呪い
呪いとは必然のこと。
人生が偶然と必然の二面性を持つなら、普通の人間の知覚できないものも存在する。
状況により、人間の知覚できるものは変わる。
病気になったとき、俺は悪魔の顔をした母親の姿を鏡で見た。
あの日、視界に入るものすべてが何か不気味に見えた。
小さいころから時々それは数年に一度だけれど、ポルターガイスト的な経験をしたことがある。
初めての時はおばあちゃんの家に泊まったとき、僕はガラスケースの中の日本人形がガタガタと音を立てて、微かに振動しているのを見てしまった。
あまりの恐怖に俺は隣の妹の布団に潜り込んだ。
母親のことを呼んだが、母親は目覚めず、俺はガタガタと歯を鳴らして震えていた。
なぜかその日、俺は眠りに落ちた。
次の日の記憶もあまり残っていない。
二回目はホテル。
夜眠れないとドアの前で靴の音が何度もして、それが繰り返して止まることがなかった。
また僕はしばらくの間冷や汗で部屋の冷房をがんがんにかけて震えていた。
しかし、なぜだかわからないが僕は眠りに落ちた。
金縛りにも何度もあった。
僕が疲れていたのかもしれない。
小さなおじさんがベッドの柱を上っているのを早朝に見た。
金縛りにあった僕は動くことができず、
しかしそのあと僕は普通に起きた気がする。
それは僕が病気になってからだ。
一番ひどい金縛りが、
白い服をまとった女が部屋のドアを開けたことだった。
いったいなんなんだろうと僕は何度も怒りと恐怖で思っていたが、
誰にも相談できずにいた。
ぽつぽつと打ち明けたこともあったが、
誰も本気にしなかったし、笑っていた。
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