第5話 潤沢たる日々は

さてさて、お元気でしょうか、皆々様。

私めは最近花札なるものを覚え、札を揃えようと母と対戦、祖母に掛け合いに入ってもらい、デコピンをかけて冗談半分に来い来いをプレイしておりました。


私はチョンボをたくさん繰り出し、何度も指が飛びました。非常に怖い世界だとのこと。


そのうちツキが回り、私は母相手に圧勝しました。

弟がタバコくれーと降りてきます。誘いましたが、奴はポーカーばかりしたがって毎日買い物し、情緒がありません。どうかしています。


ほい、猪鹿蝶、と私が立て続けに取ると、母は非常に悔しがりました。桜ばかり取る母。

ある意味勝っていますね。梅に鶯と、絢爛豪華な母の手札。あ、青タン取られました。


一度中指デコピンを試しましたが、非常に痛くて母が床を転がり回っていました。


そのうち文が書きたくなり、一旦中断しました。

私がiPhoneを探していると、見てみぃやっぱりお前は目が無いんだと、キッチンに置いてあるのを発見しました。


なんたる失敗、くそう。


今日は運がついていたらしく、赤ちゃんが来ました。

またムーミンのミイのちょんまげがついて、モンチッチの衣装を着ています。いとこはさらなる飛躍を目指し、ある試みを試しています。

女の子なら誰もが志す、ある飛躍です。これにより金運人運何もかも向上します。良いなぁ。

犬が今日は大人し気でした。


私は運が付いています。今日は赤ちゃんも運が付いていました。祖母も付いていました。

トイレが長い祖母、朝に出た私、運が付いてもへっちゃらでハイハイする赤ちゃん。私の眼鏡を取りにかかります。

何度も外され、うあーと食らいながら今日も赤ちゃんと触れ合いました。指を食べられそうになったので、ばっちばっちいよーと逃げました。


手札は揃ってると思うんです。きっと雅な札です。

誰かに代償を払うにはあまりに勿体無い価値のつけがたい札にて、とどめに犬を抱いてペロリと舐められました。


豪華な手札は揃ってる。仲良きことは美しきかな。あ絶景也。


歌舞伎調子で、では。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る