その後輩、小悪魔ですよ。ー13ー

「そうだ。携帯教えてください」


「え?あ、うん!」


私達はLINEを交換する。


「やった。透子先輩のLINEゲット。たくさんLINEしちゃいますね!」


「たくさん!?」


「はい!俺、女の子って騒がしくて嫌いだけど、透子先輩は好きです!話しやすいから」


藤宮くんはキラキラした瞳で言う。


今、犬耳が見えたような?


「あはは。お姉ちゃんっぽいって事?」


「まさか!透子先輩がお姉ちゃんなんてありえません」


「ひ、ひどい言いようだ!」


「俺としては彼女にしたいです」


っ!?


私はむせる。


「先輩、大丈夫ですかぁ?」


「お、面白い冗談だね」


「本気です。俺はずっと・・・」


藤宮くんに見つめられ、私は動揺する。


「すみません。困らせて。距離、詰め過ぎました。これ以上は先輩に警戒されそうだし、そろそろ帰りましょう」


「う、うん」


本気?


いやいや、出会ったばっかだよ?


でも、何でだろう。


初めて会ったとは思えない、藤宮くんとは。



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