」

俺「あぁ、そのための水着だったのか...」

このバーベキューを企画したのは澪で、持ち物に水着があった

最初「ん?何のための水着だ?」と思ったがまぁいっかとカバンに放り込んだ

そう、つまり着なくていいと勝手に確信していた

なのに...着なくちゃならなくなった

仕方なく俺も着替える

おぉ...やべぇ、久々に鼻血出そう

俺の目の前で女子が水着じゃんかよ!

おぉ...いいねぇ...割とマジでイイねぇ...

楽園じゃねぇかよ!!!!

光と澪のネックレスが異様に似合っている

かっこいいな...

それに今日は5月の中でも特に暑い日だ

いい感じに涼しい

善子はゴーグルを付けている

ていうか善子はゴーグル無かったら何もできないか

神姬「どう?遼」

俺「いやぁ...最高だよ」

神姬「なんか...恥ずかしいな...って、ふぁっ!?」

顔を神姬の胸に押し付ける俺

俺「あぁ〜柔らかい」

神姬「ほんま遼っておっぱい好きやなぁ...」

光「お前なぁ...」

善子「忍海さんかっこいいですね」

光「...だろ?」

澪「やっとおしみんとおっぱい並んだわ...あー嬉し」

善子「えっ!?澪さん大きくなったんですか!?」

澪「せや!やっとEになったんや!」

善子「うわぁああん!!!澪さんに負けたぁあああー!!!」

澪「なんでウチに負けただけでそんな泣く必要あるねん!!!」

すると光が愛の胸を後ろからがしっと掴む

愛「ひゃっ...!?」

光「んー...」

ひょこっと揉み始める

こいつらそんなに他人のおっぱい好きなのかよ...

愛「ちょ、や、やめてよ!」

光「んー...Cだな」

善子「...え!?」

愛「っ...そ、そうよ...って、な、何勝手に公表してんのよ!」

愛が光の手を振り払う

光「ちっ、アタシの手でイかせてやろうと思ったのに...」

愛「余計なお世話よ!」

善子「やった!愛さんに勝ってた!!」

愛「あぁ!?んだとテメェゴルァ!!まだ成長しとる所じゃい!!」

善子「ひぇえええー!?ごめんなさいごめんなさい...」

愛「えっ、あ、あぁ...ついカッとなっちゃったわ...ごめんなさい...」

俺達「(愛ってあんな怒り方するんだ...)」


そして横にあるでっかい池に澪がダイブしようとする

神姬「ほれっ」

俺「ぬぉっ!?」

澪「えぇっ!?」

神姬が俺を押して前にいた澪にぶつかって同時に川にダイブした

澪「...ぷはぁ!!!ワルぇゴルァ神姬ぃ!!何すんじゃダボぉ!!」

俺「あぁー死ぬかと思った」

すると光が人数分の水鉄砲を投げる

大きいものから小さい水鉄砲だ

神姬「へっへっへー...って、うわぁっ!?」

光「さぁ、皆行くぞぉっ!!!!」

善子愛神姬「うわぁあああっ!?」

俺澪「ひょぇえええ!?」

光が神姬達と一緒に4人で飛び降りて来る

俺と澪は寸前に避ける

多分当たってたら死んでた、うん

そして真横でザバァーン!とえげつない水しぶきを上げる

神姬達「...ぷはぁ!!!」

光「ひっさびさにダイブしたなぁ」

神姬「最高...うわっ!」

神姬にでっかい水鉄砲を打つ

俺「へへーん、べろべろべぇー」

神姬「ワルぇ許さんぞぉおおお!!」

そう言って2番目に小さい水鉄砲を取って水を入れる

もちろん普通に入れさせるわけがない

俺はまんべんなく打つ

ドSだから

俺「ほれほれほれほれぇー!」

神姬「きゃっ、ちょ、やめんかいや!!」

澪「おるぁおるぁ!!」

愛「行けぇーー!!」

皆神姬1人を打つ

神姬「痛い!!痛い痛い!!!遼お前やり過ぎやろ!!!」

俺「うおぉ!?こっち来んなよ!!」

神姬「待てやゴルァ!!!!」

神姬が俺に物凄い速さで追いかける

俺は全力で逃げる

俺「お前なんで泳げてんの!?」

神姬「あれからバリバリ泳ぐん練習したんじゃワルぇええ!!」

俺「こっち来んなぁあああ!!!」

神姬「捕らえたぞおおお!!!」

神姬が俺の海パンを掴んで耳に水鉄砲を打ち付ける

これが痛いんだよ...

