第2話 冒険者はじめました
まずはギルドへ行こう。そのためにまず情報収集をしなくては。探索したときにみつけた食料やお金、端末をカバンに入れていざ出発。
「す、すげぇ…本当に異世界なのか…!」
玄関の先には通りがあり、人が絶えることなく往来している。ちなみに表札には[カナメ-タツヤ]と書かれていた。まわりの様子もまさに異世界そのものだ。これには興奮が押さえきれないところだが、周りの目もあるのでやめておこう。ギルドの場所も聞かなければならない。早速通りがかりの男性に
「すみません、ギルドってどこにあるか、わかりますか?」と尋ねると、
「ギルド?…あぁ、冒険者のギルドならこの通りを北へ進んでいくと見えてくるよ。たしか左側だった筈だ。」
「わかりました。ありがとうございます。」
なるほどなるほど、では早速北へ向かうとするか。
ギルドまでの道のりは短く、家から2分くらいだった。
〈カリア 冒険者ギルドへ ようこそ!〉と書かれた門をくぐり、建物の扉を開ける。中にはごっつい男共が─いるのだが、とくに悪そうな雰囲気ではない。むしろ賑やかだ。若手からベテランまで男女さまざま。少し戸惑っていると、女性の店員さんが来てくれた。
「こちらに来られるのは初めてですか?」
「っはい。冒険者の登録に来たのですが…」あ、やばい緊張する。やっぱりコミュ障なのだろうか?
「でしたら受付まで案内しますね」
「お、お願いします」優しい店員さんに案内され、受付に到着。今度は受付のお姉さんへ変わる。
「どうぞこちらへ掛けてください」
言われるまま椅子に座り、登録への作業が始まる。
「では冒険者登録ということで、アルジナのご用意をお願いします」
アルジナ…あの端末の名前だろうか?どうやらそうらしい。背面に刻まれていた。
「これでいいですか?」
「はい。ではこのアルジナをいったん預かりますね」そして受付のお姉さんはアルジナを何かの台にセットし、代わりにコードが繋がれたリストバンドを取り出した。
「これを腕に装置するとステータスの測定ができますよ」
「こう巻けばいいんですか?」
「はい。では少々お待ちください」
その間、だいたい10秒。
「測定は終わりましたよ。アルジナは返しますね」
「ありがとうございます!」
確認してみると、スキルマネージャーが更新されていた。
氏名:カナメ-タツヤ
Lv.001
スキルポイント:100
«ステータス»
体力:350
魔力:110
筋力:55
«メインスキル»
____
«サブスキル»
____
「メインとサブのスキルはどうすれば?」
「剣や弓、槍などの武器の中から自分の好きなものをメインスキルにできますよ。貯めたスキルポイントを使い強化することもできますよ。サブスキルは防御や攻撃力など複数を選択して強化できるものです。スキルポイントはギルドでなくとも更新できます」
「これで登録は終わりですか?」
「そうですね。それではカナメ-タツヤさん。大変な道になりますが、冒険者として頑張ってくださいね」
「頑張ります!」
かくして俺はこの町で冒険者としての生活を始めた。
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