第211話 迷わず戦え。戦ってから悩め。

押し黙ってしまった英里佳



「私はあなたが嫌いです」



冷たい、氷の刃物のような言葉が千早妃から放たれる。



「ここであなたが、自分の目的のために連理様を利用すると宣言するなら……納得はできませんが……本当に、まったくもってこれっぽっちも納得できませんが、理解はできたことでしょう。


それだけの強い感情と、覚悟をもって戦うのならば、まだ一端の戦士であると私も貴方を認められた。私怨で戦う下の下の下、ですがね」



そこまで言ってから、ため息をついた千早妃。



「それでも、ここで黙ってしまう中途半端なところはそれ以下。


最低辺すら突き破っている。


あなたのそういうところが私は一番嫌いです。憎んでいると言ってもいいでしょう」



目に見えて苛立ち、強い敵意を英里佳に向けている。


今までずっと黙っている護衛の日下部姉妹も少なからず動揺して自身の主である千早妃を見ていた。


つまり、彼女がこういう態度を取ることは珍しいということなのだろう。



「戦う理由すら自分で見いだせず、ただひたすらに力を蓄える。


それだけの時間と連理様の協力を得ながら、あなたは一体何がしたいんですか?


その到達点が最終的に誰に対して災禍が及ぶものなのか……あなたはちゃんと考えたんですか。


――あなただけですよ、そこから目を背け続けているのは」



僕は自然と手を伸ばし、その手を握った。


すると、弱弱しくではあるが英里佳は僕の手を握り返してくれた。



「流石にこれ以上は黙っていられない。


英里佳が戦う理由に、僕は賛同した。


そのことで英里佳が責められることはどう考えても納得できない」


「連理様……恋は盲目、とでもいうのでしょうかね。


貴方が榎並英里佳に想いを寄せているのは……とても納得できませんが、事実としては受け入れます。


ですけど…………もっとご自分を大事にしていただけませんか」


「大事にって……」



てっきり、もっと敵意を向けられると思っていた。


しかし結果は全然違う。


僕が英里佳と手をつないだ時、彼女はとても悲し気な顔を見せ、そしてその上で僕に対して一切の敵意を向けずにそう言ったのだ。



「連理様は……自分が死ぬかもしれないことは、理解していますよね」


「ああ」

「っ」



僕が即答すると、英里佳が驚いたように顔をあげてこちらを見た。



「――、っ…………!」


「英里佳?」



彼女は何か言おうとした。したのだが、それを言葉にできずに唇を噛んでうつむいてしまう。



「またそうやって黙るんですね。


……死ぬかもしれないとわかっていて、それでも連理様はあなたに力を貸している。


だというのに……あなたは彼の覚悟すらわかっていなかった。


間違いなく、誰よりも連理様の近くにいるのに、連理様のことを一番見ていない」


「私は……」



言葉は途中で消えていき、そしてそのまま、手の力が抜けた。


英里佳の僕の手を握る力はなく、ただ僕が彼女の手に、自分の手を添えているだけとなった。



「連理様。


私は、貴方様のことを心からお慕いしております」


「……それは、君が見たって言う未来が理由じゃないのかな。


それは君にとってのことで……僕にとっては知らないことだ。


だから……正直、僕はその好意を簡単に受け入れることはできない」


「存じております。


連理様自身戸惑っていて、そしてあなたに想いを寄せてくれている他の人たちや……私自身を想ってのことであることも」



僕の言葉に、千早妃は笑顔で返す。



「先ほどは正妻と言いましたが……極論を言えば……私は連理様が他の方に心が向いていても良いと考えているんです。


二番でも三番でも、お妾でも構いません」


「……は?」



あまりにも想定外の言葉に、僕は思わず間の抜けた声を出す。



「三上詩織様でもいいでしょう。


苅澤紗々芽様などは特に好感が持てます。


