8話 夢のような時間
夢のような時間。 ー1ー
久しぶりによく眠ったという感覚で起きた朝。
私は朝食を食べ、着替えると、洗面台の前に立っていつものように髪をサイドに一つ結びにしようとする。
だけど
今日はやめてみよう。
髪を下ろしてみる。
「い、行ってきまーす」
だって今日から・・・
「おはようございます、透子さん」
彼と登校するのだ。
今日も爽やか、眩しい!
「早いね、和樹」
「早く透子さんに会いたいなぁって思ったら早く目覚めちゃって」
か、可愛すぎません!?
「そういう発言ずるくないですか?」
「そういう透子さんは?髪、どうしたんですか?」
「た、たまには雰囲気変えたいなぁと」
「へぇ?俺の為?」
「ま、まあ・・・」
「すごく可愛い」
和樹は私の髪に触れながら言う。
一気に顔が熱くなる。
ついこないだまでは私より背が低くて幼かった彼は今や私を振り回す一人の男性だ。
「あ、ありがとう」
彼氏、なんだなぁ。
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