どちらともいえない
アンケートを一切受けたことのない人はそれほどいないと思う。
簡単なものから世論調査のための重要なもの、規模が大小様々なアンケートが実施されているが、こんな一文を必ず目にすることはないだろうか?
「どちらともいえない」
この回答は状況によるが多数集まる意見だと言う。
今回はこの「どちらともいえない」について考えてみたい。
私もアンケートを回答することは間々あるのだが、どちらともいえないと回答する時はだいたいが意見の保留ということで回答している。
良いとも悪いとも言い難く、どちらとも評価できないと考える。これが私なりの保留の意見だ。
そしてアンケートの回答の中でもっとも重要な意見がこの「どちらともいえない」であると考える。
例えばいい意見の回答をした人が望むことは継続・維持だと仮定すると、大幅に仕様変更よりも優れているポイントを維持したままのアップデートが望まれている。
対して悪い意見の回答をした人は、悪かった項目の改変または廃止等を求めていると仮定する。悪い意見が多い回答されている場合はそれだけ受け入れられない人も多く、いっそのことなくてもいいサービスであることが分かる。
真打の「どちらともいえない」の回答は、大きなチャンスとさらなるイメージダウンを兼ね備える重要な意見である。
良いとも悪いとも言えないという事は「どちらともいえる」と捉えられる。
どちらともいえるならばその中で良いものと悪いものをはっきりと取捨選択を行わなければならず、これこそがニーズを拾うアンケートのもっとも大切な意義なのだ。
だからこそ私は「どちらともいえない」回答は重要だと思うのだが、その傾向が多くみられることを優柔不断だと考える人もいる。
確かに優柔不断でもあるのだが、それだけで掃き捨ててしまうにはいささか惜しいと私は思う。
どちらともいえない人たちのニーズを汲み取り改善することができれば、大多数が良いと判断するチャンスを、ただ優柔不断な人間だと決めつけてしまう事は保留を受け入れてしまう事だ。
先んじることや固執することは案外重要なことではなく、どちらともいえないと答えてくれる人を大切にすることが肝心なのだろう。
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