ですが…………榎並英里佳だけは認められません」


「……どうして、千早妃は英里佳にだけそこまで敵意を向けてくるの?」


「……それは」



僕がそう問うと、千早妃は再び敵意を持った眼差しで、英里佳を睨む。



「他の方たちは、絶対に連理様の命を優先することを確信しているからです」


「…………」



千早妃の言葉を、僕は否定できなかった。


だって、それは間違いなく信頼の感情だったからだ。


僕と同じか……局地的であるならば僕以上に彼女は僕の仲間を信じている。



「連理様も……少なからずこの件では目を背けていることがあります。


少しでもいいから考えて下さい。


貴方様が榎並英里佳のために命を落としたとき……悲しむ人がいることを」


「それは……」



自然と、僕は自分の胸に手を当てていた。



「ご家族は当然嘆くでしょう。


三上詩織様も悔やみます。


苅澤紗々芽様も泣いてしまうでしょう。


親友である日暮様も、先輩方も、他の同級生も……多くの人が悲しみます。


当然、私もです。


連理様が築いてきた絆は……貴方様がいなくなればそれだけ大きな傷にもなるのです。


それは決して、浅からぬものなのです」



ズキンと、胸の奥が痛む。


確かに……僕はドラゴンを戦うことを目的としていたから、そして勝つことを念頭に置いて今ここにいるから……死ぬリスクを考えはしても、その先のことは深く考えていなかった。


僕が死んだら、どうなるか…………それを見て見ぬふりをしていた。



――未来から来た椿咲の存在を確認した時点で、考えなければならなかったことのはずなのに。



僕が死んだ世界で、その世界の英里佳たちがどうなっているのか……僕は無意識に目を逸らしてしまっていた。



「連理様は、それでも戦うつもりなのですか?」


「――戦うよ、それでも僕は」



しかしそれでも譲れないものがある。



「君の言う通り……僕は死ぬリスクは考えていても、死んだあとのことまでは目が行かなかった。


それは、間違いなく君が正しい。


でも……それでも僕は、戦うと思う。


戦いたいって、心から思ってるんだ」


「……どこまでも、真っすぐなんですね」



やや呆れたような、それでも、千早妃は僕に微笑みを向ける。



「――それに比べて」



そしてその表情は再び、強い敵意と軽蔑の色に豹変して英里佳に向けられる。



「連理様の覚悟と献身を聞いて尚、あなたは俯いたまま黙り続けるのですね。


そうやって黙ってこの場をやり過ごして……連理様に慰めてもらって……本当にいいご身分ですね。


連理様のことを分かっていないのに、自分が大事されていることだけはわかっている。


悲劇のヒロインを気取って悦に浸って…………浅ましいことこの上ない。


貴方こそが、私がもっとも嫌悪する醜悪な雌犬そのものです」


「違う、英里佳は」「連理様」



有無を言わせない、強い口調で再び彼女は僕に向き直る。



「この件だけは、どうか……どうか、再考を願います。


貴方が命をかけてまで、榎並英里佳は付き添うべき人間なのですか?


私であれば、嬉しいですが……そうでなくても構いません。


他の方への気持ちをもっと見つめ直してください。


あなたの大事な人は他にいるはずです」



その言葉に、英里佳が一瞬震えた。



「榎並英里佳という存在は、ただ偶然、貴方が一番最初に出会っただけなのです。


ただの順番です。


それだけでどうか、ご自分の未来の選択を狭めないでください」



とうとう英里佳は手を完全に離す。


そのまま、自分の手を自分で強く握りしめてしまう。



「……英里佳」



どう声をかけてればいいのか、僕はわからずにただ名前を呼ぶ。


それだけでこちらを向いてくれるはずの彼女は、ただ下ばかりを見る。



「…………連理様、話を戻します。


どうか、在学中にドラゴンに戦うことを止めていただけませんか」


「…………約束はできない」


「……理由を聞いても?


