ある事件の被害者の「個人情報」が、なぜか消えていくという謎……。現実の世界でも、被害者として死んでしまったら、個人情報保護なんて無いにひとしく、新聞テレビに当然のように晒されます。そういった社会事情に対する批判として、この短編は面白く読めました。
あまり書くとネタバレになりそうなので詳しくは書けませんが、タグにもあるように、風刺のきいた作品です。しかし、結局のところ、それをも餌となってしまう、というのが、現代ぽいですね。