その後輩、小悪魔ですよ。ー10ー


「ひどいなぁ、先輩。俺をヤリチンとでも思ったんだ?」


「すみませんでした!」


「まあ、先輩が望むなら良いですよ?俺は」


「そ、そういう事を簡単に言わない!」


「はーい」


この後輩、考えが読めない・・・。


ダークホース・藤宮和樹!!



藤宮くんの言う通り、連れてこられたのはカフェだった。


こんな辺鄙な所にカフェ作るなよ!!


紛らわしいわ!


カフェはオープンテラスがあるいかにもフランスにありそうなお洒落な雰囲気のカフェ。


壁にはエッフェル塔やスイーツの絵がたくさん描かれていた。


可愛いカフェ。


「うーん。やっぱり紅茶とフルーツショートかな」


「じゃあ、俺はコーヒーとチョコレートケーキで」


まさか男子とカフェ来るなんて。


立夏甘いのダメだから男子と来るのは初めてだ。


注文をし、5分くらいするとケーキと飲み物が来た。


「わぁ!美味しそう!」


「やっぱり女の子って甘い物が好きなんですね」


「当たり前!いただきます。・・・ん!甘くてすごく美味しい!キウイとみかんが入ってる!」


このカフェは通い確定だな!


ん?


「藤宮くん、食べないの?」


藤宮くんはじっと私を見つめていた。


「先輩が美味しそうに食べてるの見ていたくて!」


「は、早く食べなさい」


「はーい」


こんなにかっこいい子に真っ直ぐ見られたらドキドキしちゃうわ、さすがに。



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