第十四話 2ちゃん
「え?何のこと?」
俺が
「あん?いや、だからお前≪ギルドラ≫のリーダーカード首無しに変えたろ。気持ち悪くねぇか?」
「え、うそ?」
俺はそんな
「あ……?ほんとだ……」
確かにホーム
ギルドラでは、
「クリスタル300個貰ったのが、そんなに嬉しかったのかぁ?いくら[SSR+]でも趣味悪くねぇか?」と宇陀川が薄ら笑いで言う。
「んー、なんだろう……こんな操作した覚えないんだけどな。教えてくれてありがとう」
俺はリーダーカードをケルベロスに
「何やってんの?ギルドラ?」
と
「あ……うん」
俺が画面から顔を上げると小笠原と目があった。なんだか照れ臭い。
「私も入れてみたよ。ギルドラ」
「あ、そうなんだ?」
「うん、まだレベル2だけど。フフ、わかんないことあったら教えてね」
「うん。もちろ
「お、なんだ!?小笠原もギルドラ始めたのか!?そうか、なんかわからない事があったら俺に聞け!」
言いかけた俺の
「え……?うん」
小笠原が面食らって答えると宇陀川が言う。
「フレンド
「え……うん……えっと……」
小笠原は
「あ、これかな。えいっ」
とボタンをタップした。
「これ?」
小笠原は宇陀川に画面を見せる。
「それだそれ」
画面に表示されたフレンドコードを、
「フレンド申請出しといたからOK押せよ、小笠原!またな!」
言うと宇陀川は、ヤツのクラスである二組へと向かう。
(ったく、あいつ……)
俺は忌々しく宇陀川の
「あ……じゃぁ俺にもフレンドコード教えてよ」
「うん」
小笠原が俺に画面を見せようとした。その時、ボソッとした男の声。
「
声の方を見ると、
「あ、毒島……くん。どうしたの?」
ガタイは
「2ちゃんのギルドラスレ……見てるか?」と毒島。
「いやぁ、見てないけどね……オレなんか言われてる?」
ゲーム内イベントで目立った
「まぁ……松波もだけど、どっちかと言えば首無しかなぁ……」
毒島が俺にケータイの画面を見せる。その画面はギルドラのランキング画面のスクリーンショット。
——
27 名前:名前は開発中のものです :2019/09/18(水) 08:01:13.33 ID:$%wUCgnk
一桁入ったり落ちたりのB級ランカー、MATUのリーダーカードのステータスが異常に高い件。
28 名前:名前は開発中のものです :2019/09/18(水) 08:05:54.45 ID:a5TKHgnk
>>27
なんだこのカード?首無し[SSR+]?
ステータス、シン・バハムート超えてね?
29 名前:ゲームクリエイター :2019/09/18(水) 08:07:26.01 ID:9iKOujR$
m9(^Д^)プギャーーーッ
首無しくんデビュー!MATUくんゲットおめでとう!
——
(あれ?ゲームクリエイター……?)
「え、なに?松波のこと書いてあるの?」小笠原も画面を見て言う。
「うん……まぁ……」
なんと言えば
しかし首無しのステータスはシン・バハムート以上と書いてあった。確かにそのスクリーンショットに表示された首無しの
「首無しってステータスそんなに強かったっけ?昨日見た時は、あまり
俺は毒島に聞いた。
「どうだったかなぁ?見てみるか」
毒島はギルドラを起動すると、手持ちのカード一覧画面を開く。
「どう?」
俺もケータイを操作し同じ画面を開こうとする。
「んー……あれ?首無しが無くなってる……」
「え、そんな?」
俺も画面をスクロールしてみる。だがさっき外した首無しが無くなってる。
「……確かに無いね……なんでだ?」
俺と毒島は首をひねった。
その
「あ、
とクラスの
(あ……小笠原のフレンドコード聞き逃した……)
俺の前でケータイの画面を眺める毒島のニキビ面を見て、俺は
俺が
「あ……何かメッセージ来てるぞ……」
と——
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます