第24話学校

ゆまSIDE


保健室の前に着き、私はドアを開ける。


中には誰も居ない。


「さ、獏入ろ?」


「・・・ゆま、サンタがいませんが・・・」


「うん」


「もしかして、飛ばしました?」


「うん」


「・・・・貴方、獏をなめきってません?」


「この世界は私が作ったからある程度の主導権は私にあるからね」


「そうかもしれません。でも、その手助けしたのは私であり、貴方の世界を消そうと思えば、消せますよ」


「うん、その時はその時かなって」


「なんて適当な・・・にしても、サンタを飛ばしたのはなぜです?サンタは私が行った後じゃない限り行けないはずですよ」


「そうですね、だから、透子ちゃんの為の夢を渡しに行かせたんじゃないです」


「まさか、遠野君ですか」


「そうです、守君のは契約してるとはいえ、まだ決まってはいない。

だから、ある程度、私も手出しできたんです。

私と獏で、手出し無用になるのは、契約済みのみだったよね?

なら、大丈夫かなって」


「なるほど、でも、貴方が行かない限り、そもそもあの世界に行けないはずです」


「はい、だから、私、渡したんですよ、それと引き換えです」


「は?」


「私の未来です、その代わりに私が行かなくても行けるようにしてもらいました。」


「貴方、馬鹿ですね、もしかしたら守はイレギュラーなのだから行けたかもしれないのに」


「そうかもしれない、でも確実に迎えに行ってほしかったし」


「・・・ていうか、それなら私に渡して欲しかったですね、最終的にそれを食べるのは、二人、いえ私達、獏がたべないといけないのですから。」


「いやあ、急いでたし、ごめんね。」


「まあ、いいです。にしてもまゆはどこに居るのです?」


「ああ、まゆはね、待ってる、私が来るのを」


「なるほど、だからおいてあるんですねそこに」


そう、獏が見つめる先にあの黒いノートがある。

落ちていたが、まだ拾わずにいる、二人が帰ってくるまでは触れない。

皆で迎えに行かないと。


「うん。でももうすぐ帰ってくるよ」


「なぜです?」


「私、サンタには私の未来を渡しましたが、守君にも渡したんですよ。私の為に色々がんばってくれたあのボールを」


「ああ、でもあれはあの学校でしか使えませんよ」


「でしょうね、でも、あのボールをこの世界に連れてってくれたんです。何か違う力がある、

そんな気がするんです」


「そうですか、ならあるんでしょうね」


「思ったより素直に受け取ったね」


「この世界に連れてきたボールなら、あり得るような気がするので。貴方が持つ、持ち物は基本的にこの世界になにか、変化を及ばせてる」


「なるほどー・・・まあ、たしかに」


そんな会話をしているとガラッと音がした。

そこに居るのはサンタだ。


「ただ~いま~」


「遅い」


「ごめん~ごめん~。ほら、これ。守さんとゆまさんのですよ~」


手に持っていた、大きい袋をサンタは夢食に渡し、それを夢食は受け取った。

そして、その瞬間ピカッと光りが周りを埋め尽くした。

そして、光が消える頃に、抱きついている透子ちゃんと、守君が目の前に現れた。

二人はここどこ?みたいにキョロキョロしていた。

そんな二人に私は抱き着いて、つぶやいた。


「おかえり、二人とも」


「ゆ・・・ゆま・・ちゃん・・・」涙を浮かべてかすれ声で言う透子ちゃん。


「・・・ただいま。でもほんま、何が起こったかと思ったわ」と軽い溜息をしつつ苦笑いをしていた守君。


数秒、私たちは抱きしめ合っていた。

その間、透子ちゃんはずっと泣いていた。


「皆さん、おかえりなさい。まさか帰ってくるとは思いませんでしたが、でも、揃ったなら、そろそろまゆを迎えにいってくれませんかね」


「夢食いセンセー、感動場面やで!もうちょい待ってや!」


「そうも言ってはられないのです。

ゆまは知ってると思いますが、ゆまがこの世界に来たことであの学校が消えつつあります。

だからその前に私たちは、貰い忘れている皆さんの夢をもらいに行かなければならないので、この場を離れないといけないんです。でも、ゆまの世界に行くためには私がいなければいけません」


