第18話 二人の部屋
私は、仕方なく、自分の部屋に戻る。
シャワーあびて、着替えようかと思ったけど、そういえばこの部屋まだ探してない。
もしかしたら、部屋の中にてがかりがるかもしれないと思い。
どっちが私のかわからないまま、右の机の引き出しで一番大きい所ををあける。
あったのはアルバムみたいな物。
それだけだった、アルバムの名前を確かめると有山ゆまと書かれていた。
この机私か。
なら、左のが透子ちゃんのだ。
アルバムも気になるけど、今は透子ちゃんの方の手がかりが欲しいので左の机の引き出しをあけていく。
大きい引き出しからあける、なにもない。
次に横の普通のひきだし、なにもない。
それから二段目、三段目もなにもなかった。
じゃあ、最後に縦に若干ながい大きめのひきだしをあけようとすると、開かない。
ぐっぐっと引っ張っても開かない。
なんでかなと思ったら、この引き出しだけ鍵穴がある。
鍵付きか、でもこれ手がかりありそうだよね。
鍵はないかなーと思い、ベッドやらシャワー室やら探しまくるがない。
後は、私の机の引き出しだ。
まあ、そうじゃないかとは思ってたけど。
アルバムが入ってた引き出しは置いといて、他の横の机をあけようとすると、開かない。
あ、鍵付き・・・自分の机の鍵付き・・・これ、した覚えない。
過去の私、せめてどこに置いたのかメモ位置いとけよ!と心の中で文句を言いつつ、
二段目三段目を探す。
二段目はなんも無し。
三段目に・・・・・さっきの私、ごめん。こんな分かりやすい所とは思ってなかった。
鍵あった。
これが透子ちゃんの方だとありがたいけど、それはないだろうと思う。そのカギをとって、自分の机の鍵がかかってる机の方にかぎをさしこもうとしたその時に、
トントンとノックされる。
「こんにちー!!!あ、こんばんはか!!」
うん、まだドア開けてないけど、だれなのか察し。
ドアを開けると同時に「羽音さんどうしたの?」と聞いた。
「なんでわかったの???アタシだって」
「そのテンションで分かるよ」
「えへっ元気があっていいでしょ!」
「まあ、確かに。で?どうしたの?」
「ご飯一緒にたべよ!!持ってきたし!!」
「いいけど・・・どうしたの?急に」
「透子っち、帰ってきてないっでしょ!だから、ゆまっち1人かなって思って、皆で食べた方がいいと思って!」
「・・・うん、一緒に食べよ!」
ご飯を一緒に食べつつ、透子ちゃんが羽音さんが教室に戻った時に居てたのかを聞くと、
その時には居たらしい、私と守君の事を伝えると、「そう・・・」
とだけ言って黙ってしまったらしい。
その後の事は知らないとの事で、そこまでしか聞けなかった。
でも一人で寂しくご飯をするより一緒に食べられて、焦る気持ちも少し落ち着けた気がする。
食べ終わり、片付け係の人がきて、羽音さんは帰っていった。
ご飯食べながら、明日も探すなら協力すると言ってくれたので、明日こそ見つかってほしい。
羽音さんがかえっていったので、私は開けれずにいた引き出しをあけることにした。
鍵は、私の机の開かなかった一番上の引き出しにあっていたようで、開けてみる。
その中には、写真があった。
私と透子ちゃんと私と同じ顔の人が写っていた。
だ私より少し大人びてみえるけど、服装も顔も私だった。
私が二人いる、透子ちゃんはふたりと手をつないで幸せそうに笑っている。
三人で、この学校の玄関かな?記憶があってれば。で撮っていた。
なんで私の机にこんな写真が入ってるんだろう。
その写真を手に裏表回してみたものの、日にちや西暦が書いてもなく、メッセージもなかった。
いつ、撮ったのかなぁ。
その写真がなんなのかは分からないけど、このまま写真見つめてままでは意味がないので写真はまた引き出しにいれといて、アルバムの方に手をだす。
アルバムを開けて、見てみると、普通のアルバムだけど、写真はひとつも入ってなかった。
パラパラーと最後までめくると、最後に写真が一つだけ入っていた。
その写真は中学生位の女の子が写っていた、見た感じ私だけど。
それと男の子が写っている・・・誰かに似てる気がするけど・・・誰だろ。
ふとその写真を見てるとポコッと出っぱっていたので写真を取り出してみると、
鍵が入っていた。
思ったより簡単に鍵が見つかったなぁ。
それにしてもなんで私の所に鍵があるんだろう。
見つけてくださいといってるようなもんな気はするけど。
まあ、深くは今は考えず見つけた鍵を持って、今度は透子ちゃんの鍵のついていた引き出しを開ける。
その引き出しにはぬいぐるみと大量の封筒が詰まっていた。
うさぎのぬいぐるみでだけど、あまり綺麗ではなく茶色く汚れていた。
この封筒、だれ宛なんだろ。
封筒のあて名は有山ゆまさま。
私宛だ。
全部そうなんだろうか。多分全部読むとなると徹夜するくらいはある。
明日も探すならあまり夜更かしはいけないのだろうけど、いままで知らなかった透子ちゃんの事が私は知りたかった。
それにいまだ見つからない透子ちゃんがもしかしたらこの手紙にどこにいったのか書いてあるかもしれないから。
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