磯ガキとみかポン

 冬といえば鍋。そして牡蠣の季節でもある。それを融合させたカキ鍋。とても美味い。

 夏場は毒を持つためカキは食えない。だけどそれは養殖のカキの話。天然モノは5月末くらいからが旬である。

 一般的には岩ガキと言われるカキだ。それを千葉の銚子では磯ガキと呼ぶ。


 というわけで今と時期は異なるが、磯ガキの話。

 まずでかい。大きさはまちまちで、サイズによって値段は異なるが、とにかくでかいやつはとことんでかい。殻で20センチオーバーもざらである。

 もちろん中身もでかい。そして味は濃厚。

 普通のカキをいくつ食ったところで磯ガキの濃厚さには届かない。それほどカキの旨味が凝縮されている。にも関わらずでかい。カキ好きにはたまらないだろう。

 ボク自身、オイスターバーへたまに行くくらいのカキ好きであり、この濃厚な磯ガキの魅力にやられ、わざわざ高速道を使い買いにいくほどだ。

 そしていつも行くのがウォッセ21という、タワーのある商業施設だ。そこは様々な海産物を取り扱っている市場のようになっており、食事処もある。

 いろんなものに目移りしてしまうが、ボクの目的は磯ガキだ。

 こいつを扱っている商店はいくつかある。自分で見て良さそうなところを選ぶ。

 もちろんウォッセ21の周囲にも店はある。どこで買ってもいいが、できるだけ鮮度の高いものを選ぶ。安ければいいというわけじゃない。

 でかいやつだと1個で1000円くらいするのもある。そこまで出すかと言われたら、出す。ここまで来ておいて出し惜しみはしない。月に一度の贅沢のひとつと考えれば安いものだ。次に食うのは来年だろうと思えば尚更出さずにいられない。半端なものを食べてこんなものかと思いたくないし。


 食い方はもちろん生。むしろ生しかあり得ない。醤油も悪くないが、やはりカキはポン酢だ。そこに刻んだ万能ねぎを散らしたり、もみじおろしを乗せてもいい。


 酸っぱいのが苦手という人もいるだろう。そんな人には「みかポン」だ。

 ポン酢というとすだちやゆず、かぼすなどである。しかしこのみかポン、名前通りみかんから作られている。酸味は抑えられ、フルーティな甘みがあり、通常のポン酢は酸っぱいという人でも使える。こいつさえあれば鍋料理も満足に食えるだろう。オススメ。


 と、ここで磯ガキの話に戻る。ボク自身はポン酢に全く抵抗がないため、みかポンに頼らずとも普通のポン酢でいける。ポン酢ラブ。

 サイズ的にはもちろん一口で食えるわけもない。2~4等分くらいに切っておけば食べやすい。それでもボクはかぶりつく。美味い!



 カキフライ好きに悲報。こいつは揚げると縮み、ちょっとでかいだけのカキフライにしかならない。味もそこそこ美味い程度。

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