文字数7000 ジャンル『ホラー』 タイトル『ブラックホール・ストーカーズ』


 都会に引っ越してきてついた癖がある。


 それは人間観察だ。俺は東京に来て人を観察する趣味がついた。溢れた人間が皆、誰にも関心を見せないからだ。それは高い人口密度の弊害が生んだものだろう。


 俺の休みはスタバに入りブラックを頼んで文庫本を開くことだ。その本の裏側にいる人間の固まりをそれぞれ観察するのが日課になっている。皆、命には限りがあることを証明するように夢中で話をする。それはハムスターが車輪を回すようにエネルギーを消費する行動で、俺にとっては愛玩行動にすら見える。


 ただの趣味だったが、日を増すごとに俺の心はひどく安心していく。彼らを観察し続けていくと、自分が透明人間になっていくように感じたからだ。自分には特別な力がある、他人の物語を作れる、そう感じ始めていた。



 だからこそ俺は、こんな馬鹿な真似を始めて癖になったのかもしれない――。



 ◆◆◆



 俺の部屋は205号室、両隣がいる六畳の1kだ。家具もなくクーラーまでない昭和のアパートを借りたのは隣の人物に目が眩んだからだ。


 隣に住んでいる彼女は看護師で短髪でありながらも清楚だった。このアパートを決めかねている時、彼女はすっと横から小さな笑顔を見せてくれたのだ。ここには俺の欲を満たしてくれるものがある、そう思わずにはいられなかった。


 家賃を交渉しながらも、彼女の隣の部屋を借りることに成功した俺は、日に日に期待を昂らせていた。壁が薄く彼女の声が漏れるのではないかと確信したためだ。耳を澄ませることが日課になり、彼女の笑い声が聞こえるようになると、俺は外食を断ち切り自炊をすることに決めた。

 

 ホームセンターで材料を集め、台所で野菜を切っていると、唐突に実家のお袋を思い出した。まな板と包丁の奏でる単調な音が、俺の心に安息をもたらし、味噌汁を作るだけで、涙が出るくらいに旨かった。


 ……お袋の料理が食べたい。


 お袋は満腹になるようにと、たくさんの量を作ってくれていた。それをきちんと食べるのが俺の仕事だった。


 ……今頃、元気にしているかなぁ、母さん。


 離れた実家を思い出し、現状に絶望する。期待を込めて送り出してくれたのに、俺は大学にも行かず、友人さえもいない本の世界に入り浸っている。


 ……この訛りさえなければ、よかったのに。


 新入生歓迎コンパで、自己紹介をするはめになった俺は第一声でからかわれた。今思えば、笑いに変えようとしてくれたのだろうと思う。だがそれ以来、俺はあだ名をつけられ普通に話すこともできず、大学に行くのさえ億劫になっていた。


 身長も、体も、声も小さい俺には、何のアピールもできない。


 明日からはきちんと頑張ろう、そう思っても動けない自分がひどくみじめだ。まな板と包丁の音を叩くだけで、落ち着く。


 一通り料理を終えると、隣の部屋からも包丁の音が聞こえ始めてきた。俺は洗い物を止めて、目を閉じ、耳にだけ感覚を這わせることにした――。



 ◆◆◆



 家事が捗ると共に、部屋掃除にまで力が入るようになった。俺の部屋に物は少ないが、料理を終える毎に部屋を片付ける習慣がついていく。何気ない所にも目を這わせ、きちんと自分の城を管理するようになっていくと、新たな発見があった。


