第328話 60層の営み①

スヴァローグの見せた奇妙な表情に後ろ髪を引かれつつも、真っ暗で先が見通せえない階段を下っていく。


火山エリアで活用したゴーグルをつけたままでは足元も見えないので、今は額にあげていた。


基本的には10層ごとに安全地帯が置かれているが、この先も必ずそうだという保証はないので、みんな警戒している様子だ。



「――っ、う、ぐ……」


「む?」

「渉、大丈夫か!」



英里佳たちによって気絶させられていた萩原君が目を覚まし、背負っていた壁くんが一旦足を止め、鬼龍院が心配そうに声をかける。


一応英里佳も詩織さんも手加減は…………してた、と思う……かなぁ?


いや、最後の戒斗の弾丸に関しては手加減とかそういう次元の話じゃないか。


というか冷静に考えると、それらを受けてこんな短時間で目を覚ますって、萩原君タフすぎない?


まだ十分も経過してないよね?


なんて内心戦慄していると、萩原君は壁君の背中から降りて軽く首を振る。



「ここは……もしかして、階段降りたのか?」


「ああ、あのスヴァローグ、こっちが攻撃してこなかったら素通りさせてくれたからな」


「……そう、か」


「渉、どうかしたのか?」



なんとも歯切れの悪いリアクションをする萩原君だったが、鬼龍院に対して「いや、なんでもない」と、明らかに何かありますという態度とは裏腹なことを言って僕の方を見た。



「すまん、また迷惑を掛けたみたいだな……」


「いや、僕は別に被害受けてないし気にしてないよ。


それより、あの時妙なこと口走ってたけど、鬼形に何か見せられてたの?」


「……多分俺がこの場で説明するより、先に進んだ方が早いかもしれない」



神妙な表情で萩原君は階段の奥の暗闇を見た。


それがどういう意味なのかわからずも、彼はそれ以上は何も語らず、特に身構えることもなく階段を黙って降り始めた。


一見すると落ち着いて見えるのだが、どこか落ち着かないような……それでいて、落胆しているような、そんな一言では表現しきれない雰囲気を身にまとっている気がする。



そして、階段を降りていくと、微かに光が見えた。


上層で感じる太陽を思わせる光ではない。


落ち着きのあるやわらかな、暗さを保った光。


しかし、しっかり自分や周りの姿が確認できる、まるで澄み切った満月のような光が、その階層を満たしていた。



「――この辺りなら、火山エリアの重装備を外しても問題はない」



そう言って、萩原君は耐熱のオーラを発生させる腕輪や視界を守るゴーグルもすべて外してしまう。



「お、おい本当に大丈夫なのか?」


「ああ、見ての通りな」



地上にいた時と完全に同じ状態になったが、萩原君は特に何でもないという様子だ。


僕も同じように腕輪を外し、額に着けていたゴーグルを外す。


軽く肌をこすると、火傷防止用の耐火ジェルが汗と混じって不快な感じがして、このエリアなら問題ないなと思って拭う。



「……ふぅ……ここはかなり涼しいわね、温度差だけじゃなくて……春の夜くらいの気温ってところかしら?」


「過ごしやすい温度だが……時間はまだ昼にもなってないことを考えると、この階層ではこの明るさが普通なんだろうな。


鬱陶しい頭痛が無くなってようやく楽になった」



今までスヴァローグからのデバフの影響を最も強く受けていた二人がようやく解放されたと伸びをする。


会長の方はよくいるけど、黒鵜先輩がそういう動作をするのは何気に初めて見た気がする。



「! 紗々芽、あっち、あっち」


「え、どうしたのララ?」


「あっち、あっち!」



突然、ドライアドのララがまるでお菓子をねだる子どもみたいにパートナーである紗々芽さんの手を引いて進みだす。


突然のことに困惑しつつ、僕たちも全員でそちらに向かい、目を見張った。



「これは……」

「あ、ああ……どうみても、これって」



その先にあったのは、ある意味では僕や稲生には近しい存在だった。


いや、稲生に至っては夏休み前までは頻繁に目にしていたはずだ。



「畑、だよな、これ?」


「ええ、そう、ね……光合成とかこんな明るさでできるものなのかしら?」


「ああ、確かに……こんな月明り程度の明るさでこんなに立派な白菜が育つのか?」


「お二人とも、気にする個所はそこではないかと……」



僕と稲生が率直に感じた疑問を口にすると、何故か千早妃がそんなことを言って、その従者であるクノイチ姉妹が同意するように首を縦に振った。


それはともかく、僕たちの目の前に広がるのは、どっからどう見ても人の手が加わった畑だった。


青い葉っぱが花みたいに広がっている白菜に、青々とした葉っぱを広げる人参、赤い実をつけたトマトなどなど……見える範囲だけでもかなりの種類の野菜がある。


僕は一番近くにあった白菜の葉をよく観察し、南学区の畑や、日本のいた時にみた畑の白菜と比較して、光量が地上より少ないから断定できないけど、緑色が濃い気がする。



「……これ、ファーマーのスキル使われてるのかな?」


「……あ、そう言えばお兄ちゃんのスキルにんんっ!


