第6話レベル91なのに勝手に倒れた

 里芋の煮っ転がしを作っていたら、さまようよろいが家に入り込んできた。どこから入った……。

「いい服着てるばい」

って、嫌な予感しかしないから、すっと避けた。ここのところモンスターに絡まれることが多かったから、こう、殺気とか悪意とかいうものには敏感になっている。自然に体が動いて、ちょっと腕を払ったら、あん。ちょうど足元にあったものかけに蹴つまづいたらしくて。さあたいへん。

 がしゃがしゃん!

 派手な音を立てて、さまようよろいがひっくりかえった。なにやってるんだ。こんな時に限ってホイミスライムはいない。ていうかおまえらコンビじゃないの? 変だなあ。

 ん。一応ものかけは壊れていない。

 里芋食べよう。

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