第6話 2日目

はっ

時計を見ると朝の6時を回っていた。

「あぁ、そうか」

記憶をたどっていくと、風呂から上がり、俺と神姬2人でYouTubeで迷列車で行こうシリーズを見てたんだっけ、それで気づけばこたつで寝てたってことか。神姬がこたつの電源を切ったのか。よかった風邪ひかなくて。いや、それどころじゃない。俺の膝に神姬が寝てる。動けねぇ、1ミリたりとも動けねぇ。こーなったら起こすしかないか。俺はぺしぺしぺしと神姬の頭を叩く。神姬は起きるどころか膝からお腹あたりを抱き始めた。俺は胸をつんとすると「ひぅっ」と反応し、目を覚ました。

「お、昨日は楽しかったご様子で」

凛がリビングの入口からちらっとこっちを見ている。その下には佐奈も。

神姬「ふぁあーー」

佐奈「何回イったの?顔射したの?ねぇねぇ教えてよ」

神姬「えっ、いや、な、何も...」

凛「何回腔内射精されたの?ねぇねぇ教えてよ」

佐奈「凛違うって」

凛「え?」

佐奈「これは....前戯だ」

凛「はい?」

佐奈「これは...ただの序章に過ぎな」

3人「やかましいわ ぺし」

4月の下旬だが、まだ6時でも少し薄暗い。

凛「今日大阪行かん?」

俺「え、なんで?」

佐奈「暇じゃん」

凛「神姬ちゃんはどうなん?」

神姬「えっわ、わたしはー、遼と一緒に居れたらそれでいい...よ」

3人「...。」

神姬「な、なんか言うてよ!」

凛「昨日相当なことしたんだね...」

佐奈「ご苦労さんでした」

俺「おまえらなぁ..」

と言うことで俺達は着替えて駅に行く。そして6時28分の列車に乗り、途中で特急南紀に乗る。神姬は南紀に乗るのが初めてみたいでかなりはしゃいでいる。

凛「神姬のおばあちゃんって名前なんて言うの?」

神姬「すゑ子って名前」

佐奈「そういえば、おばあちゃんって今何してんの?」

神姬「霊媒師してんねん、日本全国飛び回ってるんよ」

佐奈「やからお金持ちなの?」

神姬「まぁ、せやね」

凛「え!?お、お化けの仕事してんの!?」

俺「そーいや凛ってお化け見えるんだっけ」

凛「まぁね!」

俺「今は?」

凛「目の前に変態のオーラを放った...あ、遼だった」

俺「ざけんな ぺし」

凛「痛いい! 後で乳揉みの刑やからな....」

神姬「なんでわたしやねん!」

そうこうしてるうちに列車は松阪についた。

そして特急券と乗車券を買い、伊勢志摩ライナーに乗る。そして4人掛けの指定席に座り、俺達4人は爆睡して大阪難波駅には割とすぐに着いた。

体感1秒だ。

爆睡してたからだ、うん。

そして大阪難波駅からそのまま地下鉄御堂筋線に乗り、梅田駅で降り、ヨドバシカメラのおもちゃ売り場に行く。

神姬「おおお......」

佐奈「どう?これを見せたかったの!」

神姬「...じゅるり」

そこにはプラレール売り場のアドバンスのコーナーを喉から手が出るほど欲しそうな子供のように神姬が見ている。そして財布に相談する。

するとバコバコと箱を取っていく。

そして爆買いが終わり神姬だけの金額は5万円を超えた。女子高生がおもちゃでこんなに使うなんて聞いたことがない。俺達も神姬につられて1万程使った。

そしてそのままJR大阪駅の入場券を買い、電車の写真を撮りまくった。

7.8番乗り場の新大阪駅方面で撮った写真を確認していた時だった。

神姬が俺の隣に来た。

神姬「今日はありがと」

俺「え?」

神姬「今日...わたしのために大阪連れてってくれたんやろ?佐奈ちゃんが言うてたけど...」

そう、実は俺達3人は泊まり込む1日前に大阪に行く計画を神姬に内緒で進めていたのだ。

企画したのは俺で、きっぷ等は3人で出し合った。

俺「まぁ、うん」

神姬「ほんまにありがとう。わたしめっちゃ嬉しいわ...でさ」

すると神姬が何かを言い出そうとした。

しかし後ろからあの2人が来た。

佐奈「何してんのー?」

俺「え、あ、あぁ写真みてもらってたんだ」

神姬「...」

神姬は少し残念そうな顔をしていた。

何を言おうとしたのか。

物凄く気になってしまう



俺「ちなみに夜はどこで寝泊まりするの?」

佐奈「あ...I wasn't thinking.(考えてなかった)」

俺達「ちょっと表出ろ」

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