――土門先輩のスキルにあったわよね、自分の畑に生えている野菜の光合成を促進させるスキル!!」


「誤魔化せてない上に、無理に誤魔化そうと大声出すなよ……」



とはいえ、稲生の言う通りだ。


どっからどう見ても地上の野菜と同じだが、この環境でもしっかり育つようにファーマーのスキルを使ったような品種改良が施されている。


まさか、土門先輩からもらったスキルの一つである“食味検査Lev.10”を迷宮内で使う日が来るとは思わなかった。


普通なら米の美味しさを簡易に数値化した情報が読み取れるスキルだが、土門先輩くらい極めると、大抵の農作物の情報をステータスみたいに読み取れる上に、通常品種との比較情報までみただけで分かる、農業限定のチート級に役立つスキルである。


そしておそらくこの畑にある野菜はすべて“葉緑体強化状態”が付与されており、さらにはその性質をスキル無しでも獲得できるように品種改良されているのだろう。


スキルは基本的に単発で一回きりのはずなのに……それを遺伝させられているってどういうことだ? 南学区でも成功してないよな……してたらとっくに日照時間が短い地域でも育ちやすい野菜ってことで大々的に報じられていたはずだ。



「ふひぃ~……潤うぅ~……」


「ララ、勝手に畑に入って――浸かって――……根を、張っちゃ……どう言えばいいのかな?」


「私に聞かれても……」



一方でララは火山エリアにいたことが原因で水分が不足していたのか、畑に入ってその体を肩まで土の中に潜らせていた。


まるでお風呂に入ったようにとろけた表情をしており、その様子に紗々芽さんも詩織さんも困惑していた。



「この階層の来た学生たちが作った畑だろうな……この階層にも転職ジョブチェンジ用の石像があるから、この階層にやってきて学生が協力したんだろ」



そんな時、萩原君の口から出た言葉に全員が耳を疑った。



「渉、それどうことだ?


なんでお前、この階層で転職ができるって知ってるんだ?」


「――こっちだ」



鬼龍院の質問に答えず、歩き出す萩原君


何が起きてるのかよくわからず、けれども他にできることもないので僕たちは再び彼についていく。



「ほ、ほらララ、みんな移動するから、ほあ、行くよ」


「えー……」



訂正。ララが畑から抜け出してからついていった。


そしてその先にあったのは、大きな石や木の柵で囲まれた村……のようなものだった。


先ほどの畑以上に明確に人の手が加わっているその存在に、この階層には明らかに誰かが住んでいるのは明らかだった。



「――おや、君達、上から来たのかい?」



そんな時、柵の向こうから紙と蝋燭で造った簡易ライトを片手に持った人物が現れた。


年齢は三十台後半、と言ったところか。ヒゲの生えた男性だが……その服は、僕と同じ――通常状態の男子が来ている制服だった。



…………………………痛々しいとか思っちゃダメ、うん、ダメ。好きな服を着るのはその人の自由だから、うん。



「そっちの迷宮生物たちは、君たちのパートナーってことでいいのかな?」


「……え、ええ、ここにいる迷宮生物は全員、俺たちの味方です」



困惑しつつも、来道先輩が代表して返答した。


そして一方の男性も、来道先輩の言葉を聞いて安堵したように笑う。



「そうかそうか、良かった良かった。


この階層、たまにスヴァローグが迷宮生物をけしかけてくることがあるから用心してたんだ。


……あ、いや、君達に『良かった』なんていうのは違うか……」


「……それはどういう意味ですか?」


「…………まぁ、ここまで来たなら、上で相当大変な目に遭ったんだろ?


ここなら俺以外にも強い奴がたくさんいるし、安心して休んでくれ!


