ホタテ
ホタテなんて今更言うこともなく美味いじゃん。そんなことはわかっている。
だけど、じゃあ生きたホタテを捌いたことあるのかを聞かれたら、やったことあるひとは多分そう多くないんじゃないかな。
そんなワケでボクは先日、北海道から活ホタテを取り寄せてみた。
北海道から取り寄せてとは言ったものの、実は国産ホタテの99.8%は北海道産。残りの0.2%は青森らしい。えっ、北海道産じゃないほうが希少なんじゃね?
ちなみに取り寄せたのは北海道の中でも宗谷・稚内産のホタテ。あまり聞かない。ホタテといえば厚岸とか猿払のほうが有名だ。
とはいえ猿払と宗谷なんてほとんど変わらないじゃないか。歩くのは厳しいが、車なら数十分で行ける。
本当は野付産のホタテが食べたかった。だがもたついている間に売り切れ。ええっ、つい数時間前にはまだあったのにぃ。
まあないものは仕方ない。ちなみにボクが買ったのは2キロで10~12枚入りというやつで、野付産のは2キロで5~6枚。倍だよ。どんだけでかいんだよ。これでも一応稚内産のやつも大粒なんだぞ。そのうちチャンスがあったら手に入れてみたい。
そんなわけで届いたホタテ。折角ホタテ用のヘラを買ったのに、付いてきた。いやありがたいんだけどね。
予想では貝柱を剥がすのに使うと思っていた──いや貝柱を剥がすのに使うんだけど、まずは貝殻にへばり付いている貝ひもを剥がす。意外とこれが邪魔なんだ。
シャコシャコっと貝殻に沿って剝がすと貝がゆっくり開く。貝柱が外れたのがこれでわかる。そして殻を180度くらい開くともげて片面だけになる。そうしたらまたヘラでシャコる。
中身を取り出せたらまずは黒い腸の部分、ウロを取ろう。意外と丈夫だけど破けないように注意しながら周りを引っ張ると取れる。
ご存知、貝はよく毒を持つのだが、ホタテの場合は基本的にこのウロの部分にしか貯まらないらしい。だからウロさえ取れば大体安心とのこと。もちろん毒がなければウロも食べれると思う。あまり食べたいものではないけれど。
次はエラを取るのだが、いろんなサイトで見て確認していたはずなのにわかりづらい。とりあえずここだと思うところを剥がす。
最後に貝ひもを剥がす。貝柱との間に指を突っ込み薄い膜を引きちぎる。
うわぁ、手が超ぬるぬるだ。貝柱は水洗いしよう。ちなみに貝ひもは水洗いした程度じゃぬめりは取れないから、後で塩もみする。
ちなみに貝ひも塩もみした後、刺身で食おうと思っていた。だけどあのぬめりを感じたらそんな気は失せてしまった。やっぱり火を通そう。
5枚分の貝ひもにこれでもかというくらい塩をぶち込み、ボウルの中でかき回す。塩をケチるとぬめりがちゃんと取れない。気をつけよう。
そしてざるに移して水洗いすればぬめりすっきり。
洗った貝ひもは小さな鍋に入れ、そこに醤油1、みりん1、砂糖1、酒2。全て大さじだ。あとはひたすら煮詰める。これがまた米とよく合う。
最後にホタテといえば殻ごと焼く! 醤油バターがジャスティス。
両面シャコったら、ウロだけ取る。焼くとぬめりがなくなるからそっちの心配はいらない。ぐつぐつ焼こう。殻の水分が減ってきたなと思ったら中身をひっくり返す。するとまた少し水分が出てくる。
頃合いを見計らってバターを載せ、醤油をかける。殻についた醤油が香ばしい匂いを漂わせる。
生の貝柱は食べやすくスライスするのも悪くないと思うが、やはりここは切らずにわさびと醤油つけてかぶりつく! このほうがより食感を味わえる! 野生って素敵!
野生ならわさびとか醤油使うなって? いいんだよ!
自分で剥いての刺身、煮つけ、バター醤油。大粒ホタテ、大満足!
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