金平糖
皆さん金平糖をご存知ですか?
凹凸のある色とりどりの砂糖菓子で口の中で転がすと舌触りが良く、見た目にも可愛らしい素敵なお菓子です。
そんな金平糖、最近京都旅行のお土産で頂いて食べたのですが、その味と風味に度肝を抜かれましたので少し書いてみようと思います。
私が食べたことのある金平糖は手軽に手に入る安いやつか、おばあちゃんが買ってあった物をおやつに出してもらったのを口にしていました。
その時の感想としても「口の中に砂糖の塊を入れている」程度で、色がついていたとしても、かき氷のフレーバーのようにその色っぽい味がするだけでした。
その頃の方が舌が豊かだったので色々な味がして美味い美味いと食べていたものですが、さすがに年月を重ねてくるとホントにその味かどうか分からないうえ、ただの砂糖の塊だなと言ってしまうなんとも面白味のない人間になりました。
そんな私ですが、お土産に頂いた金平糖を食べて驚きました。
果物の香りが口の中に広がるのです。
テレビのグルメリポーターがこぞって口にするセリフを疑っていたのですが、これは本当なんだな自然と出てくるんだなと確信しました。
口の中から鼻の遠くまで匂いが駆け巡る、凹凸をゆっくり舌の上で確かめながら溶けていく金平糖は、幸せな砂糖の甘さと芳醇な果物の香りを口の中いっぱいに残して喉の奥へと消えていく。
一粒の金平糖にどれだけの味と努力が込められているのだろうか、珠玉の一品とはこのことだと思いました。
今まで食べていた金平糖だって美味しかったのですが、年月を重ねた新たな金平糖は子供の頃には味わえなかった感動を与えてくれる素敵な一品でございました。
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