第2話 真実
俺と佐奈凛は普通に過ごしていた。
チラッと神姬を見る。
ずっと下を向いている。
一瞬目が合った、神姬は少し驚愕してから目をそらした。
ん?なんだったんだ今の。
毎日これの繰り返しだ。
そして特に何も無いまま1週間が過ぎた。
その次の日の学校。
いつも通り登校する俺達。
しかし今日は神姬の姿がない
そして俺達はホームルームが終わってからなんで神姬が休んだのかを聞いた。
「今月詠風邪ひいてるらしいんだ、だから今日の分の連絡とかプリントを月詠の家に持って行ってあげてもらえないか?」と頼まれた。俺は了承した。
そして学校が終わり、いつも降りる駅の少し前の駅、"波田須駅"に降りた。
そして担任の家までの手書きの地図を頼りに家をを探して歩き回っていた。
「あったー」
そこには大きな木造の一軒家があった、表札には「月詠」と書かれていた。
インターホンなどなく、入り口の引き戸にノックした。
「ごめんくださーい」
3人一斉にそう言うと、1人の年寄りの女の人が出てきた。
「あら?学生さん3人?うちの娘になんか用かいな?」と関西弁で言った。俺達は要件を話し、ついでだから上がっていきなさいと言われ、家に入った。そして部屋に案内されお茶と昨日自分ひとりで初めて作ったホットケーキの余りをくれた、しかも3枚分も残っていた、このおばあちゃん、恐るべし。
「風邪は大丈夫なんですか?」
凛がそう言うとそのスーパーおばあちゃん(略してS老婆)はこう返した。
「あぁ、治ってきてるよ。でね?今日上がってきてもらったんには訳があってね?」と言い。
「今から言うこと絶対に他の人には言うたらあかんで?」と迫ってくる。
俺達はうんうんうんとOKの合図を送り、S老婆が話を続ける。
「あの子さ学校ではどない?」と訪ねられた。
俺達は正直に暗い、静かと言うことを伝えた。
するとS老婆は
「ごめんね、ほんまはそんな子じゃ無いんよ。」と謝るS老婆。そして次に驚愕の事実を口にする。「あの子にはね、親がいないんよ。」
「、、、え?」
「わたしは祖母で今は私がお母さんみたいな感じやね」と話した。そしてS老婆は話を続ける。
「あの子が生まれてすぐに駅のコインロッカーに捨てられてたんよ、んでその後に2人はその駅で飛び降り自殺したんよ」そういえば聞いたことがあった。鉄オタの間でそんな事があったとネットに書いてあった。
「それとね?中学の頃...それが原因で仲間外れにされて友達が居らんくてずっと1人やったんよ。それで中2の頃色々あってここに住み始めてんけどね」
「そうだったんだ...」
するとS老婆が
「そのー、お願いがあるんやけどね?わたしもうちょいしたらちょっとの間家から出なあかん用事があるんよ。その間ね?できたらでええんやけどね?家におってくれへんかな?あんたらと仲良くなれたらあの子も嬉しいと思うんよね。」と提案された。唐突過ぎだろ。「それはー、うん..」最初は流石にそれは無理と言おうとしたが、給料出すし食費もこっちで出すし寝る部屋も勉強部屋もちゃーーんとあるから!とS老婆が言うとわかりました!やります!と凛佐奈が了承した(流石こいつらアホだな、、)ほら遼も遼も!と言われ、仕方なくわかりましたと了承してしまった。
「とりあえず付き合って行くうちに仲良うなれると思うわ。ほな、宜しくね」とぺこりと礼をしてきた。
その日は家を後にし、明日からどうするかを帰り道に話し合った。家に泊まり込むのは1週間。
明日からどうなるのか。
不安で仕方ない。
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