不死薬品

作者 盛田雄介

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★★ Very Good!!

いやあ、発想が実にブラックで気持ちいいですねえ~(笑)ショートショートの中では、星先生より筒井先生のような感じと言えば分かる人には分かるでしょう。

あ、念のために言っておくと。少し小説を読む人なら、「これは都合が良すぎる。薬に副作用があるのでは?」と引っかかると思いますが、本作品は違うところでばっちり落としてきますので要注意。

今でも定期的に話題になる「アレ」を、うまく落ちにからめた良作だと思います。もしかしたら、あなたの隣にもこんな人が潜んでいるかもしれませんよ……

ツッコミどころとしては、他の方もあげていますように「普通にやれば成功したんじゃね?」といったところでしょうか。しかし読後感が良いので、それも野暮という感じがします。

唯一残念な点は、文字が密集していて非常に読みにくいこと。パソコンならともかく、スマホだと目が滑ります。レイアウト次第ではもっと伸びるのでは? と思ってしまいました。

★★★ Excellent!!!

 引きこもりの男が三年がかりで開発した、奇跡の薬。
 この薬を飲めば、若返り、力もみなぎるという夢の薬。
 テレビ番組で紹介されると、批判も渦を巻く。倫理的にどうなのか?
 しかし、主人公の男は、まったく気にしなかった。何故なら、薬は使いたい人が使い、使いたくない人は使わなくてもいいからだ。確かにそうだ。この薬を使うか使わないかは、選択することができる。だから、倫理も守られる。

 ――と、思ったあなたは、落とし穴に落ちている!
   ラストの一行を見逃すなかれ。

 是非、御一読下さい。

★★★ Excellent!!!

世の中には「窮鼠猫を噛む」と言う、どんな弱い者でも切羽詰まった状況でとんでもない力を発揮することを意味する諺があるそうです。
もしかしたら、今回の主人公がこの発明品を作り出したのも、ある意味では自分の人生が終わってしまうと言う窮地にあったのかもしれません。そうでなければ、こんな真の目的がある発明品を作ることなど出来なかったでしょうし……。

人によっては色々と強烈な風刺かもしれない、考えさせられる短編です。