第二部 エピローグ
エピローグ
換気に開けていた窓を閉めようとしたら、冷たい風が入り込んで俺を縮み上がらせる。昨晩はにわか雨が降っていたはずだが、道路は乾燥している。空も快晴だ。
夜中に耳にした、あの雨音は気のせいだったのだろうか。気になって雨の痕跡を窓から探したが、それらしい痕跡は見つけられなかった。
跡形もない。俺はなぜか肩を落とした。それがなぜか、十日前に相手取った連中ら、あの雑居ビルで殺した奴らを想起させたからだ。
まあ、良い。俺は窓を閉め、準備に取り掛かった。軽い腹ごなしに菓子パンを齧り、冷蔵庫のお茶で飲み込む。それからジャージに着替える。
忘れ物はないか確認し、俺は外に出た。待ち合わせの正午より十分早く出たのだが、すでにマンションの駐車場には川下の軽トラが駐車してあった。軽トラの後ろには、ホームセンターから買ってきたらしいプラスティック製のタンスやシーツらしきものが段ボールに梱包されて積んである。
俺は運転席の川下に軽く手を挙げて挨拶し、助手席に乗る。
「ちょい早いな」
「そんなに手間取る事なく買えたからな」
だいたい車で十分差は誤差だろ。川下はそう言いつつ、車を発進させる。
「で、怪我の方は? 動かして大丈夫なのか?」
「どっか折れてた訳じゃないし……駄目だったらサボってOK?」
「いんや、小物と掃除に回す」
川下はヘラっと笑みを浮かべた。
せめて給金は欲しいね。俺は軽口を叩いて外の景色を眺めた。
今日は、モニカの引っ越しの日だ。それも驚く事に、引っ越し先は川下の邸宅なのである。
それにしても、何がどうなって、こんな形に落ち着いたのだろう。外の景色をボンヤリと眺めながら、俺はこれまでの事を振り返る。
しかし事は、俺が死んだように眠っていた丸一日で粗方決定していたらしい。聞いた話では、事件が解決してすぐに長さんは如月さんと連絡を取り、報告ついでに二つの約束を取り付けたそうだ。
一つは自分が関わっていた事は黙秘し、モニカ達は如月さんの指示で動いていたと口裏を合わせる事。
女透明人間が、長さんの指示で動いていたのは知っていた。そしてやはりと言うか、他の連中も清達の前に現れ、協力してくれていたらしい。それを、元々こっちの仲間だから、長さんは関係ないように見せたいのだろう。もう一つの約束の、モニカ達をそちらで保護してほしいというのも、その延長と考えれば納得できる。
長さんがいつモニカを手駒に加えていたかは知らないが、あの人の事だ、使えると判断して確保していたのだろう。そして今回仕事を与え、最後には自分から切り離した。
利用され、切り捨てられる。そういった部分は、ビルで俺が殺した連中とそう変わらないのかもしれない。……いや、それは俺も同じだったか、西郷の口車にまんまと乗せられた俺も、連中と何も変わらない。俺やモニカ達と、ビルで死んだ連中と、違うのは次があったかどうか……それだけだ。
「ってか、結局お前ん家なんだな」
「あー? ……ああ、はいはい、どうせ最後に押しつけられんのは俺ん家ですよ。ま、中坊を路頭に迷わせるのも気が引けるしな」
「……そう、だな。たしかに、そうだ」
そう、それだ。と、俺は呟いた。それが俺やモニカ達と、連中との分岐点。情け、同情、憐れみ、わざわざ殺すのも気が引ける。そんな感情が、俺達を生き残らせた。
足切やムメイには、その感情がない。王の器ではないと、率直に俺はそう思った。あれではきっと、誰も彼ら味方にはなってくれない。
車が公園のそばを横切っていく。その時、知り合いが見えた。着物姿の薫が、小学生くらいの子供達とボールで遊んでいる。顔面セーフじゃ、と主張している声が聞こえた。
「知り合いか?」
川下が聞いてくる、俺は、ああ、と頷いた。
「スゲーな。輪の中に溶け込んでたぞ」
「へ?」
「ガキの輪の中にだよ。ガキは遊び仲間の格好とか、気にしねーのな」
そう言われれば、そうだ。子供達は、薫の姿に怯えるような素振りはない。それだけ純粋と言うべきか、それともあれが座敷わらしとしての本領なのだろうか。
なんにせよ、あれが薫が家と共に失い、そして取り戻した光景なのだろう。薫は俺達から全てを奪われた後も生き続け、自分の居場所を取り戻してくれた。
「……無駄じゃ、ないんだな」
「ん?」
思わず出た言葉に、川下が食いついた。
「何の話だ?」
「俺達のやってきた事さ」
当たり前だろ。川下は即答した。
「……おお?」
