はじめてのおべんとう。ー4ー


藤宮くんは可愛い可愛い後輩。


だけど


新しい恋になるのだろうか。


一個しか変わらないとは言え、やっぱり年下。


弟・・・感覚なのかな?


「透子ちゃん、藤宮くんと付き合うの?」


「へ?」


「今日の昼休みだって一緒にランチしてた」


教室に戻ると、愛未に追及された。


「か、可愛いし、話しやすいなぁって。付き合うとかそんなんじゃ・・・」


「でも、透子ちゃん。藤宮くんは透子ちゃんに本気かもよ?藤宮くんってどんな女の子にアプローチされてもなびかないって噂だし」


「へ?」


「三年の清川先輩わかるでしょう?」


「あ、あの女テニの綺麗な先輩?山田とかが騒いでたなぁ、美人美人って」


「藤宮くん、あの先輩に告白されて振ったらしいよ?」


「えっ?あんな美人で優しそうな先輩を?」


「うん。難攻不落のイケメンってみったんが言ってた」


「で、でも・・・私だよ?多分話しやすいお姉さん感覚なんじゃないかな?」


「透子ちゃんは自分に自信持って!透子ちゃんは可愛いんだから」


「愛未・・・」


愛未だけだなぁ、そんな風に言ってくれんの。


「透子ちゃんに彼氏できたら愛未、すごく嬉しい!ダブルデートが夢だから」


愛未は何も知らない。


きっと私の気持ちを知ったら、愛未は悩むに違いない。


新しい恋をするって決めたんだ。


私、藤宮くんを好きになれるかな?


もっと知らないとね、藤宮くんの事。


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