 押入れの中に小さい光が漏れていたのだ。


 そっと覗いてみると、そこにはパジャマ姿の彼女が向かい合わせにして座っていた。


 ……ま、まずい。


 穴から目を離し、胸を掴み呼吸を整える。もしかすると覗いたのがばれたかもしれない。だが彼女は誰かと話をしているようで、不審な動きは見せなかった。


 ……も、もう一度だけ。もう一度だけこの目で見たい。


 これは確認だ。もし本当に隣に通じているのなら大家に話さなければならない。その時には説明が必要だ、そのためには内容を把握しておく必要がある。


 再び覗くと、彼女は携帯電話を片手に着替えを始め、上着を脱いでいた。どうやらブラジャーが外せないらしく、電話の応対が相槌だけになっている。


 ……み、水色の下着など、この世にはあるのか。


 母親以外の下着を見たことがなかった俺は目が離せず、そのまま押し入れの中で正座し、彼女を眺め続けた。


 胸元に2つ、背中に1つ大きなほくろがある。その濁った点が俺の心を激しく揺さぶっていく。いけないものを見てしまった気がして、狂喜に心が染まっていく。


 どうやら今から出かけるらしい。ズボンを脱ぎながらも制服を着こんだ彼女はその上に、薄手のコートを身に纏っていた。もしかすると夜勤かもしれない。


 彼女が部屋から出るのを見計らって、中を覗いた。先ほど彼女の尻を包んでいたベッドが目の前にあり、その左隣には小さいテレビがある。自分の部屋とは違う構図に新鮮さを覚え、再び欲情していく。


 血眼になって辺りを見回すと、先ほど自分の欲望を掴んでいた水色のブラジャーがベッドの上に転がっていた。足が痺れることに気づきながらもそれを見続け、俺は戦わずにして戦利品を得た気分を味わい、余韻に浸っていた。



 ◆◆◆



 彼女が休みの日、一日中家に引きこもることが日課になった俺は情報収集に徹していた。


 彼女は準看護師で正規ではない。今は勉強しながらも、正規になるために資格を取ることに励んでいるのだ。


 マニキュアは風呂上がりに塗ること、化粧を落とした後は寝ながらテレビを見ること、友達と電話で話す時は意味もなく首を振ること。新しいことを一つ覚える度に、俺の心は翼が生えたように軽くなっていく。一つ一つ、何気ないものでも、俺にとっては全て宝物だった。


 ベッドの上で楽しそうに話している彼女を見て心が突き動かされていく。俺だけが彼女のことを知っている部分があるのだ。彼女以上に、俺だけが……正確なほくろの位置を知っている。


 ……あの笑顔を自分のものにできたら――。


 だがそれはできない。俺には特筆すべき能力もなければ経済力もないからだ。だからこそ時間を持て余し、こうやって彼女を観察する癖がついたのだ。


 俺にはこの、一筋の穴でしか彼女と繋がることはできない。


 俺は彼女の扉を開けることはできないのだ。


 だからこそ、ただじっと、ゆっくりと、じれったく、胸を焦がすだけだ。


 彼女の手を、


 足を、


 首を、


 耳を、


 鼻を、


 背中を、


 そしてほくろをただひたすらに見るだけで満足しなければならない。


 ただ、ひ

     た

      す

       ら

        

        に

         ……。


 

 ◆◆◆



 俺の一縷の望みがあっけなく消えたのは半年後のことだった。彼女は彼氏ができて同棲を始めたのだ。


 その相手を見て殺意を抱いたが、彼の言葉を聞いていると、何だか許している自分がいた。彼は自分と同じ出身で同じ訛りを使っていたからだ。


 彼は素朴でなぜ彼女と付き合うことになったのかわからないほどピュアな男だった。がたいがよく頭を綺麗に丸めているのが一層、純粋に見えた。


 彼は彼女が夜勤で出ている間、部屋の掃除をする。その掃除の仕方は凄く丁寧で何だか俺の心まで洗われていくようだった。彼の技術は相当なもので、髪の毛一本ですら許さない、といったものだった。


 また彼の包丁さばきを聴いていると、再びお袋のことを思い出した。俺はなぜこんなことをしているのかと懺悔したくなるほどにだ。


 だがすでに東京の生活で廃れていた俺に色はない。ここ、東京では自分から動かなければ、誰も相手にしてくれない。俺の心はみるみる洗濯されたジーンズのように色を失っていき、何色にも染めることができないほどぼろぼろになっていく。