時間帯のせいか、がら空きの道をのんびりと走っていた俺達だが、唐突に川下が声をあげた。俺も釣られて、彼の見る方を見た。
矛盾コンビだ。二人もこちらに気づいているようで、歩道からこちらに向かって手を振っている。
「川下、アクセル」
「うい」
車はやんわりと加速し、乗せろー、と叫んでいた二人を通過した。
「………」
「………」
罪悪感はない。俺はうな垂れ、目蓋を軽く指圧していった。これは正しい判断だった。そもそも今日は長さんと毒島、それとジーナちゃんが手伝いのはずで、連中が来るとは聞いていないのだから。
しかし、奴らは諦めなかった。
「コラァァァッ!」
天の声、それも真横からだ。顔をあげて見れば、天が車と並走し怒鳴り散らしていた。その隣で羽も平然と走っている。化け物め。俺が窓を開けると、途端に天が噛みついてくる。俺も負けじと叫ぶ。
「何で逃げるんだよ!?」
「何で追えるんだよ!?」
止める気がない事を悟ったか。二人はトォッと叫んで荷台に張りつき、乗り込んできた。何なんだあいつら。川下が泣きそうな声で言った。しかし、聞きたいのは俺も同じだ。
「乗車成功! 引っ越しの手伝いに馳せ参じましたぜ、お二方」
「いらん! 帰れっ!」
「断られても行くけどな、姉御に代理頼まれたし」
羽、それからトドメのような天の言葉に、川下は気が狂ったように笑い出した。重症だな、代わりに俺が怒鳴る。
「ならせめて歩け! 常識ねえのかっ!?」
「何を今さら……っと」
天はそう言いながら、ドンと片足を俺達の頭上、つまり軽トラの屋根に胡坐をかいた。
「おい! 上に乗んなよ!」
「まぁまぁ、常識なんて気にかけてちゃ気疲れするだけだよ。刀のお兄さん」
にゅっとこちらの窓の方へと上半身を伸ばし、羽は笑みを浮かべた。見てるこっちが悲鳴をあげたくなるような体勢に肝を冷やされ、俺は目を伏せ、深く椅子に腰を下ろした。
「……ああもう、そんなんだから今回、こうもややこしい目にあったんじゃないかよ……」
「それもまた、この世界の楽しみ方さ」
上にいる天が、そう呟いた。
「長く生きれば分かる、世界にこうという形や真理なんて存在しないって事がね。そしてこれが、私達の選んだ社交スタイルさ。こうやって何百年と勝手に生きて、いずれ勝手に死ぬのさ。死に際に悔いがなけりゃ、それで良い」
「……迷惑な奴だこと」
天の言葉に、川下はボソリと呟いた。
とは言え、この二人には借りがある。俺は閉口して川下邸への到着を待った。この二人の働きによって、俺や長さん、回天坊の放火疑惑が晴れたのだから。
十日前、二人があのビルで行った事は単純明快だ。こっそりとビルの空き室に忍び込み、時限式の着火装置に繋いだ花火の山を部屋に積んだのだ。
その後のニュースでは、ビルの火事は山の放火と似た犯行とされ、俺達を疑っていた連中は、山火事も永花達によるものである可能性を抱えたようである。結果として長さんは証拠不十分として、疑われつつも行動できるくらいの自由は得たようである。
そして……何より恐ろしいのはこれが矛盾コンビ、二人のアドリブであるという事だ。本人らは在庫処分しただけと嘯くが、長さんの下で動いていただけの知恵はあったという訳か。長さん一家、末恐ろしい連中である。
「あれ? そう言えば遠山は?」
天は屋根からこちらを覗き込み、そのままの姿勢で首を傾げた。こいつらには恐怖というものがないのだろうか。
「ああ、あいつ練習がてら走って行くってよ」
へぇ……。と、天は嬉しそうに笑みを浮かべ、頭を引っ込めた。
「やっぱり師匠としては気になるか?」
「師と呼ばれるほど、あいつに教えちゃあいないよ。手取り足取りってのは羽がやってる」
天は腕を窓に見えるように突き出し、手をひらつかせた。
そう、清は数日前、矛盾コンビや厳爺に弟子入りしたいと申し出た。厳爺はあまりノリ気ではなかったが、二人は師匠と言うポジションがずいぶんと気に入っていたっけか。
「何にせよ、強くなる事は良い事だ。その目的がはっきりしているのなら、なおさらね」
目的か。どうやらあの事件は俺だけでなく、清にも思うところがあるらしい。
「お前らあれだろ、最後に師匠を超えてみよってやつ、あれやりたいだけだろ」
「あっはっはっは……なぜ分かった」
結局、荷台に二人を乗せたまま俺達は川下邸に着いた。止まった時に天がフロントに零れ落ちるという事故もあったが、俺達は順調に荷物を邸宅に運んだ。
