第4話 俺、帰れない
地上に出て約二時間。
ここらの怪物の移動ルートや行動パターンの確認、次の施設の入り口の確認が早くも終わった。
これなら明日には施設に向かえるな。
いやー、近くの施設の場所がわかってるとこんなに早く終わるんだな。
いつもは施設の場所を探すのに何週間もかかるし、あの施設には感謝だな。
そういえばあのおっさんと男の人は元気かね?
そろそろ奥の部屋から出る頃かな。
一回襲われてるから当分怪物に襲われる心配がないし、元気にやってるといいけど。
まあ、もしかしたら捕まってたやつにこっそり渡しといた銃でクーデター起こされてるかもしれないけど。
さて、そろそろ腕輪の中に戻るか……戻る……もどる……もどる?
……どうやって?
あれ? そういえばやり方聞いてないな。
いつも通りに『入れ』って思えばいけるか?
『入れ』
しかし、何も起こらなかった。
……ダメか。
これは桜がいないとダメな感じか?
……『出ろ』って思えばやっぱり桜も出てくるのかな?
でも今まで出せなかったものなんてないし、やってみるか。
『出ろ』
……あれ? 出ないの? じゃあどうすればいいんだ?
もしかして魔法的アップデートの時になにか壊れたのか?
それはヤバい。すごくヤバい。
これで他のも出なかったらヤバいぞ。
外での生活が危うくなる。
とりあえずやってみよう。
えーと、小腹も空いたし缶詰。
『出ろ』
……出てきたな。
ということは壊れているわけじゃなさそうだな。
じゃあ何が原因だ?
俺はどうすれば中に入れるんだ?
んー、どうするかなあ……。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます