第十七話 緊急メンテナンス
あの
「わからないけど……何だろう?」
俺は
もう少し
(これって、もしかして≪ギルドラ≫プレイヤー?)
もしも
「俺、
俺は小笠原の目を見ていった。
「え?ダメよ。
「でも、なんだか危ない気がするし……」
「松波だけで行かせた方が、危ない気がするわ。行くなら行くわよ」
小笠原は、俺より先に
「もう、先に行くなよ!」
俺は小笠原を追って階段を降りる。
廃工場周辺まで近づいてみると、
「このロープから先には入らないでくださいね!ここからは入らないで!」
まだ
集まった
「ギルドラね」小笠原が言った。
人々のケータイに映っているのは、見慣れたギルドラの画面だ。その群衆の中に、
(なんだよ、
と俺は
「山口くん、何これ?どういうこと?」
「どうもギルドラの
山口がケータイの画面を俺に向け、攻略サイトのそのページを俺に見せる。ネットで
ブルーシートの
「あぁ?なんの
忌々しそうに、群衆を
「なんだかわからんが、とりあえず
相葉は若い
相葉はまた群衆へと
(あ、ヤバイ……)
と思うが、相葉は間髪入れずに俺に言った。
「おい、おまえ。
「あ……はい」
「その
「え?」
「名前は?」
「あの……松波です」
「そうか、松波。おまえ、この騒ぎどういうことかわかるか?なんでコイツら集まってきてる?」
「はい、ゲームです。ケータイゲーム」
「ゲーム?」
「ギルドラってゲームの最強カードが、この
「あぁ?ギルドラか。チッ、
どうも相葉はギルドラを知ってるようだ。
「松波くんはギルドラの
と、横にいた山口が言う。
(コイツ、
俺は山口を睨むが、山口は素知らぬ顔だ。
「ふーん、上位プレイヤーね?」
相葉は、鋭い目つきで俺を見て言った。
「お!やった!≪首無し≫
周りにいた
その隙に、俺は相葉から少しずつ距離をとり、群衆に紛れる。横の小笠原に
「帰ろう」
と言い、土手へと向かった。
「で、なんだったの?」
土手を歩きながら小笠原が言う。
俺は
「なるほどね。あの
頭脳明晰の
「まぁ、そういうことだね。でも、あの廃工場周辺で手に入るって
「さぁ……どうなのかしら」
「まぁ、書いてもいいんだけど……なんか変な感じだよね。殺人現場にあんなに人が集まってるっていうのも」
「そうね」
小笠原は言って黙った。空は少しづつ
そのあとは彼女と、とりとめも
「じゃ、ここで。また
「うん、それじゃ」
俺も言うと、家へと帰った。
「お兄ちゃん、今日も小笠原さんと帰ってきたでしょ!?なに、付き合ってるの!?」
家に着くなり、
「
部屋で
ゲームデータをネットから読み込んでいるのか
【通信中……】
のウインドウが
「あれ?」
と呟いた。
そこには、
【ただいま、緊急メンテナンスを実施しております。
[2019/09/18 17:00 〜 終了時刻未定]
また、
ご利用のお客様には、ご迷惑をおかけいたします事をお詫び申し上げます。】
とある——
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