――おーい、門を開けてくれ! 上から降りてきた学生たちだ!!」



男性が叫ぶと、木を格子状に組んだ柵の一部が開く。


そして、よくよく見ると柵のすぐ近くには数人の男女が剣や槍など手にして待ち構えていた――全員、どう見ても学生じゃない成人が、学生服を着て。



「…………ねぇ、戒斗」


「……言わぬが花、ッスよ」


「……ッス」



状況が分からず困惑しているが、彼らがここの住人であることは間違いない。


そして、何故僕たちと同じ学生服を、明らかな成人であるにも関わらず着ているのかとか、触れない方が、いいのだろう。きっと。


うん、うん、たぶんここではそれが普通の文化なんだ。異文化コミュニケーション。



「――いい年して学生服って恥ずかしくないの?」



頭ドラゴンかよ、この会長。


この場にいる全員が気になっていたけど敢えて触れてこなかったことに、堂々と言い放つ。



「――ぐふぅ!」

「うっ……!」

「――恥ずかしい」

「――――(声にならない嗚咽)」



そしてその言葉を受けて、僕たちを待ち構えていた男女の中にはその場に崩れる人たちがいた。


あ、良かった、向こうも同じこと思ってたんだ! ちょっと安心。


でも会長、やっぱり空気読めよ!!



「――この学生服以上に優れた防具は、この階層には存在しないからな」



先ほど、僕たちに話しかけた髭の男性が苦笑いしながら答える。



「まぁ、君らもあと数年もすれば俺たちの仲間入りするさ」


「は、はぁ……?」



男性の言葉の意味がよくわからず、生返事をしてしまう。



「村長に君たちのことを話したいから、疲れているところ悪いがついてきてくれ。


あ、流石にそっちのドラゴンと狼は入れないから、柵の外にいてくれないか?」


「……紅羽、稲生、パートナーを一旦カードに入れてくれ」


「はいはい」

「わかりました」



黒鵜先輩の指示に従い、会長も稲生もお互いのパートナーをアドバンスカードに入れた。



「ほぉ……テイマーにしても強すぎるとは思っていたが、やっぱり札持ちか。


どうりでここまで来てほぼ無傷なわけだ」


「ふだもち?」


「ん? そのカード持ってる奴のこと、今はそう呼ばないのか?」


「……歌丸、知ってる?」


「いや、初耳」


「…………そうか、これがジェネレーションギャップって奴か。結構来るな」



僕と稲生のやり取りを見て何故か遠い目をする男性。



「まぁ、とにかくついてきてくれ」



男性に促され、僕たちは村の中へと入る。


そして全員が足を踏み入れたのを確認して、再び学生服を着た大人たちが門を閉めた。



「――歌丸くん、近くの建物」


「……うん、他にもいるね」



僕の傍で周囲を警戒しながら小声で話しかけてくる英里佳。


シャチホコの聴力を共有することで、微かに木の軋む音や土がこすれる音が聞こえて、近くの建物に息をひそめて隠れている人たちがいるのがわかる。



「――あんまりそう警戒しなくてもいい。


ここに元々住んでる連中は、上から来た奴より基本的に強くないから、怖がってるだけだ」


「元々住んでる……?」


「まぁ、村長に会えばわかる」



どうにも引っかかる言動に困惑しつつ、僕たちがあんないされた先にあるのは、茅葺屋根の平屋という、かなり古風な日本建築の建物だった。


今時、文化遺産くらいでしか見ることの無い奴である。



「村長、やはり上からの遭難者のようです。


ちゃんと話は通じます」



何その説明、と内心思ったが引戸の扉が開き、中から着物を着たガタイのデカい男が出てきた。



「……え」

「……は」



それが誰の声だったのか、わからなかった。


でも、たぶんその声の主と同じような顔を僕もしていたことだろう。


そして、その場にいた何人かが僕や萩原君の方を見て、また目の前に現れた大男の顔を――いや、額を見た。



「――良く来たな、の迷い人。


我らの一族、君たちを歓迎しよう」



そこにいた大男の額には、淡い光をすべて吸い込むように黒く、とても鋭い角が生えていた。


まさに、鬼


僕や萩原君が鬼形を抜刀した時と同じ状態の存在が、そこにいたのだ。





状況が分からずお互いに困惑する中で、ひとまず僕たちからは来道先輩が代表し、この村の長――鬼の長と学生服を着た中年の男の二人と向かい合う形で話し合いの場を設けてもらっている。



「こういう時、上に住んでた人間は自己紹介をするんだったな……


とはいえ、ワシみたいな古い世代は名前っちゅう文化に疎くてな……まぁ、ムラオサとでもソンチョウとでも好きに呼んでくれ」


「俺はツヨシと呼ばれてる。


この村じゃあんまり名字なんて名乗っても意味ないからな」


「……来道黒鵜といいます。


他の者たちは、全員だと長くなるので後程紹介します。


まず何からお話すればよろしいでしょうか?」



そして話し合い――というよりは、来道先輩がどういう経緯で僕たちがここにやってきたのかをまずは説明する。




「……ふむ、つまり、君たちは学園長をしているドラゴンからの指示で、ここに住む我々に会いに行けと命じられた、と」


「……やけに人数が多いと思ったが、上に戻れなくなって仕方なく降りてきた、というわけではないのか?」



ムラオサは何やら納得した様子だが、一方で剛さんは信じられないという様子で来道先輩を筆頭に、僕たちを見ていた。



「はい、そうです。


私たちは、迷宮内部を比較的に安全に進むための手段とルートを確保して、2時間程度で50層からこの60層に到達しました」


「はぁ……?