こちらの意図は十分に伝わっていると思ったのですが」


「うん。君の言葉で、僕は少なからず揺らいだ。


……でも、それでも、英里佳が戦うのなら僕も戦うよ」



ここまで思われて、ここまで言葉を尽くされてなお、その答えだけは変えられない僕は相当な愚か者だろう。


失望されたのかもしれない。



「………………そうですか。


急いては事を仕損じる……ということでしょうね。


少し時間をおくべきでしたが……もうそれもあまりないですね」


「……どういう意味?」


「この場でそのことを約束していただければ、私は東へと赴くつもりでした。


未来のために、あのドラゴンの本体を探すために協力も惜しみません。


でも……それでも貴方様がドラゴンと立ち向かうというのなら……その意志を力づくで曲げさせていただきます。


――この体育祭、私の全能力を持ってこちらの学園を勝利させましょう。


そして連理様、貴方様の隣を私が力づくで奪い取ります。


連理様の未来を守るために」



強い覚悟を感じた。


その言葉の迫力に気圧されそうになるが、それでも僕は意志を曲げるつもりはなかった。



「なら、こっちも全力で戦う。


千早妃、悪いけど君には力づくで東に来てもらう。


その時になってもドラゴンの本体を探さないなんて言わせない」


「いいでしょう。


東が勝った暁には、協力を約束します。


勝てれば、ですけど」



よほど自分の能力に自信を持っているということだろう。


未来予知のノルンの力


それは一体――



「綾奈、文奈」「「はい」」

「歌丸くん、伏せて」


「え――ぐわは!?」



突然、まるで事前に知っていたかのように立ち上がる目の前の三人


対して、何かに気付いたように英里佳は素早く僕の頭を掴んでソファーへと倒れさせる。


その途端、急に窓ガラスが割れて何かが店内に押し入ってきた。



「GYAGA!!」



その姿に僕は驚愕を隠せなかった。



「ゴ、ゴブリン!?」



迷宮の上層で見られる迷宮生物で、割と見慣れている部類に入る。


だが、間違ってもこんな日本の街中で存在していいものではない。


それが今、テーブルの上に立っていたのだが……



「「はぁ!」」



クノイチの二人が一斉に手に持っていた苦無を振るったかと思えば、即座にゴブリンは倒れてしまう。



「きゃああああああ!」

「な、なんだ!?」

「け、警察呼べ警察!」



流石に隠密スキルでは隠し切れないこの事態に店の中があわただしくなる。



「連理様、ひとまず移動を」


「あ、ああ……そう、だね」



状況がいまだに呑み込めないが、僕は立ち上がる。


英里佳は周囲を警戒し、学生証を構えたかと思えば一瞬で学生服に着替える。


その上、チーム天守閣の腕章も装備し、即座に迷宮仕様の格好に変わる。



「え、英里佳、何もこんなところでそれは……」


「歌丸くん、窓の外をよく見て」


「え」



英里佳に言われて視線をそちらに向ける。



「GURRRRRRRRRRRRR」

「GYAAOU」



「なっ……!


なんで、こんな……上層の迷宮生物がたくさんいるんだ!?」



窓の外はもう先ほどとは別世界だった。


ゴブリンの群やハウンドが街中を歩き、そして人を襲っている。



「た、助けて!!」

「痛い、やめて、痛い痛い痛い!!」



「――っ!」



「さぁ、連理様急いで――え」



背後で千早妃の驚いた声が聞こえた。



狂狼変化ルー・ガルー



隣で英里佳がスキルを発動させた声を聞いた。



「やめろぉおおおおおおおおおおおおお!!」



僕は窓から飛び出して、そして目の前で人に襲い掛かっているゴブリンに向かって拳を振りぬいた。



「パワーストライク!!」

「GYABU!?」



確かな手応えと共に、ゴブリンの身体は吹っ飛んで近くの建物の壁に打ち付けられて緑色の体液が飛び散る。



「早く逃げて!」

「は、はい!」



先ほどまで襲われていた人は殆ど怪我がないようですぐにその場から走り去っていった。



「英里佳、そっちは――……もう終わってるし」


「うん、ザコしかいなかった」



振り返ったときにはすでに他のゴブリンやハウンドが物言わぬ肉塊と化していた。


英里佳は普段通りの迷宮仕様というか、獣耳状態で立っていて返り血すら浴びていない。



「一体何が起きてるんだ……?


