第7話  二年後

真は幸せというものの意味は理解しかけている

 

今は工場で働いている


 今の安定がほとんど細い糸の上を渡っている


 状態でいつか終焉が来てすべてが台無しになったときには


自分はひどい死に方をするかもしれないと思ったが

 

それでもかまわないと思っていた


労働はきつかったが、死の恐怖はない


人一倍鍛えられた体力もあった

 

 帰りには、山の小枝を集めて帰る

朽ちかけの井戸の様にも見える階段を下りると、そこには隠し部屋がある

 

この部屋は最後の砦だと教えられた隠れ家だが、仲間はだれも戻ってはこなかった

 

 扉を開けると、あの時の少年がいる

 

寝台の上にのびあがって外を見ている


自分を見るとオカエリいって笑った


 あの頃と少しも、変わっていないように見える

 

あれから1年もたったころだろうか?


あれから、大勢で歩いているのを見かけた


裕福そうな町人が大勢を従えて歩いているのを見た

 

 回りははざわざわとして、一向に道を開けた

 人々の話で、それが有名な医師であるのを知った 


その後から、杖にすがるようにして歩いている少年を見て足の傷が治らなかったの


を知った。

 なぜだか後をついて言って大きな屋敷をみつけた



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