来た以上はこき使ってやる。川下はそう言って怪力の天やアルフレッドに指示を飛ばしているのを尻目に、病み上がりの俺と遅れてきた清は主に掃除をしていたが。
「あ」
「あ」
ここでばったりと、モニカと出くわした。俺達は離れの倉庫でサボっていたモニカを連れ、掃除を続けた。
「そう言えばモニカお前、今までどこで生活してたんだ?」
清と二人で、部屋にあった価値があるのか分からないような物を梱包し、段ボールに入れながら俺はモニカに聞く。
「あー?」
うんざりした顔で部屋の汚れを雑巾で落としていたモニカは、眉間にシワを寄せてこちらへと振り向く。帽子は取っていないが、サングラスは外している。しかし、本人にその気がない時は邪眼の効果はないようだ。それでも清はずっと気にし、イライラしているが。
「やっすいホテル、空家とか……将美に拾われるまでは地獄だったわよ……!」
「ほーん」
「髪の手入れもできないし、食糧不足のおかげで、アルフもレッドまで減っちゃったわ」
「待て、あいつどういう生き物なの?」
知らないわよ。と、モニカは呆気からんと答え。
「……そう言えば、よくあの鬼がここに住む事を認めたわね。ここの人と長い付き合いなんでしょ?」
「ああ、それな……」
たしかに俺も、一番に如月さんが反対するかと思っていた。しかしこの前、確認の為に電話してみたところ。
「……良いんじゃねえの? 川下が良いって言うんなら、それで」
「ずいぶん軽いな」
「革新怪団は潰したし、長の所にあいつら置いとく方が厄介だからな。ってか正直、興味ない」
「……うん? 今さっき革新怪団潰したって言ったか? 聞いてないぞ」
言ってなかったからな。と、如月さんは咳払いを一つした後、さらにこう続けた。
「それよか気になるのは、足切がムメイを雇ったってところだ。野郎、本気だな」
「ムメイを知ってるのか?」
「ああ、ちったぁ名の知れた活動家だ。とは言え金で雇われるから、大それた思想なんて持ち合わせちゃいまい。お前と面識があるとは驚きだが……」
「活動家? 政治運動とかの」
「おう、正確にはそのアドバイザーってところだな。地域を治めてる大妖怪の中には奴を懇意にしてるのもいたから、泳がせていたんだが……気に入らねえな」
気に入らねえ。如月さんはもう一度そう呟き、押し黙った。
「……とにかく、俺もすぐにそっちに帰る。それまでは意地でも潰されるなよ」
如月さんはそう言って電話を切った。
如月さんの興味がない発言に、モニカはさらにシワを深く浮かび上がらせた。
「だぁーくっそムカつく……! 舐めやがって、あんチクショウ!」
腹立ち紛れに地団駄を踏むモニカに、俺は笑う。
「良いじゃん別に。ほら、そんな帽子被ってちゃ汚れちまうぞ」
と、俺は彼女の帽子をひょいと取り上げた。
あっ。モニカが声をあげた。その直後。
「ぷっ、ぷぇひゃひゃひゃひゃっ!」
清が爆笑した。俺はどちらかというと驚きが勝り、黙ってそれを見つめた。
モニカは帽子を取らなかった訳じゃない、取れなかったのだ。金色の長髪の根元から、茶色の毛が伸びている。それが毛先にかけて金色に染まっていたのだ。
「お前その金髪、染めてたのか」
「プリン! プリンだあははははは!」
「………」
「あははははははっ!」
顔を真っ赤にしたモニカは、何も言わずに俺から帽子を奪い取り。
「笑い過ぎだお前ぇ!」
そう叫んでモニカは清に飛び掛かる。押し倒された清はそれでも爆笑を抑えられず、二人は揉み合いになって床を転げ回った。
これじゃあ、掃除は後回しだな。俺は溜息をつきながら、そっと部屋を出た。
もう日が西の空へと傾いていた。まだ三時だと言うのに、気の早い話だ。
こうして縁側でぼんやり佇んでいると、十日前ここにいた自分が、すぐそばにあるような気がしてくる。この生活を守る為なら、連中を殺す事さえ厭わない。そう考えていた自分が。
いや、ここにいるのか俺は。今俺が歩いている道は、あの時の俺の行動の結果の上に成り立っている。例え地面が乾いても、昨晩の雨は嘘にはならないはずだ。
「おい、何サボってんだ?」
いかん、見つかった。声のした方を見れば、川下がこっちを睨みながら仁王立ちしていた。その手には荷造りの時に使う紐の束の他に、なぜか魚肉ソーセージが握られている。
「さっさと終わらせねえと日が暮れちまうだろ。引っ越し蕎麦、食わせねえぞ」
「あー……はい、やりますやります」
俺は適当にそう言って腰を上げる。川下は、肩を落とし。
「……ったく、どうしてこう使えねえ連中ばかり集まってんだかな」