いや、まぁ、元凶は考えるまでもないけど」



半ば諦めの境地である。


ひとまず僕も学生服に格好を変えて、専用の装備である“レージング”を腕に巻きつけておく。



「おっと、スマホは出しておかないとね。


学生証に収納してると鳴っててもわからないし」


「ねぇ……歌丸くん、あれ」


「ん? ああ……やっぱりか」



英里佳が指さした方向は北の方角の空だった。


そしてその方向に巨大なドラゴン、それも二体の幻影が出現したのであった。





「……だから余計に、嫌いなんです」



一瞬のことだった。


歌丸連理が、窓から飛び出したその瞬間


自分は彼を呼び止めようとしたのだが、榎並英里佳は迷わずその隣にいた。


先ほどまで、あれだけ落ち込んでいたというのに……それでもなお、榎並英里佳は歌丸連理の隣の当然のように居座り続けている。



「千早妃様、生徒会長から通話が来てます」


「千鳥様からもです」


「……わかってます。


元々、もう戻る予定でしたから」



千早妃は二人の護衛と共に、店の外へと出た。





『日本の皆さん、こんにちはー!』

『まいどおおきにー!』



超ハイテンションで挨拶する二匹のドラゴン



「死ねばいいのに」

「…………」


「あれ?」



いつもなら僕と同じかそれ以上にドラゴンに対して毒を吐くはずの英里佳だったが、今回はやけに大人しい。


……いやまぁ、ついさっきその件で千早妃に色々と言われたばっかりだからかな。



『今回の体育祭、一般の方も参加することはもう周知の事実です!


そして現在、日本全土で死んだことが無かったことになる、超ご都合主義結界展開中です!』


『いやほんま、マジで、しんどかったわぁ~


でや、せっかく結界用意したんやし、体育祭になってぶっつけ本番っちゅうのはあんましようへんと思うねん』


『というわけで、体育祭前日の今日、お試しで東京と大阪に比較的に弱めの迷宮生物を出現させてみましたぁ~!』


『練習と思って、みんな軽い気持ちでぇ参加してなぁ』


『あ、ちなみに倒しても特に景品とかはないですからそこはご勘弁でお願いしまーす。


一応三時間後には自動で消えますので』



言いたいことだけ言って、ドラゴン二匹はそのまま消えていった。



「死ねばいいのに」



心底そう思う。


いくら今の日本なら人が死なないからって、あんなもんをこんな街中で解き放つか、普通?