 俺はいつの間にか、純度の高い透明人間になっていた。その色は限りなく透明に近い水のように、しかし毒薬のように極端な方向へと変わっていった。


 ……彼は俺の化身だ。


 彼の姿を音だけで想像できるようになっていく。彼とは音でだけでも繋がっていける。台所で立てる包丁の音が俺と彼を繋ぐのだ。


 彼がテレビを見ている姿を見て、自分もその場にシンクロする。彼が笑えば嬉しいし、彼がテレビに突っ込みを入れれば、俺も合いの手を打つ。彼は俺の生活の一部となっており、彼の行動に俺は制御され始めていた。


 彼と彼女の痴態が俺の心に激情の火を点けてくれる。彼らが闇の中でお互いの体をまさぐりあっていると、俺のものは心臓が入れ替わったように大きく高鳴った。彼の声は俺の一部で、俺は彼の一部だ。彼が触っている部分も俺の一部なのだ。


 彼らに合わせて目を閉じながら、膨張したものをしごく。彼女の手を、口を、膣を、想像しながら、ゆっくりと、激しく、熱を帯びるように色を感じながら――。


 教えてくれ、相棒。


 俺に彼

    女を、


       俺の

         彼

          女を、


             彼女を――。


  ◆◆◆



 ある日、俺がいつものように彼らの痴態を見ていると、驚愕の事実が判明した。彼女はと寝ていたのだ。別れたのなら話は別だが、今日の朝も彼はいた。


 彼女は二股をしているのだ。


 ……許せない。


 激しく怒りを覚えていく。彼女は彼の純粋な心を裏切ったのだ。美しいマニキュアで他の男性を翻弄し、誘惑し、弄んでいるのだ。


 ……これ以上、彼を傷つけることなど、見ていられない。


 心はすでに彼と同化している。これ以上、彼を苦しめることはできない。俺は彼で、彼は俺だからだ。彼女は彼氏の助けがあって清潔な部屋で生きている、それ以上何を望むというのだ。これ以上、望むようなら俺は……お前を……。


 気づけば部屋を出て彼女の部屋をノックしていた。インターフォンを3回鳴らした時には自分の格好が時季外れだということを理解して、無性に部屋に戻りたくなった。ここ三カ月ほど、まともに外に出ていない。身なりを整えていない体が現実だと無常にも証明していく。だがもう引き返すことはできない。


「はーい?」


 彼女は電気を点けながらドアを開ける。


「どうかされました?」


「あ、あんた……、どうして、他の男、と、寝て、いる、んだ?」


「え、な、何を」


「あんたには、いい、彼氏がいた、じゃないか。裏切り、行為、だとは、お、思わない、のか?」


「……何なんですか、あなた」


 彼女は不審な目で俺を見る。


「隣、に、住んで、る者、だよ」


「えっ!?」


 彼女は俺の姿を二度見直して驚きを隠せずに唸った。前に会った時とは全然印象が違うのだろう。


 だが外見などどうでもいい。彼が救われればそれでいいのだ。


「……どうした?」


 部屋の中から華奢な男が出てきた。トランクスの上にバスタオルのようなものを羽織っている。


「おい、あんた、誰なんだ? こんな時間に」


「と、隣、に、住んで、い、る……」


 そういいながら、俺は腰を抜かした。


 階段をゆっくりと登ってくる彼が目の前に現れたのだ。


 ……やった、やったぞぉぉぉおぉ。


 彼が来たことで小踊りしたくなるほど歓喜する。彼がこの現場を見てくれただけで全てが丸く収まるだろう。


 ……さあ、彼女を懲らしめてくれ。俺の分身よ。


 沈黙の中、彼を縋るように見つめる。だが彼はそのまま何もいわずに彼女の部屋を


 ……え? お、お前はどこに行くんだ?