いやいやいやいや、俺が学園にいた時だって、一層進むのに最速でも3時間はかかったのに、一気に10層も進むとか、あり得ないだろ……」



剛さんのその言葉を受け、黒鵜は目を細めた。



「まさかとは思ってましたが……やはりあなたもこの学園の生徒だった人ですよね?」


「あ、ああ。


俺や、さっき見た他の連中は十数年も前に、火山エリアに到達はしたが、当時仲間とはぐれたり、帰る道がふさがれたりとか、色々あって生き残るために安全エリアを求めて下に降りてきたって連中ばっかりだ。


村長に受け入れてもらえなかったらどうなっていたか……」


「ま、困ったときはお互い様だ」



迷宮が出現して間もない頃は、確か比較的にドラゴンのバランス調整が甘い時期に当たる。


現在の迷宮は上層や、下ならばよほどの実力者でない限り単独で突破するのはかなり難しく設定されていた。


当時の迷宮はその辺りがかなり大雑把だとかで、上層でもかなり強力な迷宮生物が出現して学生チームが全滅などよくあるし、逆に深部を楽に突破できるというパターンも存在したらしい。


剛さんの場合は、ちょうどその後者の時期に火山エリアを踏破できたのだろう。


とはいえ、それでも火山エリアを踏破できる以上は現在の三年クラスの実力者であることは疑いようがない。



「なぜ、この階層に留まっているんですか?


安全地帯になら、地上に戻れる転移の魔法陣があるはずですよね?」


「それは簡単な話だ。


戻れないから、ここに留まっている」


「……戻らない理由がある、と?」



言葉に違和感を覚えつつ、慎重に確認する黒鵜に、剛さんは憐れむように首を横に振る。



「違う、本当に戻れないんだ。


60層に降りる階段の手前に、牛がいただろ」


「ええ、確かにいましたが……」



その言い回しに、この時僕は階段を降りる直後にスヴァローグが見せた嘲笑うかのような表情が頭に浮かんだ。



「――あの牛、スヴァローグのせいで俺たちも、この村に住む鬼の一族、そして当然、君たちを含めて全員、この60層から地上に戻る手段を奪われたんだ」



――あれは見間違いじゃなかった。



背中に嫌な汗が流れる錯覚をして、そして階段でのやり取りを思い出し、僕は萩原君を見た。


そして彼も、剛さんと同じような表情で視線を下に向けていた。


あの時、彼もそのこと鬼形の影響下で知ったのか?


……でも、だからと言って彼を責めるのは筋が通らないか。


あの時は萩原君は気絶してて、気付いたら階段をすでに降りていたし、降りる前に知っていたとしても引き返すという選択肢を取れたのかもわからないし。



「ひとまず、魔法陣があるなら少し調べさせてもらっても良いですか?


貴方たちを疑うわけじゃないですが、自分で確かめないと納得できない性分なもので」


「ああ、構わんよ」


「なら俺が案内を……」


「いや、剛は彼らの衣食住について手配してくれ。


同郷の者の方がその辺りやりやすいだろ。


この子らに敵意がないのはこうして話して見てわかったし、ひとまずは村人にも伝えてくれ」


「分かりました、ではそのようにします」



剛さんはムラオサに頭を下げ、家を出ていく。



「さて、色々話す前にこの辺りをまず案内するとして、その前に…………ちょっと聞きたいんだが」



ムラオサは首を傾げつつ、その視線を萩原君に向ける。



「そこの君は、他の者たちと同じ人間……でいいんよな?」


「そうですけど……えっと、なんでそんなことを聞くんでしょうか?」


「いや、その…………なんと言えばいいのか…………君から、ここ最近亡くなった、村唯一の鍛冶師の爺さんと同じ気を感じ」「ちょっと待て!!」



聞き捨てならないセリフに、思わずという具合で大声を発する萩原君


彼が止めに入らなかったら、たぶん僕が口を出してた。



「……今、誰が亡くなったと?」


「ん? いや、だから、つい最近……人間の数え方でいうと4年くらい前か、その時期にこの村唯一の鍛冶師が亡くなったんだ」






60層に来た最大の目的、達成不可能な件について。

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