三時間後に消えるって、逆を言えば三時間はこの状況が続くってことだろ。



「連理様」


「あ、そっちは大丈夫?」



振り返ると千早妃が護衛の二人と一緒にカフェから出てこちらにやってきた。



「申し訳ございませんがここまでです。


戻るように言われましたので」



護衛である綾奈さんと文奈さんの手にはそれぞれスマホがあった。


おそらくそれで呼び出しをされたということだろう。



「……一応確認だけど、さっき時間がないって言ったのはこうなることを知っていたからなの?」


「はい。ノルンの能力でこうなることは分かっていました」


「……そう」


「私を責めたりしないのですね。


知っていたのなら人々に警戒を呼び掛けることが出来たのではないか、と」



そんな千早妃の言葉に、僕は首を横に振った。



「仮に君がそう動いていたら、ドラゴンがどう動くかはわからない。


言った方がいいのか、言わない方がいいのか……千早妃なりに悩んで言わなかったんじゃないかなって、思うから」


「…………本当に、優しいのですね連理様は」


「もし僕が優しいと思うならそれは英里佳のおかげだよ」


「……え?」



千早妃がやってきたことで気まずそうにうつむいていた英里佳が視線を上げてくれた。



「君の言ったように……僕は最初に英里佳に出会って、彼女に助けられた。


その時の経験が、今の僕を作ってる。


人に優しくなれたのは、英里佳が僕を助けてくれたからだ。


だから僕は今ここにいる。


君が信じてくれた仲間と一緒にいられるんだ」



先ほどは言えなかったことを、僕はハッキリと告げておこう。



「順番がどうとか、そういうのはわからないけどさ…………君が慕うと言ってくれた今ここにいる僕は、英里佳抜きでは絶対に語れないんだよ。


詩織さんも紗々芽さんも、戒斗も、生徒会の先輩たちもそれを知っている。


君が思っている以上に、歌丸連理にとって榎並英里佳は特別な存在なんだ。


僕のこと心配してくれる君に、こんなことは言いたくはなかったけど……」



一呼吸を置いて、僕は宣言して見せた。



「――かなり、腹が立つ。


だから、絶対に、僕は君を倒す」



僕の言葉を受け、彼女は――神吉千早妃は一瞬だけ目を見開くも、瞼を深く閉じてから何度か小さく頷いた。



「そうですよね。


ええ、分かっていました。貴方様がそういう人だということを。


ですが……それでも私はその雌犬の存在を認めません」



軽蔑の眼差しを再び神吉千早妃は英里佳に向けた。



「っ……」



対する英里佳はその視線に、ただ黙って目線を逸らす。



「また逃げる。


はぁ…………連理様、これで失礼させていただきます。


迷宮生物の特性上、人が多く集まる場所に出現すると思いますので対処するならお仲間と合流して駅などに向かった方が効率的ですよ」


「……うん、気をつけて」


「ご心配なく。


私の護衛は大変優秀ですので。


綾奈、文奈」


「「はい」」



名を呼ばれた護衛の二人が神吉千早妃に近づいたかと思えば、その姿が見えなくなる。


隠密スキルを二重で使ったということだろうか。


足音も特に聞こえないが、おそらくもうその場に三人がいなくなったのだろう。



「……歌丸くん、私は……」



英里佳が伏し目がちに口を開いた。


彼女が何か言う前に、僕は頭を下げた。



「英里佳、ごめん」


「どうして……歌丸くんが謝るの?」


「ちゃんと言えなかった。


……神吉千早妃の言うことは間違いなく正しい。


だけど……それが嫌だって気持ちがあるんだ。


僕はそれをちゃんと言葉にできなかった。


それを伝えられれば……たぶん英里佳があそこまで言われることはなかったはずなのに」



自分の語彙力の無さが悔やまれる。



「違う……悪いのは、私の方。


お父さんの復讐のために、強くなってきたはずなのに…………なのに、私は」



その先を英里佳は言葉にできず、英里佳は再びうつむいてしまった。



「英里佳……――って、おぉ!?」



突然聞きなれない電子音が聞こえてきて驚いた。


そうだ、さっきスマホは学生証にしまわず制服のポケットに入れてたんだった。


すぐにフリック操作して通話状態にした。



『連理、さっきの見たわね』


「あ、詩織さん、そっちにも迷宮生物出た?」


『ええ、結構な数がね。


でもすぐ片付けたわ。


とにかく一旦合流するわよ。


生徒会から直々に街中の迷宮生物の討伐依頼も来てるから急いで対処するわよ』


「了解」



そこで通話を終了し、マップ機能を使って詩織さんの位置を確認する。



「英里佳」


「うん、わかってる。……ん!」



パンと乾いた音が聞こえるほど、英里佳は自分の顔を強く叩いた。



「切り替え終わり。


悩むのも迷うのも、あとでする。


今は迷宮生物の対処だね」


「うん、急ごう」

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