第2羽 だまこ
看護学校の実習
よく考えてみれば病院の忙しい業務の中、学生たちがウロウロして先生とあーだこーだ話されたら患者さんからも看護師さんにとってもいい迷惑だ。わかっている。肩身の狭い思いで勉強させていただく姿勢が基本。だけどそれにしてももう少し優しくできないんだろうか。しかたない、それで片付けられるものではなかった。
看護師とは人と接する仕事だ。だからこそあの日あの時指導者さんに怒られたことも今なら理解できる。それでも人と接する仕事の人からひどい怒られ方をすれば疑念が生まれる。
とろみ剤というものがある。お茶や水を混ぜてとろみをつける。むせこんだり飲み込みの悪い人はサラサラとした飲み物は飲めない。肺炎になる恐れもあるのだ。ひどく不器用な私はうまく混ぜることができずだまだらけになってしまった。
「こんなこともできないでどうして看護師になれると思ったの?」
あっという間にそこの病棟での実習中のあだ名はだまこ、になった。
今日の言葉
小さいことなんてないくてつながっている
最低限、それができなくては困ります
当たり前とはできないものではありません
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