第4話スライムベスは部屋にいる

 寝て、起きたら枕元にスライムベスがいた。

 そうだ、そうだったよ。夕べはひどかった。延々新技を見せてくれるから、その調子でいいんでない? などと言ったものだから、スライムベスがお調子にのっかって、

「絶対スライムキングになれるよ。他のモンスターたちだって、絶対あちしはやるやつだって思っている。あちしは先駆者だ。尊敬されてるにきまってる」

 おーう。そのでっかい勘違いと妄想癖はモンスター一だとほめてやろう。

 しかしどうすんだ。モンスター界初のスライムキングベスが誕生したとして、この界隈でどうやって暮らすんだ。NARUTO並みにチャクラを練れるんならいいよ? おまえの分身ってそもそも実体がないじゃん! 残像でしょ? 八体のスライムベスを集めたほうがまず、いいよ。これ以上実りのない努力するなってば。痛々しいの通り越してうざい。

 こぶ茶でも飲もうか……。

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