第三話 帰り道
かおり
「そのニュース、ケータイで
「
クラスの
俺は≪ギルドラ≫で≪シン・バハムート[SSR+]≫を
(これか……)
そのニュースの
「ちょっと、やめなさいよ。まだホームルーム中よ」
隣の
「うん」
ニュースに別の
かおり先生は、眼鏡にかかったウェーブした
「とにかく
「
俺は家に帰ろうと、ひとり学校の自転車置場に向かう。
「ちょっと、
と後ろから
「なんだよ?小笠原」
見ると、小笠原は長い
「『なんだよ?』じゃないでしょ。かおり先生が一人では帰らないようにって言ってたでしょ。アンタどうせ一人でさっさと帰るつもりだったでしょ?ダメよ。アタシ部活休みにしたから、
「え!?いや、いいよ!一人で
俺は、かぶりを振った。小笠原は、
「なに!?イヤなの!?アタシが親切に一緒に帰ろうって言ってるのにぃ!?」
小笠原は俺の態度が気に入らなかったのか、怒って言った。通り過ぎていく生徒たちが俺と小笠原を見る。その
「いや、わかった!わるかった!ごめん!一緒に帰るから!大きな声は出さないでくれ!みんな見てるから!」
小笠原は
「そう。わかればいいのよ。さっきもそうだけど松波は、もっと素直になりなさい?」
(はいはい、そうですか……)
と
「松波、
その
「はいはい、小笠原さんの言うことを、
俺が
「わかればいいのよ。さ、行くわよ」
と、俺を追い
「いい
河川敷沿いの
「うん、まったくだ」
俺も言った。変死体が見つかったとかで一人で帰るなと言われている
(こんなことなら、もっと酷いことが
などと、
「一緒に帰るのなんてさ、小学校以来じゃない?」
(うん、そうだ。よく覚えてる。小学校三年の時が
俺は思うが、だがこう言った。
「そうかもな……。よく覚えてないけど」
「そう?でもそうだよ。
「そうだったか?まぁ、
中学になって小笠原は急に
「昼休みさ、
別にアイツらといたくていたわけじゃない。なんであんなヤツの話なんかするんだ?俺は
「うん、まぁ……」
楽しい
「宇陀川さ、何か私のこと言ってた?」
(何なんだ、その
俺はまたイラッとするが、
「いや、別に。小笠原の話は出てないよ」
俺が
「この前さ……宇陀川に
「え!なにそれ!俺に言うことか!?っつか宇陀川って彼女いるじゃん!二組の!えっと!……なんだっけ、あの子!?」
「
「そう!その
「彼女とは別れるって」
「いや!でもやめた方がいいって!そんな!宇陀川なんか札付きの
「うん……フフ、松波。なにムキになってんの?ちゃんと断ったわよ」
「え!あ!?うん!?なら……いいけど……」
小笠原は、
「フフフ、松波くん。ちゃんと
「え!?いや……そんなこと、無いけど……」
ゲームの中なら
「でも宇陀川って、
「え……」
俺は思いもかけない言葉に黙った。喉が焼けるように熱く、
「誰にも言っちゃダメだよ。幼なじみの松波だから言ったんだからね、フフ」
小笠原がイタズラっぽく微笑む。その
小笠原が俺の
そのとき——
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