 きっと彼女の浮気を目撃して頭がついていかないのだろう。


 ……わかっている、俺はお前の気持ちをわかっている。だから俺が、俺と、俺達で、この悪事を暴こうじゃないか。


 しかし彼は俺の心を無視するようにそのまま俺の部屋を越していく。


 ……おい。そっちには何も、おい、お前、その先は……。


 彼はそのままの部屋をポケットにある鍵で開ける。


 ……おい、お前は……お前は一体誰なんだ。


 彼は当たり前のように部屋の中に吸い込まれていく。隣の部屋、に。



 ◆◆◆



 体を震わせながら意味がわからず放心する。なぜ彼が俺の隣の部屋にいるのだ? どうして? 彼の部屋はここじゃないのか。


「すいません」


 彼女が俺を見ながらいう。


 彼がいた部屋の方に指を向けると、彼女は首を振って眉間に皺を寄せた。


「え、知らない人ですけど」


 そういって彼女は扉を強く閉めた。


 ……お、おかしい。

 

 思考を停止させたまま部屋に戻る。どうして彼が俺の隣に住んでいるのだ。なぜ、彼女の部屋ではなく俺の隣に。


 ……おかしい、おかしい、おかしいに決まっている。


 自分の考えが纏まらず震え上がっていく。秋に入ったばかりなのに、毛布を取り出してそれに包まる。


 ……どうして? どうして彼は?


 理解できずにいると、突然、部屋の扉が鳴った。


 トン、トン。


 台所のまな板で叩いた包丁のような音が鳴る。体は無意識にお袋とリンクする。


 トントン、トントン。


 緩やかな音が俺の体にメロディを与える。恐ろしくなり、震え上がっているのにこの扉を開けなければならない気がしてしまう。


 トントントン、トン


          トン

            

