私の後輩が可愛すぎるんですが。ー2ー


「透子先輩、一緒に帰りましょう!」


放課後になるなり、藤宮くんは私を迎えに来た。


「藤宮くん!」


だけど


「透子。今日は勉強会だ」


「り、立夏!?」


立夏に捕まった。


「テスト近いんだし、勉強しねぇと。お前、数学赤点ばっかとんじゃん」


「だ、大丈夫!一夜漬けするし」


「バカが一晩で頭良くなれるわけねぇだろ」


むっ!


「あんたねぇ!」


「俺と愛未と図書館で勉強会だ、透子」


「わ、私は・・・」


イチャついてる立夏達見ながら勉強とか地獄!


嫌だから!!


「大丈夫ですよ。俺が教えるんで」


え?


藤宮くんの突然の発言に私は驚く。


「藤宮くん、二年生の問題分かるの?」


「俺、もう二年生の勉強やってるんで」


さすが優等生!!


「すごいね、藤宮くん」


「だから、安心してください。藤堂先輩」


「藤宮・・・」


「俺を透子先輩から引き離したいんだろうけど無理ですよ?俺、本気なんで」


藤宮くん・・・?


「行きましょうか、透子先輩。じゃあ、また。藤堂先輩」


「ま、また!」


藤宮くんに手を引かれ、私は教室を出て行った。


「本当、藤宮くんって強引だよね」


「だって透子先輩があいつに振り回されるの見ていたくないんで」


立夏をあいつ呼ばわり!?


「優しいね、藤宮くんは」


「俺が嫌なだけですよ。ああいう中途半端な思わせ振りなクソ男」


「今、ぞっとする発言が」


「えー?邪魔な虫は排除したいんですよ。周りでブンブンされたら鬱陶しいし」


純粋そうな顔しているわりにゲスい?


藤宮くん。


「でも、勉強は大丈夫だよ!藤宮くんに悪いし。自分で勉強するからさ」


「でも、赤点たくさんとったら補習なんですよね?クラスの奴が言ってました」


「そ、そうだよ?二週間くらい?その後追試」


「だめです。俺が先輩と一緒に帰れなくなるじゃないですか」


「ふ、藤宮くん!?」


「ね!決まり。さ、俺の家に行きますよ」


「えーっ!?」


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