その後輩、小悪魔ですよ。ー12ー


「そういえば、先輩って何組なんですか?」


「A組だけど」


「ああ、藤堂先輩と同じクラス」


「詳しいね」


「藤堂先輩に呼び出されましたから。生徒会の件で」


「断ったって聞いたけど」


「ええ。面倒くさいじゃないですか。それに、俺・・・苦手なんですよ。藤堂先輩みたいな人」


「立夏を?」


「ええ。先輩は随分と仲がよろしいんですね」


「幼馴染みだから」


「そうなんですね。藤堂先輩が羨ましいな」


「羨ましいの?」


「はい。俺、透子先輩と同じクラスが良かった」


「私が同じ学年だったら面倒くさいよ?私、勉強苦手だから藤宮くんにかなり頼るかも」


「透子先輩なら光栄です」


藤宮くんはにっこりと笑って言う。


「あのさ、藤宮くんはどうして私を連れ出したの?」


「透子先輩がどストライクだったから」


「う、嘘だぁ!」


「透子先輩は覚えてない・・・か」


「藤宮くん?」


「どストライクってのは本当です。いけませんか?そんな理由じゃ」


「いけなくないけど」


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