            ト

             ン。



 ……この音は俺に安らぎをくれる。きっと母親が来てくれたのだ。そうに違いない。


 お袋に会いたい一心でその扉を開けると、そこに立っていたのはやせ細った彼氏だった。


「……困るんですよねー、そういうの」


「ご、ごめん、なさい……ご、ごめんなさい」


 彼の顔を見て現実に戻る。母親がここに来るわけがない、今頃、きっと弟のために夕食を作っていることだろう。包丁をまな板の上で叩きながら。


「で、できることは何でも、し、ますからぁ。それよりも、……隣、の人が……あなたの、家に」


 泣きながらも、俺は彼に救いを求め続けていく。


「早く、警察、を、呼びまじょう、あの、人は……ストーカー、です。俺、よりも……立派なストーカーなんでずよ」


「……そうですね」


 彼は退屈そうに携帯電話でメールを打ちながら煙草をふかす。


「早く……そう、じゃないと……あなただって……」


 俺の命乞いもむなしく、扉からゆっくりとがたいのいい彼氏が出てきた。彼は鈍く光る包丁とまな板を持っていた。


「は、はやくぅう……ここから出ないとぉぉぉお……」


 扉からゆっくりと彼氏が出てくる。俺の腰は悲鳴を上げて、すでに立たなくなっている。


 ……早く逃げなければ殺される。


 自衛隊が匍匐前進するように彼女の扉の方へ逃げようとするが、華奢な彼氏につかまれて動けない。一体、どうしようというのだ。


 もしかして俺を囮に使おうというのか。


「すいません、僕は、えっぐ、彼女で、えっぐ……何度も抜きました。あなたの、あなたたちの行為を、見て……」


「それはいいんだけど。ストーカーっていうのはこいづのこと?」


 華奢な彼氏は後ろにいる坊主の彼を指差していった。


 彼氏の言葉を聞いて全てを理解する。彼の訛りが、なのだ。


「あ、ああ……」


 気が狂いそうになりながらも包丁から目が離せない。すでに狂っているのかもしれないが、頭のねじがぼとぼとと、液体のように崩れ落ちていく。


 ……この二人は……だ。


 俺は観察していたんじゃない、観察していたのは自分ではなく、だったのだ。


「ごめん、なさい……許して、……許して、下さい……」


 俺は懇願するように泣きながら彼らを見た。だが彼らは俺が見えていないように微笑みあっている。


「弟はね、君みたいな小さくて細い男の子が好みなんだ、だから、その代償としていいかな?」


「な、何を、ですか……」


「弟を変えたのは君なんだよ。必死になってしごいている君が、慌ててティッシュであれをくるむ姿にしか欲情できなってしまってね。だから、その、いいよね?」


「え、や、やめて、こないで……」


 執拗に男が迫ってくる。分身だと思っていた彼からの愛撫は俺の心から再び色を削ぎとっていく。


 俺の体は透明人間ではない、と思った。きちんと形がある。

形がないのは彼だ、えたいの知れない黒い影を彼らは持っているのだ。


「兄ちゃ、こんあ所にがあるよぉ、がわええなぁ」


 心と体が彼らに吸い込まれていく。彼らの底の知れない引力には抗うことはできないと諦めた時、俺は初めて自分が生きていたことを思い出した――。





★33

12人が評価しました

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自分の小説はレビューできません

★★★ Excellent!!!

視覚的に感じる狂気 ―― 左安倍虎

この作品の面白いところは、文字しかない小説において主人公の思考が歪んでいくさまが視覚的に表現されているということです。

これはウェブでしかできない表現方法だと思います。

そしてたどり着く驚愕の結末。これで主人公は孤独を抜け出せたのか?

2017年4月3日 21:54

鶯ノエルさんが2017年3月31日 22:56に★で称えました

阪木洋一さんが2017年3月31日 12:12に★で称えました

★★★ Excellent!!!

俺にはこの、一筋の穴でしか彼女と繋がることはできない。 ―― 水樹 栄都

205号室に住む主人公はある時から隣人の女性の部屋を覗くのが日課に。

徐々にエスカレートしていく彼のストーキング、

そして誰も予想できない結末が待っているサイコスリラーノベル!

2017年3月31日 01:21

ta6107さんが2017年3月30日 17:48に★で称えました

★★★ Excellent!!!

ミイラ取りがミイラに! ―― 大柴 博明

普通なら、絶好調!やったね!


感想は様々だったはず・・・


ラストのストーリーは、実に面白いです。

2017年3月30日 15:48

月花さんが2017年3月29日 21:09に★で称えました

舞夢さんが2017年3月29日 11:32に★で称えました

★★★ Excellent!!!

ゾワゾワします とってもゾワゾワします ―― さつきまる

色んな意味でゾワゾワします。

中盤辺りから怪しくなって身構えてたのに

違う所を殴られたような感じです。

何がとは言いませんが、つるつるにしてて欲しいです。

面白かったです、いえ、怖かったです。


まずは皆さん読んで下さい。


2017年3月28日 15:10

★★★ Excellent!!!

息を潜め、じっくりと。。 ―― 雹月あさみ

押入れには隣の部屋が見える穴が。

隣には看護師の女性。そして彼氏。毎日夜な夜な覗き見る主人公。


二転三転するストーリーに先が全く読めません!

「ストーカー」がどういうものか、衝撃のラストが待っています。

2017年3月28日 01:21

★★★ Excellent!!!

タイトルを忘れてしまう序盤。そして思い出す後半☆ ―― 愛宕平九郎

そうだ、この作品は「ホラー」だった!

と、後で思い出してしまうほど、序盤の掴みが良い作品☆

捻れた恋心が上手く表現されています。

2017年3月27日 21:07

★★★ Excellent!!!

押入れの穴から見えたのは、隣の女性の着替える姿―― ―― 山野ねこ

都会の一人暮らし。狭いアパートの一室。押入れの小さな穴から、隣に住む女性の暮らしが見えた――


都会の圧力に押しつぶされるように生きる、一人の男の物語。怖くもあり、身につまされる思いもする、短編小説でした。

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