第8話 走る、走る。

朝、弟が父に着いて仕事に行った日、私はとにかく走ってみることにした。


最近腐りやすくていけない。それでなくてもからかってくる田舎っぺい達がいるのだから、大人な対応を心掛けなければ。

田舎っぺい達は暇なのだ。とにかく暇だ、暇。この町の人達は暇ー。


私はとりあえず、走ってみることにした。

朝に思いついた時に、玄関を出てそのまま走りに行った。町中を走り、どうせ田舎だし、と思って出会う人皆に挨拶して回った。


見た目は爽やかランナー。前髪も上げ、きゅっと縛った。ピン止めでしっかりと止めている。眼鏡がやや邪魔だが最近締まってきているので見苦しくはないはずだ。


城を登ろうかと思い坂道を駆け上がったが、階段がきつくて断念し、目の前で帰って来た。

とりあえず、河川敷を走る。

高校生たちが道を行く。頑張っている人には誰も邪魔しない。


龍神さんと御霊さんに頭の中で挨拶して、その後家に帰って爆睡した。

出会った犬たちが可愛かったな。


清いことを続けられるというのも、ある意味才能かもしれない。

そんな私は今日はスーパーさとうへ行き、母と二人でいたら百円均一の意地悪婆に意地悪されて、どうしようもない人なのに相手にしてしまい、少し損をした。

だが、その後さらに母と仲良くなるきっかけとなり、やがて赤ちゃんも来て、婆ちゃんも秘伝のリンゴクッキーを分けてくれ、美味しいねえと言いながら食べあった。


やがて帰ってくる父と弟。

弟は務まりそうにないが、基本は出来るとのこと。

今日は父の単なる手伝いだが、今後ももしあれば出来そうか?と聞いたが、うやむやとして答えず。


うーむ、な現状だが、とにもかくにも日は照って、私達は同じ町で同じように夕餉を迎え、また朝を迎える。


父にパソコンを渡さねば。

暫しこれにて。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る