そう言って、庭にある井戸へと歩いて行った。あの井戸には、アカハラという大妖怪が封じ込められている。封じ込められた、と言ってもそれはずいぶんと昔の話らしく、今じゃここの邸宅を守り神のような存在になってしまっている訳だが。
「もう冬眠してんだろ?」
「家族が増えたからな、報告せにゃ」
だからって起こさなくても良いだろうに。俺の同情とは裏腹に、川下は手慣れた手際で魚肉ソーセージを紐に結び、井戸に垂らしていった。先祖代々の守り神を、ザリガニか何かと同列に見ているのだろうか。俺はそんな彼の背中や、遠くでコソコソと蔵に忍び込む矛盾コンビを交互に眺めながら、再び腰を下ろした。
「やってますね」
背中から声を掛けられ、俺は振り向いた。和尚がやんわりとした笑みを浮かべて、縁側を歩いてきた。
「あ、和尚。来てたんですか?」
「つい先ほどに、如月から目を離すなと言われまして。しかしどうやら、引っ越しの方は粗方片付いてしまったようですね」
遅れてすみません。そう頭を下げつつ、俺の隣に胡坐をかき。
「……今回の一件、よくぞ一人でやり遂げました」
「あまりやり遂げたって気には、なれませんでしたけどね」
顔を上げると西日が目に入り、視界が白む。一瞬どこからか、あの女の叫び声と、炎の熱さを感じた気がした。
黙り込む俺を思いやったのか、和尚はこんな事を喋りだした。
「知ってますか? 川下家も昔は、人に害なす妖怪であったと」
「え?」
「もう、ずいぶんと古い話ですが……」
和尚はそう言って、懐かしそうに目を細めた。
「元々は川上家、川下家と二つの家があり、さる豪族に仕えていたそうです。しかしその豪族が滅亡し、二つの家も堕落の道を辿っていきました。川の上流と下流とにそれぞれ住み着き、人を騙しては食らうだけの妖怪に、ね」
「そこに、和尚が現れた」
そこからは断片的に聞いた事がある。俺がそう挿むと、和尚はくすぐったそうに頬を掻いた。
「ええ、旅先で一人の娘が騙されそうになってまして、彼らに悪行をやめるよう言いました。……そして、川上の方はそれを聞き入れなかった」
和尚はそこで言葉を切り、そばに置いた編笠を被って自分の顔を隠した。
「彼は、私と川下とで葬りました。これには後悔の念が尽きません、他にやりようがあったのではないかとね」
しかし……。と、和尚は井戸に釣り糸を垂らす川下を見た。
「川下……彼の先祖は私を師と呼び、代々私や如月と肩を並べ、人間と妖怪の均衡を保つよう働いてくれました」
「………」
「正しいと信じる道を進むのは、確かに辛いものです。時には望まぬ争いをし、身を切る思いもするでしょう。そこで出会える友人は、着飾る必要のない真の友になるでしょう」
あるいは、生涯の伴侶に。そう笑いかける和尚に対し、俺は言い繕う事も、否定する事もできなかった。
それもそうか。俺が何の為に戦ったのか、簡単な事だったのだ。
それは信念と呼べるものではない。ただ木戸さんに言っていた、この生活を守る為、本当にただ、それだけだったのだ。
なんて安っぽい。俺は自分のちっぽけさに笑みが零れた。この国の為と死んでいった西郷や、それより遥か前から戦い続ける如月さんや和尚に比べたら、なんてちっぽけなのだろう。
しかし、その為なら他は全て捨てよう。お高く振る舞う正義や思想、モラル。最早記憶にないが……事実であろうと過去であろうと、斬り捨ててやる。
「のわっ! ちょわぁぁぁぁああああっ!?」
蔵から悲鳴があがり、羽が蔵から勢い良く飛び出した。彼女は鋭角に体を後ろへと傾けながら後退し、蔵から充分遠ざかってから尻餅を着いた。
俺はそこで思い出した。そうだ、あの蔵、曰く付きの品を雑多に押し込んだ開かずの蔵だ。夏にあった亡霊騒ぎで残った眼鏡も、あそこに納められているはず。あの二人が今日手伝いに来た本当の目的は、あそこに忍び込む為か。
「て、天が……天が布団に食われた!」
羽は蔵の扉の奥を指さしながら叫んだ。
何やってんだお前ら。川下が大声をあげ、そちらに駆け寄る。和尚もそれに続いた。家の中にいた連中も、何事かと姿を見せる。清も心配げな顔で、蔵を見ていた。
……やれやれ、俺は素足のまま庭に降りた。まったく最近は休む間もない。
蔵の暗がりから、何かが蠢いた。俺はTシャツの裾を捲り上げ、自らの手で刀を抜いた。
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