「へ?センセー・・?消えるって?」


「ゆまに聞いてみなさい。貴方にはあまりいうと、私たちが消されますからね」


獏にそういわれて、守君は私の方をみた。

何もいわないけど、どういうこと?と言いたげな顔で見てきたから、私は答えた。


「私がいる此処は、あの学校とは別次元なの。

あの学校は私が作った世界なの、皆をつらい思いから救うために作った場所。

あの場所では、私がいるから成り立っているの。

私が消えた時点で消えてしまう。」


「なっ・・・消えるて、そんな・・!友達とか見捨てるん!?」


「・・・・見捨てたくないよ、でも、もうあの世界は私では何もできないの、私が作ったけど、この世界を作った時に、色々してくれたのは獏と私のお母さん。

二人が頑張ってくれて、作られた世界で、私は私の理想を言っただけ。

だから、私のわがままはある程度は聞いてくれても、その世界をどうするかは二人に任せていたから」


「誤解がないように言っておきますが、私達、ああ、獏がですが。

私たちは、学校が作られる前の世界に連れてきただけですよ。

作ったのは、あの人です。」


「・・・だから、お母さんは私があの場所を離れる時は消すつもりだったみたい、私の世界の為だけに・・・」


「・・そんな・・・」


「守君、ごめん、ひどい奴だって思ってるでしょう・・」


「・・・そのオカンを説得しにいけばどうにかならへんのか?まだ」


「どうだろ、でもごめん、私にはお母さんの場所がわからない。」


「まじか・・せや!センセー達や透子ちゃんは知らんか!?」


そう守くんがいうが、センセー二人とも首をふる。ただ、透子っちだけは下を向いていた。


「透子ちゃん、何か知ってるんちゃう・・・?」


数秒黙っていたが、ポツリと透子っちは話し出した。


「まゆなら知ってる・・・私、まゆに聞いて一度会ったから・・・でも・・私も消えようと思ってた・・・今更、皆を元の世界に戻したって苦しめるだけだよ」


「そうかもしれん、でも!未来の事はまだわからんのやぞ!助けられる人助けられんのもつらい、俺は、可能性信じたいねん」


守君は、こぶしを、床にたたきつけ叫んでいた。

透子ちゃんは、ただ黙って下を向いていて、獏の二人は、ひそひそ話をしていた。


何を話してるんだろうと、話しかけてみると

私と透子ちゃんと守君、全員が後ろから本に向かって押された。


「きゃああ!なっ獏!なにするの!?」


「目的決まったでしょう?早く行きなさい」


「そうだよ~、行ってからまた、相談しなよ~」


そうして、私達は、まゆの所、そう要は私の精神世界に行くつもりではいてたけど無理やりいくことになった。


第?章「私はあなたであなたは私」


どすん!!!!!!


「「「いたあああっ」」」


勢いよく全員が、上から落ちた。


当てた所をさすりつつ、私は周りを見渡す。


見渡した瞬間、私の心臓が高まった。


ここは、私の学校だ。そこから、急に意識が飛んで目の前が真っ暗になった。



こらっ!寝てるな!と誰かが叫ぶ。


はっと覚ます。


「お前、授業中にまた寝ていたのか!」


周りを見渡すと、クラスメイトと先生、普通の人間の先生。担任だ。


「・・・え??先生・・人間・・?」


「お前まだ寝ぼけているのか!はやく起きなさい!」


軽く、持っていた教科書でこづかれる。


クラスメイトも、「もー!ねすぎー!」とか「寝言いってるww」と笑っていた。


あれ?もしかして、いままでの夢?

夢オチ?


・・・・すごい夢見てたな。

かなり、現実味があった、空腹はなかったけど、痛みがありそれになんだか、懐かしい人もいたような気がするが、誰だったか思い出せない。

思い出そうとしていたが、先生がぼんやりしている私をにらんできたので授業に専念することにした。


授業もまあ、なあなあに頑張っていると、授業が終わるチャイムが鳴った。


「今日はここまでだな、皆予習復習しておくんだぞー!」


「「はーい」」


先生が去った後、次の授業の先生が来るまでの5分休憩になったので私はさっきの考え事を再開しかけようとしたが、友達に話しかけられてしまった。


「まゆ!また寝てたのー?」


「おひるごはん後は眠たくて、仕方ないの!」


「まあ、気持ちわかるけど!ねえねえ、今日の放課後に、最近できたカフェがあるの、一緒に行かない?」


「どうしようかなー・・・まあ、用事ないし行ってもいいけど」


「やった!なら、放課後よろしく!」


「はいはい、あ、そうだ。聞きたいことがあるんだけどさ、しっかりとは思い出せないけれど、頭がおかっぱでセーラー服の子知らない?」


「えー・・・知らないなぁ」


「そっかぁ。」


たしか、そんな姿だったような気がするのだけれど、どうしてかは分からないけど、なんか懐かしい子だったような。


キーンコーンカーンコーン。

チャイムがなり、次の授業も始まる、その後は放課後まで真面目に受けいていた。

そして、放課後になり、荷物を鞄にいれて帰り支度をしていた。

すると、さっきの友達が近寄ってきた。


「準備完了??」


「OK!いこか?」


その子の方を向いたその先に、ちょうどドアが開いて居た所を見たときに、おかっぱ頭の子がいた。

私は、あの子だ!!と思って走っていた。


めちゃめちゃ早い。追いかけても全然追いつかない。

ずっと追いかけて、もう走れないと思い立ち止まり座った。


「ぜえっはあっ・・・なんなのあの子・・早すぎ・・」


とその時、後ろから急に現れ手を握られた、そしてかなりの力で引っ張られる。


「いだだだだだ、離してよ!!!」


そういうと、離してくれた。

そして私の方を振り向いてこういった。


「ごめんごめん、遅くなってごめんね。」


その顔に私はびっくりした、だって私と同じ顔していたのだから。

ドッペルゲンガー・・・?

足から崩れて、しりもちをついてしまった。


私と似た人物は、手を差し伸べてくれるが動けない。

その数秒後に、さっき追いかけていた人物が、なぜかこっちに向かってきた。


「もー!遅いよ!待ってたんだからね!!」


その姿を見て、私はさらに驚愕した。

忘れていただけだったみたいだ、その子は私が小さいころに出会った大事な大事な


友達、でもずっともう、会えないと思っていた。


「・・・透子・・・?」


「そーだよ!遅くなってごめんね、そしていままで私の為に、そしてまゆのために

ありがとうね、



其処から私は急に目の前が真っ暗になった。



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