俺「痛い痛い!!!ごめんごめんって!!」

神姬「誰が許すかゴルァあああ!!」

俺の首筋に神姬のおっぱいがムニっと当たる

痛いけど幸せだ

すると後ろから光達が来る

光「おるぁああああ!!!」

澪「おりゃりゃりゃりゃあああ!!!」

愛「行けぇー!!!!!!」

俺「痛ぁああああい!!!!お前らぁああああ!!!!助けろよぉおおお!!!」

神姬の応援をする光達

痛い

痛すぎる

あれ?善子は?

と思っていると少し離れた所に居た

するとそこから澪に鉄砲をぶちまけた

澪「痛っ!?善子ワレコラ...あれ?」

善子が素早く潜る

神姬「うわっ!?え、善子ぉ!?」

次は神姬に打った

しかしその瞬間に潜る

泳ぐの上手いなぁ

澪「うわわわっ!?」

俺「どした?」

澪「お尻触られた!」

光「あいつぅ...次出てきたらとっ捕まえて...うわっ!?」

善子「はい、捕まえましたよ」

光「うわっ!?いつの間に!?」

光の頭に水鉄砲を突き付ける善子

気が付けば光の後ろにいた

善子「えへへ、私こう見えてサバイバルゲーム好きなんですよ。だから射的とか泳ぎとか忍びとかやってみました」

俺「へぇ...サバゲーね...」

神姬「意外やな...」

善子「ちなみにこの水鉄砲は電動の水鉄砲で私が使い易いように改造しました」

澪「んならエアーガンとか家にめっちゃあるん?」

善子「50丁くらいありますよ。今は押し入れに隠してます」

光「だから前善子の家で泊まった時エアーガンが無かったのか」

神姬「んなら木登りとか得意なん?」

善子「はい、CQCとかもできますよ」

俺達「えっ!?」

※CQCとは「近接戦闘」の事です。

神姬「ウチのクラスの委員長万能やん!」

愛「凄いわねぇ...」

善子「そういう事で、えいっ!」

愛「ああっ!?」

愛の胸に目掛けて水鉄砲を放つ

愛「や、やったわねぇ!?」

善子「追いかけてみてくださーい!」

そう言ってまた善子が潜る

俺達は善子を追い掛ける

皆必死に潜ろうとするが...

神姬に関しては足から上を水につけてるのはいいんだが一向に下に行かない

なんで?どうやったらそうなるの?

光と澪は潜らずに辺りを見ている

愛は潜ったっぽいな

しかしすぐに下から出てくる

愛「どこに居るのよ...」

澪「あぁ...ほんますばしっこい奴やな...」

善子「はぁっ!」

澪「ぬわぁっ!?」

善子が澪の首を腕で締め上げる

いつの間に...

澪「あっ...こいつ...うっ...離せやっ...!」

善子「皆さんしょぼ過ぎですよ〜」

澪「あぁー死ぬか思た...」

光「こいつ...もう逆らえねぇ...」

愛「見た目クソ弱そうなのに...」

神姬「クソメガネの癖に...」

俺「俺達のクラスの委員長こそ真のボスって事かよ...」

俺達「あああああ」

善子「だ、大丈夫ですよ...非常時以外は普通にしますから...」

その後バチャバチャ川で遊びまくって最後に余った肉や魚をいっぱい食べた

そして後始末をしてバーベキュー場を後にする。


時刻は19時

俺は澪に事情を説明して光を家まで送って貰うようにした

そして皆と別れた

...21時36分

名松線家城行き最終列車が権現前駅に着く

アタシは澪と一緒に家の前まで歩く

周りにあの車や不審者が居ないかを確認する

澪「居らなさそうやな」

アタシ「あぁ...それにしても恐いな」

澪「まぁ、おしみんやったらどなえかなるやろ」

アタシ「へっ、アタシだってこう見えて恐がりなんだぞ?」

澪「え、そーなん!?あ、せやせや、明日暇?」

アタシ「あぁ、暇だ」

澪「明日今日のメンバーで伊勢神宮行かん?」

アタシ「あぁいいぞ、後で遼達にも伝えといてくれ」

澪「はいよ、んならばいばーい」

アタシ「おう、じゃあな」

家の前で澪と別れた

澪はそのまま伊勢中川の方に歩いて行く

アタシは郵便物を見て門を開け

ビリッ

っ...

バタッ...

...

アタシは気を失った

何者かにスタンガンを撃たれて。



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