原木生シイタケ

 世の中には2種類の養殖シイタケがある。原木栽培かそうでないかだ。

 そして世の中にはシイタケステーキというものがある。昔のボクだったらそんなものはステーキ(笑)と言っていただろう。しかしステーキの名に値するしいたけというものは確かにある。

 原木シイタケが全てそうだとは思わない。しかしボクの知っている原木シイタケはこれまたとんでもなくでかく、かつ肉厚だ。

 その生産者は農林水産大臣賞を何度も受賞している。税金でこんな美味いものを食っているのかと思ったらイラッとするかもしれないが、こういう賞で回り回って生産者へ還元されると思えば悪くないだろう。


 というわけでボクは埼玉県入間市にある生産業者の原木シイタケを食べる。ここのシイタケは12月~3月くらいまでしか販売していない。ちょうどいま時期だ。

 あと、ここで販売されているシイタケはいわゆる“どんこ”と呼ばれる、傘の開いていないものだ。だからかなり丸みを帯びている。まるでマ◯オに出てくるキノコみたいな感じである。

 そこのシイタケはまだ開いてないくせに直径で10センチくらいあり、しかもかなりな肉厚。普通のシイタケ何枚分だよというくらい分厚い。


 シイタケは焼いて食べるのが一番。だがそれだけで食べるものでもない。普通のシイタケならチーズを乗せてもいいだろうが、これだけ肉厚だとチーズが完全に負けてしまう。やはり醤油とバターだ。和の醤油と洋のバターのコラボレーション。この組み合わせに気付いた人にはなんとか賞をあげたい。

 そういえばシイタケは海外でもシイタケと呼ぶらしい。

 それはさておき、生シイタケだ。こいつは逆さまに焼くわけだが、じわじわと裏側にシイタケ汁が湧き出てくる。こいつと醤油、バターとの相性は抜群だ。そういや肉のステーキでもバター醤油あったっけ。

 こいつは焼きあがってもあまり縮まない。でかい分だけの食いでがある。ステーキだというのだからフォークとナイフで頂こう。


 だがフォークとナイフだと一番美味い汁がこぼれてしまう。もったいない。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る