日本各地に出現する謎の生物を調査する「UMA探偵」のストーリー。
本作のキモはストーリーラインや主人公たちの活躍ではなくて、次々に描写される謎の生物の面白さにある。それも通り一遍ではなく、「○○と思ったら実は××だった」とか、けっこう捻ってある。
さらに「その生物であれば、どのように退治(ないし制圧)するのか」といった部分が、ある種の現実的な思考実験になっていて、個人的には面白い。理系心を刺激されるのだ。読んでいて、「俺ならこうやるなー」とか「この生物はきっと○○に違いない」とか考えるのが楽しいというか。
その意味で、生物・生化学専攻とか生物学に興味がある人には、特にお薦め。